Side Steps' Today

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玉肌日記

2009年06月03日 | 玉肌日記
【横向温泉(福島県耶麻郡猪苗代町)】
横向(よこむき)温泉なんていう、なんとも”ひねくれ感”のある名前の温泉を訪問。いくつか温泉旅館があるようだが、その中の「中の湯温泉」を訪問するも、湯治客のみ宿泊可(所謂自炊のみ可能)ということで、相当にボロい(失礼!)温泉を想像していったが、まさにそのとおり。門からダートを車で入っていくが、その門には大書きで「頭の良くなる霊泉」とあり、なんだかオカルトチックな予感。旅館は建物が期待通りのボロさで、宿泊ともなればかなり腰が引ける内容ながら、温泉客は多く、このギャップだけで「ここはイケルる!」と直観。宿のオバさんが、湯治客となにやら口論?(というか普通の会話?)している横を通り過ぎて早速入浴するが、男女別に分かれているものの、脱衣所は板で区切られていたり、浴室も男女が行き来できるようになっていたり、と、元は混浴であったものをそのまま男女別とした模様。脱衣所もかなりな年代もの、かつ、主人が書いたと思しき、カレンダー裏へのマジック書きでの”注意書き”がなかなかに滑稽、かつ論理的に”?”で良い味を醸し出している。浴室に入るだに、まず強烈なる鉄匂を食らうが、温泉自体は赤鉄色ではなく、硫黄系のやや白濁気味。しかし、湯温は温く39℃程度で非常に快適なる温度で長湯可能。そもそも、湯治客は温めの湯で病気を癒すというが、まさにここもそのシステム。湯は両サイドからジャバジャバと注ぎ込まれてオーバーフロー。設備はボロく、外には未完成ながら入浴が自己責任で可という露天もあったりしてなかなかに面白いが、湯はかなり優秀。土湯峠は温泉の宝庫ながら、ここはかなり隠れた穴場、名湯ではないかと思料。ちなみに、この旅館のトイレも秀逸。タイル張りの年代モノながら、ここも混浴紛いの男女の垣根が異様に低く、かなりボロい。これだけも一見の価値あるか。