港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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がんばれ!茨城県阿見町!

2024-07-01 19:07:39 | 都市環境計画研究所
茨城県阿見町、あまりご存知ない方が多いと思います。
茨城県県南地域で、土浦市の東隣、霞ケ浦に面しています。
この阿見町、着実に人口を増やしており、昨年12月に人口5万人に達しています。
人口5万人になると、町から市になることが検討されます。念願の市制の検討に向けて、町はわきかえっています。
今、ほとんどの市町村が人口減少に苦しんでおり、阿見町は、それとは逆で茨城県ではつくば市に次いで、人口増加が著しい町です。
阿見町は鉄道駅もなく、東京の直接的な影響を受けるベッドタウンではないのに、人口増が続いているのは素晴らしいです。
この阿見町の魅力はなんでしょう。霞ケ浦を望む景観、まとまった平地林が多く残されていることで自然に恵まれた町であるとともに、圏央道のインターが2ヶ所ありその周辺に計画的な工業団地があり、また市街地はまとまった計画的な住宅団地がつくられ、自然、職住のバランスがとれていることでしょう。
実はこの阿見町、私が都市環境計画研究所で最初にまちづくりに取り組んだまちです。
今では考えられないですが、この町の住民であり県の都市計画課の方から見込まれて推薦を受け、阿見町から随意契約で阿見町のまちづくり計画を委託されました。
当時、人口は3万人を少し超えた程度のまちでした。
私はまだ30歳代前半で経験も浅く、ただ期待に応えるようがむしゃらに仕事をしました。
まず、現地を知ることが大事と数日間ただ自転車でくまなく町を走り回りました。走り回って、町のいろいろな魅力を見つけました。
仕事をしていて、人にも恵まれました。町長さんは穏やかで知的な方でした。委員会形式で会議が行われ、筑波大学教授、茨城大学教授の都市計画の専門の方から指導を受け、何よりよかったのは、町にある県立医療大学の教授の方が熱心でまちづくりに協力的でした。また、役場の担当課の職員に女性の方(主婦)がおられ、生活感のある提案をされました。
まちづくりには女性の視点が必要ですね。
私が考えたのは、中心市街地の魅力づくり、中心市街地とかなり離れているJRの駅とを結ぶ道路の整備、新旧住民のコミュニティの調和です。
その後、都市環境計画研究所は30年以上、阿見町の計画に携わってきました。中心市街地には、桜並木を中心とした魅力ある道づくり(マイアミストリートなど)が整備され、また、駅と中心市街地を結ぶ道路は20年位かけてできています。コミュニティの調和については、全町民が参加するマイアミ祭りがおこなわれるようになりました。
今、東京への一極集中が続いており、地方の小都市は衰退が免れないという議論が一般的ですが、地についたまちづくり、しっかりした行政があれば、人口が増えていく町もあるということを阿見町は手本となってほしいと思い、このブログに掲載しました。
がんばれ!、阿見町!


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