万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

国債を流通させるというアイディアは?

2009年03月18日 16時24分47秒 | 日本政治
政府通貨は見事な政策:若田部昌澄(早稲田大学教授)(Voice) - goo ニュース
 金融危機と財政危機の両面から、政府紙幣や無利子国債などのアイディアが、非常手段として提案されているようです。ところで、奇策を競うならば、国債を流通させるという案はいかがでしょうか。

 もとより、紙幣誕生の過程にあって、商人たちによって支払いを保証された債権や手形が、半ば”紙幣”として使用されていたという歴史があります。この方法は、金貨や銀貨の不足が、取引の減少を招来することを避けるための苦肉の策でもありました。しかしながら、この方法が用いられるようになると、市場における債権や手形の流通が、商人間の取引の拡大に大きく貢献することになったのです。国債とは、政府の償還と利払いが約束された債券であって、極めて高い信用力を持ちます。国債の信用度を考えますと、何の保証もなく発行される政府紙幣よりも、はるかに安全に”紙幣”の役割を果たす可能性を秘めているのではないでしょうか。

 国債の流通化を図るには、法整備が必要なのかもしれませんし、流通するとなりますと、利払いの問題が煩雑になります。しかしながら、奇策ではありますが、検討にあたいするアイディアかもしれないと思うのです。

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コメント (4)
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