港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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東京の過去の大震災の情報

2020-04-14 07:02:43 | 日本の街から
大学同期の岡本直さんからいただいた過去の東京の関東大地震の情報です。
地域により、震度が違うようです。岡本さ
んは建築構造の専門家で過去の東京の大地震の研究をされています。
以下、コメントと図面を掲載させていただきます。
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4/4付けの「読書事情」に記述された古地図について、私も古地図を仕事の参考にする

ことがあり、関心を持ちました。耐震診断や耐震補強のセミナーで一般の人にお話を

させて頂く機会がある時に、過去の大地震における震災について触れるようにしています。

1923年の関東大震災(大正関東地震)に例をとると、都内で震度が大きかった箇所は右図

の色の濃いところです。

隅田川の東側以外では、江戸時代に埋め立てられた日比谷入江から丸の内、大手町も大きな

震度に見舞われ、多くのビルに壊滅的な被害が出るなか、内藤多仲先生が設計された日本

興業銀行は被害を免れ、先生発案の耐震壁の有効性が実証された。神田神保町あたりも元は

沼地のようで、2011年の東日本大震災においても揺れが強かった場所です。

また、現在は平坦地でも地名に谷や川がついているところは、揺れに対して要注意の場所で、

古い地図で地形を把握することはとても重要です。最近はインターネットによるサービスが

進み、例えば朝日新聞デジタルのサイトを検索し、自宅の住所を入力すると、国が評価した

地形の種類や揺れやすさが数字で表示されるので便利です。

「読書事情」に触れておられる徳川御三家の上屋敷地に関連してですが、千代田区は、紀尾井町

の町名があるように尾張・紀伊の上屋敷のあったゾーンと番町周辺の旗本屋敷のゾーン、神田

周辺の商業ゾーンと異なる性格の地域が一つの区のなかに構成されていることが大きな特徴に

なっているそうです。

過去の地震の話に戻りますが、9Cは、貞観陸奥地震・大津波、仁和東海南海地震、北関東地震、

富士山の貞観の大噴火が発生しています。加えて、京の都では疫病が蔓延し、これらの鎮護の

祈りから今に続く祇園祭りが始まったとされています。

1000年を経過した21Cも東日本大震災が起き、南海地震や首都圏の直下地震の発生が危惧される

なか、新型コレラの感染拡大など、9Cに起きたこととの共通点が多く見られます。もし、南海地震

が発生すると被害総額は200兆円に上るとの評価もあり、国の一般会計予算の約2倍にあたります。

さらには、その回復に10年以上の歳月が必要とされており、益々防災、減災、BCP(事業継続計画)

に真剣に取り組むべき時代に至っていることを強く感じています。

関東大震災の震度の状況(推定)です。


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