ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

技術の進歩

2024年08月06日 23時40分57秒 | Weblog
大昔の話。美術系の予備校にて、壁を描く時はパネルラインや透明テープの貼り跡を
描くと良いと教わる。それほどまでに透明テープ、いやさセロハンテープは貼り跡が
残りやすい代物であった。

他にも黄ばみを通り越して茶色になったり、経年劣化でボロボロに崩壊したり、粘着
部分だけ残して透明部分だけきれいに剥がれたり、水分にすこぶる弱かったり、変な味がしたり
(でも歯応えは好き)、最大の利点である簡便さの代償として余りある欠点を抱えた代物、
というのが、件のセロハンテープに対しての印象であった。

しかし昨今のセロハンテープは上に挙げた欠点をほぼほぼ解消しているのであるから、
壁における一種のアトリビュートとなっていたテープ跡は、もはや通用しないのかも知れない。

などということを虫刺されにテープを貼りつつ思いを馳せる。
虫刺されにはセロハンテープというのが個人的療法として確立されて久しいが、その効き目は
色々と機能向上された今でもそこまで変わらない。しかしひと汗かくと自然にぬるりと
剥がれるとか、水気を吸って柔らかくなる性質に関しては昔の方が良かった。
今はちょっと糊が強靭過ぎたり、素材が硬かったりして、少々肌のあたりが悪い。
まあ、明らかに本来の使い道ではないから戯言に過ぎないのであるが。
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ただの温度ではない

2024年08月04日 23時25分23秒 | Weblog
陶芸で、埴輪とか植木鉢を焼く(素焼き)時の温度は800℃程度であるが、
1000℃程度といわれる蝋燭の火では土は焼き物にならない。
何が問題なのかというと、結局そこで示されている温度は、ある一点を
一瞬切り取っただけに過ぎないもので、結局熱を使って云々する業界では
どれだけ長い時間で、どれだけ大きい空間をその温度で充溢させるかという点が
問題になる。 

電気でも100万ボルトというと強そうであるが、実際に人体への影響が大きいのは
アンペアの方であるというの有名な話。
確かに分かりやすい指標ではあるが、それに完全に依存して単にそれのみの高低で
全てを把握することは、本来は不可能なはずである。
そしてそれは今の外の気温についても同じことが言えるのではないか。

単に38℃と言ってもそれはそれで十二分に暑いのであるが、身体的にもたらされる
暑さの感覚はそれを上回るものがある。
日向にいるとか、無風であるとか、そういったこともあるから実際にその辺りを
数値化するのは難しいかも知れないが、ともかくただ単に気温だけで暑い寒いを
決めるのは、声だけで人となりを判じるとか、デコマスだけでフィギュアを選ぶとか、
そのレベルの軽率で危険な行為であると言わざるを得ない。

という訳で、休日にとりあえず散歩しようとして、外に一歩踏み出した瞬間に
もう無理だと悟り電車移動に切り替え、しかしそれでも帰宅したら頭痛に襲われ
ダウンするという貧弱中年。
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今更レビュー

2024年08月01日 23時52分44秒 | Weblog
最新作の『女神転生VV』をやっていて、今更ながらに思ったことをいくつか。
本作ではマルドゥークから連綿と続く、支配者と被支配者の図式云々という話が
出てくるのであるが、当のマルドゥークはこれまでの女神転生の純ナンバリングでは
一度も出てきていないという不思議。
初代ペルソナで出ていた記憶はあるが、割とメジャーな神話の主神格がこれまで一度も
出てきていないのは今更ながらに謎と思った。と言うか金子一馬氏の描く件の神を
見てみたかった。

同じく本作では過去作のような法と混沌の対立ではなく、維持か革新かの択一が
主眼になっているが、誤解を恐れず言うといわゆる右か左かという話になる。
"極"が付くと、軍装で黒塗り装甲街宣車を乗り回したりとか、安ヘルにゲバ棒で
ハイジャック(酷い偏見)というような感じになるのであろうが、女神転生に
登場する思想の担い手たるオピニオンリーダーは概して色々と偏り過ぎているので
大体合っていると言えよう。
世が世ならば、革新を説くあのキャラはゲバ字が目を引く安ヘルにゲバ棒という
出で立ちだった可能性もあったかと思うと、胸が熱くなる。過去に褌一丁で
ポン刀片手に、外来の神々を排して八百万の神々による統治についてアジ演説
した人が既に出てきているので、全然何も問題あるまい。

あと、ゲイボルグとかグングニルといったファンタジーでお馴染みの武器が軒並み
固有スキル化されているのに、ミョルニルがないのは何故なのか。
そもそもトールが地味。作中では非常に強力な雷の魔法を持っているが、腕力で
殴った方が強い(と言うか魔法がすこぶる弱い)という、キャラ付けが確立していた
存在であったが、今作ではフランスかぶれの狼男にその座を奪われる始末。
神話では雷を使う神が多いから、うまく序列をつけるのも一苦労かも知れないが、
もうちょっとそこに欲しかったという感があれば良かった。
とは言え、アッパーバージョンの本作はそこの所かなりマシになっているのであるが。
新デザインの悪魔にばかり固有技を持たせるという、えこひいきめいた事をしていた
前作はさすがにちょっとどうかと思ったのは、随分前にも書いた気がする。
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