MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

「阿修羅展」を見に行く

2009年05月14日 | あらかると
「阿修羅展」を見る。箇条書き的になりますが私なりの感想を・・・

東京国立博物館で行なわれている「阿修羅展」を見に行った。展覧会初日にも行ってみたが一時間以上の待ち時間があったので、庭園の桜などを撮って帰ってきた。
4月上旬には友人と連れ立っていったがこれも90分待ちという状況だったため、本館、法隆寺宝物館、庭園の茶室などを見学して後日に再度来ることにし、本日、三度目にして展覧会場に入館した。

正門前で「60分待ち」などと表示された時間は意外と正確で、60分後には入場できた。此の辺の情報の正確さは、運営に当たっている人々が並ならぬプロの集団であるという証明でもある。

「阿修羅展」は異例で、展示会初日から1万人以上も入っていて5月4日には17000人の入場者を記録している。このような記録は東博でも少ないほうで、これから見学に行く人は1時間以上待たされる覚悟と体力が必要かもしれない。16時以降なら待ち時間も緩和されるようです。

最近は気温も高くなっているためか、並んでいる途中に「ミネラルウオーター」のサービスを受けられる場所があり、希望者は用意された紙コップで飲むことが出来るが、当を得た心易しい対応であると思った。

阿修羅像のほか様々なものが展示されていたが、混んでいて十分な鑑賞はできなかったため、鑑賞の主目的を阿修羅像としてその展示会場(第一展示室出口付近)とした。
阿修羅の展示会場に降りていくスロープ(スロープからは阿修羅を正面から見ることができる)から人だかりだった。よく見ると阿修羅を展示している側(順路右側)の人が立ち止まって見ているため、流れが滞っていた。
「阿修羅像」の周りは一周できるようになっているが、やはり像の周囲の最前列はは立ち止まって見ている客が多く、2名の監視員が「立ち止まらぬよう」注意をしても動く気配は無かった。マナー教育を受けていない自己中の大人が多いようだ。

「見せ方に問題がある」などと監視員にクレームをつけている女客もいたが、専門家による研究しつくされた展示方法なので、意見があったら東博宛てに文書で提出すると効果があるのではと思う。監視員にクレームをつけても監視員のストレスが溜まるばかりで何の解決にもならないことを知っていただきたいと思う。

今回はライティングが良かった。像を一周してもライトの陰は殆ど見当たらず、かといって光が反射して見づらい等と言うことも無かった。
今日の展示を見て「TVや雑誌の写真やビデオなどで見るものはライティングが不十分なため、「阿修羅像」が十分に表現出来ていない」ということも判った。「百聞は一見にしかず」の真実は「百聞は本物の一見にしかず」だったのだ。

最前列で見ることはできず外周からの鑑賞になったが、外周には空いているスペースも散見されたので10分強鑑賞してきた。ビデオで見るような細部までは見ることはできなかったが、「下瞼の美」に感動を覚えた。
今度見るときは「興福寺」まで行って、寺の雰囲気の中でじっくりと見たいものである。そのときは仏教上の阿修羅の存在がどのような考えの元に生まれたのかも学習しておきたい。
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