玄関のクリアガラスのドアの前に立っていると建物の奥から一人の若い男が近付いてきた。彼の着ている深緑色のTシャツにFJカンパニーのロゴが印刷されているのをチラッと見て、この建物がFJカンパニーである事を察した。彼の名前はラファエル、挨拶を交わし中に入れてもらい建物の中(ショールーム)を自由に廻っていいという承諾を得る。
ショールームの中はポルシェで埋まっていた。美しくレストレーションされた936や911をはじめ最近の希少モデルもあり建物の中はポルシェ博物館の様でもある。ポルシエ以外は、VWビートルカブリオレ、NSX、ジープワゴニア、ランチアのラリーカー、BMXである。レストレーションが施された車体のボディにはクリアーが塗り重ねられ新車以上に輝いている。アメリカのレストアーされた車体を観てきた経験からすると細部にボディワークの面影を残した隙があったりするのだが、そういった隙が全く無く仕上げられている。また、新しく光沢のある塗装と塗装を施さないパーツとのアンバランスが無い事から、組み付けるパーツにも手を入れているか或いは新しいパーツを調達している。レストレーションされたポルシェを見て彼らが高いレストレーション技術とセンスを持っている事を察する。
ランドクルーザーの展示は壁に掛けられているアルバム、写真、ポスターのみであった。 ランドクルーザーは全て売れてしまってポルシェが売れ残っているのか、或いはフロリダ、マイアミという地形からポルシェがよく売れるのだろうと思いをめぐらす。驚いたのは、ここがFJカンパニーのショールームなのにランドクルーザーが一台も展示されていないとはどういう事?スタッフのラファエル君に訊いてみた。(続)
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