ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

結局情熱という話

2018年11月20日 23時39分54秒 | Weblog
個人的にエロ漫画の質の高さ(好みや嗜好を抜いた良し悪し)は、人物の
表情の多彩さと構図の多彩さに依ると思っている。

さておき、一般の漫画でも『画力』『構図、構成力』『ストーリー能力』
『キャラ生成能力』の四つがその質の高さに影響すると考える。

画力は色々な捉え方があるが、主としてストーリーや流れが求める絵面を
不足や破綻なく描写できる能力で、必ずしもデッサン力とか描き込みとか
技術的、技巧的なものばかりではない。

構図は迫力ある一瞬をしっかり収め、コマの連続、かつページの読み進める
流れなどを考慮しつつ、リズムやテンポも感じさせるように構成していく
能力で、個人的には一番センスが要求される分野と考える。

ストーリー能力は、物語を作っていく能力であるが、週刊連載とかスパンの
短い作品の場合は適度にヤマを持ってくることを考慮せねばならないので、
一筋縄では行かない。

キャラ生成能力は魅力的なキャラクターを生み出す能力で、無論単に絵が
上手いだけでは務まらないし、ストーリーの進行上、思いもかけず魅力を
帯びてくることもあるので、狙って魅力を持たせるのは難しい。


これら四つの要素であるが、一線級のプロであってもこれら全てを高い次元で
兼ね備えている人は少ない。裏を返せば別に全部兼ね備えていなくても
面白い作品はあるし、不足分を他人や他の作品から補う形でもいい。

最近ではストーリーとキャラがすでに用意されている若い人向け小説を
土台にして、あとは絵を描く人さえいれば…というような形式が増えてきて
おり、そこから若手の作家がどんどん育ってくれれば、と思う。

ただ、原作付きの場合どういう訳か、作家のリビドー的な"匂い"が
薄まってしまう傾向が強く※、結局上の要素のいくつかが決定的に欠けていた
としても、個人作品の、匂いの強い作品に惹かれるのだろうと考える。
※『野望の王国』のように原作者のアクが強すぎる場合はその限りではない。
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