閑散とした荒野が広がるテキサスの西部
テキサスの荒野を一人で旅するサイクリストをランクルで追い越した。
もう二十年以上も昔の事だがアメリカを自転車で一周の旅(8ヶ月超)を計画して実際にロサンゼルスに自転車と共に降り立った、高校時代の将来の夢が冒険家になりたいだったので、その最初のステップがこの北米大陸一周の自転車旅行だった、とんでもないアホだという事で地元の新聞やテレビにも出た、同時に青春時代の心の不安定な状態だったので、具体的にはわからないけどキツイ旅を通じて〝なにか"を掴みたかったのだ、なにか解らないなにかを。
準備に2年間費やし、毎日50キロを超える自転車走行で体を鍛えた、お金も自分なりに貯めた、問題は英語であったが結局最後まで上達せずに中一の一学期以下のレベルだった、最初は反対していた家族や周りの人々も諦めてしまった。
そうやって全てを投入してロサンゼルス空港に降り立った時に何気なく見入った光景が人々が抱き合ってキスして再会を喜ぶ姿であった、その時に〝ハッ"と思った、家族の存在に気付いた、日本で一緒にいた時にはその存在に気付かなかった、ずぅーと一緒にいたのにね。
その後の自転車旅行の事は聞かないで欲しい、
確かなのは一月後には行方不明になってしまった事、(笑)
そして今は家族を大切にしている事、
そして今も旅は続いているという事だ。