運命を分ける渓谷だといっても過言ではない、決して大きな川ではないがアメリカ合衆国とメキシコの国境線を描く長い川、リオグランデ、一つの長い川を境にあっちとこっちで生を受けた時から異なる境遇に置かれて人生を生きる事になる、その川をはさむ国境の町がテキサス州の中都市エルパソだ、街の中心には国境をまたぐ橋があり、その周りはメキシコからの来客を迎えるお店やファーストフウーズが集まっている、こちらの国ではジャンクフーズと呼ばれるこれらのファーストフーズも国境を渡って来た人々にとってはご馳走なのかも知れない。この街だけに限ると意外と国境の出入りは多く、例えば朝、国境を越えてアメリカに働きに来て夕方メキシコに帰る人も多いと聞く、一方メキシコ側には観光客を迎える商店街のお土産屋、そして裏通りにはなぜかブライダル衣装を製作するお店と、人口の歯を製作する店がずらーっと軒を連ねている、アメリカの需要によって経済が栄えている様相を感じる、アメリカ以上に貧富の差が激しく物乞いする人々も意外と多い。
エルパソの空に虹色の雲を見る、
同じ空の下、同じ太陽を仰ぎ同じ空気を吸いながらも川一つ隔てる事で人生に影響を受ける、別にアメリカに生まれたから良かったとかそういう事ではない、ここの空の下で生まれた人々は生涯〝国境意識"を捨てられないと思った、日本の隣国にもこのような環境がある、運命とは不思議な物だと感じた、島国日本って本当にいい国だってつくずく思った。
ユッカ、ニューメキシコ州の州花
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