ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

TLC Jonathan Ward その1

2021年08月18日 | 北米ランクルビジネス

 ロサンゼルスにあるTLCの店を訪れてからこの8月で10年の歳月が過ぎる。今では彼の店も移転して拡張し、彼のブランドであるICONは定着して業界のアイコン的な存在となった。彼の業績は彼がユーチューブ等で紹介する車両に表れており彼の思考(指向)は形となって表現され続けている。10年に渡る彼の実績を時間の幅を意識して捉えてみると、彼が四駆に対し求める姿勢には一貫性がある事が理解出来る。おそらく、彼の手掛けるクルマが人々を惹きつける最大の魅力はここにあると思う。現在、TLCに仕事を依頼すると少なくとも3年は待たされる状態。更に、ICON の製作時間はそこから18ヶ月の時間が掛かる。そのスケジュールもアイコンの人気を表している。

 

 この夏、ENGAGE という新しい四駆雑誌が創刊された。この創刊誌の表紙を飾っているのがジョナサンワードが手掛けたアーリーブロンコであり、彼の事が紙面で紹介されている。彼に対する記事が示唆に富んでいるので一部紹介したいと思う。

 

 彼が若い頃の経験。アフリカのケニヤにおいて駆っていたランドローバーがぬかるみでスタックした。周りには野生動物が徘徊し腹を空かしたライオンの群れが我々に関心を寄せていた時にランドクルーザーが現れてぬかるみからランドローバーを引き上げてくれた。命が助かって、御蔭で無事にロサンゼルスの自宅に戻る事が出来た。その時からランドクルーザーの虜となった。彼はアフリカやアジア及びオーストラリアを旅してランドクルーザーが過酷な環境の中で活用されている事を実感した。ランドクルーザーはクルマのクオリティが異なり、生と死を分ける様な境地でこそ選ばれ活用されていた。1996年にTLCを創業した時はこのランドクルーザーの持つ本質を追求し、ビンテージランドクルーザーのパーツ、サービス、レストレーションが主流’の業務であった。そこには、あのケニアのブッシュで境地から救い出してくれたランドクルーザーの存在があった。創業してから10年の歳月を経過して、ランドクルーザーのレストレーションから展開してきたのが現在のICONである。ビジネスの規模は大きくなり創造性を駆使した斬新なクルマを手掛ける現在でも、ジョナサンワードの心の底にはケニアでのランドクルーザー(おそらく40系)の記憶が生き続けている。

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« DATSUN 510 | トップ | TLC Jonathan Ward その2 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (北方の旅人)
2021-08-19 12:39:21
初めてコメントさせていただきます。
ブログ開設時より程なくから拝見させていただいておりました。
日本において開設時は人気がなかった旅車も人気が出てきて四駆が復権の兆しがあります。
数あるブログの中でも一番参考にさせていただいているブログです。
人気だった頃のクロカン四駆が続々とフルモデルチェンジしていく最中ですが、ランドクルーザー300の記事を心待ちにしています。
返信する
Unknown (砂漠のおじさん)
2021-08-21 11:46:36
 参考にして頂いてありがとう御座います。
そう言って下さると嬉しく思います。

 最近、オーバーランド、オーバーランデングとはなんなんだ?とよく尋ねられます。

 半分冗談で、あれは人生における暇つぶしの一つなんだよ。と笑いながら応えます。

 そう言い続けていると、半分冗談ではなくて、本質を突いているかも、と思うようになりました。

 趣味をはじめ様々な人間が成すアクティビティが暇つぶし、で括られるのはいかなるものか?と思う今年の夏の終りです。

 でも、暇つぶしって言うと、かしこまる緊張感もなくリラックスな半分くつろぎの状態である。

 何が言いたいのかというと、実はそんな状態で自分はこのブログと向き合っていますという事です。

 これからもエンタメ感覚でお付き合い下さい。

 よい夏の終りをお過ごし下さい。
返信する

コメントを投稿

北米ランクルビジネス」カテゴリの最新記事