FJ カンパニーのショールムにランドクルーザーが置かれていないのは在庫が存在しないからです。僕はトヨタのプロダクションシステム(TPS) の Just-in-Time を思った。在庫が存在しない理由はFJ カンパニーでは細部に至っての完全オーダーメードの体制を貫いているからである。このショールームにはイメージを伝える為のアルバム写真があり顧客との詳細な打ち合わせが出来る体制を整えている。
ラファエル君がショールームの奥のにあるドアを開けてそこにつながる車庫を見せてくれた。 そこには出来上がったばかりの1960年代中頃の40と1980年代の2台の40系ランドクルーザーがコロンビアから持ち込まれ顧客への納車を待っていた。
ところでラファエル君、工場は何処にあるの? 南米コロンビアのボゴタだ。...正直驚いた! コロンビアと繋がりがある事は噂には聞いていたがそれは車両の調達だと思っていた。マイアミの郊外に工場を持っているものだと思っていたからである。アメリカにはテキサス州のダラス、コロラド州のアスペンにサービスセンターを持っており、カリフォルニア州のスコットバレィには販売とサービスの提携会社が存在する。FJカンパニーでは車両の検索、そしてレストレーションは全てボゴタの工場で行い、アメリカの25年ルールに従って正式に輸入され登録される。彼らの市場は世界であり、その為にまずアメリカで基盤を構築している。
この写真は彼らのホームページから、ボゴタにあるFJカンパニーの工場の一部。 僕はマイアミにおいてこの光景を見る事を期待していた。FJカンパニーの存在はランドクルーザーの歴史(メーカーから観る歴史ではない)における一つの大きな動きを示唆している。その動きと理解を僕自身の見解から述べてみたいと思う。(続)
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