万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

税収減少で歳出削減は待ったなし

2009年03月08日 15時23分53秒 | 日本政治
税収不足、兆円単位のおそれ 08年度、法人税下ぶれ(朝日新聞) - goo ニュース
 金融危機が発生した時から、歳入が大幅に減少することは予測できたことであり、2兆円の定額給付金の是非も、歳入減少を前提に議論すべきであったとも言えます。しかしながら、法案が成立し、給付が開始された以上、過ぎたことは仕方なく、政府は、今後、如何に財政破綻を避けるかを真剣に考えねばならないと思うのです。

 不況期の増税は致命的となるかもしれず、また、国債の発行額を増やせば、金利上昇と財政破綻のリスクが高まります。そこで検討すべきは、やはり、政府の歳出削減なのではないか、と思うのです。例えば、国民年金の国庫負担分2分の1への引き上げは延長すべきでしょうし、民間所得が減少していますので、公務員の給与カットも検討課題と言えましょう。また、裁判員制度の導入も、従来のシステムを維持すればよいわけですので、経費削減の対象となるかもしれません。

 企業の収益が急激に落ち込み、税収が減少する状況にあって、政府が政策予算を捻出するためには、小手先の経費削減のみならず、大胆な行財政のスリム化が必要となりましょう。もし、この危機を改革のチャンスに変えることができれば、日本国の再生の道も見えてくるのではないでしょうか。

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コメント (4)
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