職員室通信・600字の教育学

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東向きの新幹線がお棺? 疎開の勧め? おいおい! 東北関東大震災で壊れなかった、半分未満の僕が大混乱

2011-03-17 20:04:52 | Weblog

 

2011
03.17
「おじいさんが来られなかったんですよ。(急坂で)一歩、遅れて」


★東北関東大震災発生(3/11)以来、僕は、ホームページ&ブログの更新、および、twitter、チャット、掲示板への発言をストップしていた。(現在も、完全復旧はしていない。)
 想定を超える被害の大きさに正対する言語を、僕のうちに見出すことができなかったからだ。
 また、同時に、震災に伴い、僕の身の回りに発生した不便利さへの対応にも追われていたからだ。

 昨日、夕刻になって、ようやくキーボードに向かおうという気持ちになった。
 「未曾有の被害規模に言葉もない」という言い回しを切り崩し、僕の指が自動書記のようにカタカタと動き出した。
 それが、昨日の記事=「僕の10代中・後半から、僕の精神的時空間の、現実と非現実の境を支えるポイントでありつづけた、鮫、陸中八木、田野畑、宮古、気仙沼、小高、九十九里等を襲った東北関東大震災……(以下省略)」という言い回しだった。

 僕の半分が壊れている。
 僕のうちで、わが国・日本の半分が壊れている。

★しかし、「僕の半分(「半分」未満かもしれない。理由は後述)は壊れていない」ともいえる。

 東北関東大震災発生時(3/11)の僕の周辺――
 水道○
 ガス△(停止の恐れあり)
 電気×
 灯油○
 現在(3/17)――
 水道○
 ガス○
 電気○
 灯油△(もうすぐ×)
 ガソリン△(もうすぐ×)
 昨日の記事のくりかえしになるが、(地域には甚大な被害があるが)僕の身近に人的被害はない。
 物的被害少々、いや、極微。
 現在、僕がこうしてキーボードを打っている、部屋の隅の、L字型に並べた色あせたソファーの背後にある、天井までの書架のひとつ(幅60センチ)が、激しい揺れで、耐震つっぱり部分が外れ、倒壊(一部、スチールアングルが曲がっている)。

 だから、現実の、フィジカルな僕は、水道○、ガス○、電気○……まちがいなく「壊れていない部分」に存在していることになる。
 毎度思うことだが、壊れている部分(被災地)と壊れていない部分の落差が大きい。
 大きすぎる。
 わが国・日本にこんな「落差」があっていいのだろうか?
 ホンマに、ホンマに申しわけない。
 「国民すべてが現地の痛みを少しでも分かち合い」、「力を合わせて危機を乗り越え……」という精神は、みんなで共有できるものの、その具体的な救援・支援システムの構築は、それほど簡単なことではない。(特に今回は放射能漏れ事案を内包している。)

★電気が復旧したのでTVをONにすると、黒い怒濤が街を飲み込んでいく映像のあとに、避難所でのインタビュー場面を放映していた。
 メモしながら観た。
 正確には、途中から「あっ、これは、メモしなければ……」と思った。
 メモの一部をアップする。
 ( )内の補足=僕。

☆ご高齢の女性――「おじいさんが来られなかったんですよ。(急坂で)一歩、遅れて。」
☆同じくご高齢の女性――「おじいさんと途中まで車で避難して、もうダメだと思って、わたしは降りたんですよ。(そして、流れてきた住宅の屋根にしがみつく。)でも、おじいさんは車から離れなかったんです。」
☆40代くらいの女性――「わたしは助かったけど、生きたほうがよかったのか、死んだほうがよかったのか、わからない。」

★昨夜のニュースで、東京から大阪に向かう新幹線が満席だと報じていた。
 僕は、それをただぼんやりと観ていたのだが、きょうになって、それを裏づけるようなブログを見つけた。

 「往路の新幹線(3/15東京→大阪)は、その時間帯にはいままで見たこともないほどの超満員で、しかも京都でどっと大量に人々が下車していきました。
 逆に、東向きのこの、帰りの新幹線は、いままで見たこともないほどガラガラで、ひとり乗っているぼく以外には、みごとに誰もいません。(もちろん、ぼくの居た車両は、ひとりだったということです。他の車両にそれぞれ、数はおそらくは少なくても、ひとがいらっしゃっただろうと思いますが、見に行っていません)
 その真っ暗な寒中の車内にいると、やたら長細いお棺の中にいるようだなぁ、と淡々と感じていました。」(ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ)

 さらに――
 「『疎開』を勧めている。政府や自治体の方からいずれ公式にアナウンスがあると思うけれども、東北関東の大震災の被災地への救援活動を効率的に実施するためにも、被災地や支援拠点となる東北関東の都市部から、移動できる人は可能な限り西日本へ移動することを勧めたいと思う。」(内田樹の研究室)

 おいおい!
 東北関東大震災で壊れなかった、半分未満の僕が混乱している。(最後は、何をいっているのか? 自分でもわからない(ノ△・。)。

★画像は、単三電池2個で、東北関東大震災発生時から電気復旧までニュースを伝えつづけたラジオ。



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