3日振りの朝日にベランダに立つと、
先日芽生えたばかりの欅の葉が緑を増していた。
まだまだ若葉で「風光る5月の青葉」程の煌きはないが、
冬の間は裸木同然だったことを思えば、心休まる色彩の登場なのである。
桜の花が散れば葉桜となり、山桜は花と共に茶色の葉が開出し、
大島桜は花と共に薄みどりの葉が開出する。
それらの樹木が常緑樹の樹木と混合した里山はいまが一番色彩にあふれている。
先日の大町公園では春紅葉の葉も成長していた(巻頭の写真)。
夕日を受けた燃える様な秋の楓の紅葉もいいが、
柔らかな緑の葉の先端に赤みの差している春の楓の葉も素晴らしい。
梅雨時に咲きそろう紫陽花の葉も急速に茂りを増し、
楓の疎林の下草も密集してきていた。
今年は「寒い菜種梅雨」となっていて、
ピーカンのような青空はなかなか出現しないが、
自然界の動植物達は、盛春への準備を忘れることがない。