フロリダ州のマイアミにある THE FJ COMPANY (FJ カンパニー)を訪れてきました。訪問する前に自身の頭の中には過去に訪れたランドクルーザーに関する修理やレストレーション工房、或いはパーツショップのイメージが残留しており、その欠片を集めてFJ カンパニーとはこんな感じの場所かなっ、というイメージを描いていた。結果、それらは全て裏切られ否定され新鮮な驚きを得て自信の記憶の中に留まる形となった。
車から降りてGPSで示された住所を頼りに FJ カンパニーのサインを探していると、目の前に長さが70センチはあろうかと思われる大トカゲがいきなり現れ驚いて足が止まった。なぜ、こんなインダストリァエリアにでかいトカゲがいるのか正直びびった。暫くにらめっこが続き互いが不動状態となる。
やがて、大トカゲはにらめっこに飽きたのか、いきなり激しく前進しコンクリートの建物の壁にある穴に自身を隠した。が、頭隠して尻隠さずの状態。これ以上入る隙間がないのであろう。
目の前にはBMW M1 が停まっていた、70年台の後半から80年代の初頭に掛けて生産された2シーターミッドシップ、ボディはFRP製でジウジアーローによるデザイン。当時のスーパーカーブームに便乗する為のBMWの苦作品で生産台数は477台で終わっている。
BMWに見惚れていると建物から人が出てきたので写真を撮らさせてくれる様に頼んでみると、 運転席のドアを開けてくれて座ってみろと薦めてくれる。言葉に甘えて地面すれすれの座席に座ってみた。
80年代のVWゴルフの雰囲気で飾り気が無くシンプルで実用的なドイツ車の雰囲気を持っている。座席は低いが狭さは感じない。スピードメータは280kmまで表示されている。
おっさんに聞いてみた。ところで、FJカンパニーという場所を知らないか?英語がたじたじのおっさんが今居るこの建物を指差した。この建物がそうなのか?或いは分からないから中にいる人に訊いてみろ?と言っているのかがよく分からなかった。
表通りに面したガラスから建物の中を覗くと車が並んではいるが、ランドクルーザーは一台も見辺らない。表の看板にはクラッシックモータースと表示されている。 とりあえず中の人に訊いてみようと思い入り口にあるブザーを押した。(続)