ミラノの空港に向ってひたすら走る道すがら、
ガイドブックやツアーに頻繁に登場する場所には、
立ち寄って見るようにしています。
この湖は Lago di Carezza
Mount Marmoradaが美しく映ることで有名だそうですが、
あいにくの曇り空で、眺めは今いちでした。
最近、腸内細菌の情報を集めています。
「見た目の若さは、腸年齢で決まる」(辨野義己/著 2009/12)という本では、
P.16 肥満のマウスの腸内には「消化能力の強い腸内細菌」が多く、
カロリーを<より多く>摂取してしまう。
P.17 無菌状態で育てたマウスに、肥満マウスと痩せたマウスの
腸内細菌を与えた結果、
肥満マウスの細菌を与えられると体脂肪が47%増加。
痩せたマウスの細菌を与えられると体脂肪は27%増。これは、
肥満を促進する腸内細菌が存在しているということを証明するのに
有意な(十分な)差です。
有名な科学雑誌「ネイチャー」(404巻、1027~1031)に発表された
いくつかの実験から、発表者のゴードン博士の結論は、
「肥満原因は過食と運動不足といわれているが、それ以外の要因があるかも。
同じ食事でも太りやすい人も太りにくい人もいる。
腸内細菌のコントロールで肥満を防止する可能性がある」
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P.104 腸内細菌学者にとっての研究目的
1.腸内細菌を知ることでみなさんの健康に役立てること。
2.新しい腸内細菌をどんどん見つけて全体像を知る必要がある。
3.発見された細菌について、働きを分析し、人体への影響を調べる。
4.良い働きをする細菌なら、どうやって増やせるのかを、
悪い働きをする最近なら、どうやって減らせるのかの手法を考える。
5.個別の細菌の働きだけでなく、腸内細菌全体のバランスが
健康にどんな働きをするのか、パターンをファイル化する。
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著者は52才で重度の生活習慣病予備群(立派なメタボ)になり、一念発起。
運動として、
P.149 毎朝5時に起きて、足に重りをつけ、犬の散歩。
犬のためのボール投げ、足の蹴り上げなどの運動を1時間以上。
歩数にして5000~8000歩。雨でも雪でも毎日続けたそうです。
食生活の改善として、
P.149 朝食抜きの生活から、大量の朝食(運動後だから!)、
昼食はヨーグルト+さつまいもが中心の、ヘルシーなもの。
夕食も野菜や魚を中心としてメニュー
朝と昼で毎日300~500gのヨーグルトを摂取。
この結果、
メタボ改善、腸内細菌の比率改善、花粉症の快癒など、良いことづくめ。
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ということで、腸内細菌の研究や、団塊世代の生活習慣病対策の読み物として
この本は、なかなか面白く、楽しいモノでした。
「乳酸菌や発酵食品を取り入れると、お通じや健康状態が良くなる。」
ということは事実ですし、私好みの素晴らしい内容です。
が、せっかくの「良い説明」も
奥付にある著者紹介の「(社)全国はっ酵乳・乳酸菌飲料協会理事」を見ると、
?マークがいくつか浮かんできてしまいます。
この本の情報を見て、ヨーグルトを大量に食べる人が多くなるのかなぁ?
と、少し心配になった私です。
大量の乳製品摂取を考える方は、
「乳がんと牛乳 がん細胞はなぜ消えたのか」
ジェイン・プラント著 佐藤章夫・編集 発売日:2008年10月
など、
牛乳と<乳癌・前立腺癌>との関係を捉えた書物がたくさんあるので
情報として勉強されると良いと思います。