蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

奥社の茶屋  旧戸隠村

2009-10-18 20:53:00 | 蕎麦
戸隠まで登るとさすがに気温は低いのだが、全山が紅葉するにはまだ間がある。それでも、驚くほど鮮やかに紅葉した樹も数多く見かけた。


気持ちのいい晴天に恵まれた日だった。


いささかミーハーなのだが、こちらのお店が地元系マスコミで急に取り上げられたので、行ってみることにした。すると、お店の前で行列。これは参ったなと思ったのだが、右手の行列は蕎麦ソフトクリームの順番待ちの行列であることが直ぐに判明した。お店に入るのには、それ程待たされなかった。




こちらのお店は2003年に建築家に設計を依頼して立て直しをしているので、外観、中からの眺めともに、それらしくオシャレです。


今、このお店の売りである「戸隠古流そば」が品切れだったので、一番近そうなおろしそばを注文した。
蕎麦は素直で、冷がけをちゃんと受け止める。特別な何かがある蕎麦ではないが、気持ちよく食べられる。
ひとこと個人的な我儘を言うなら、おろしはもっと辛みが出ている方が好みだ。

千里浜なぎさドライブウェイ  石川県

2009-10-17 21:33:23 | 自然
この砂浜の砂の粒子が細かいため、砂浜がしまっていて、自動車が普通に波打ち際を走れる海岸道路です。


ちょうど潮が引くタイミングだったのでしょうか、わだちの跡もそれほど目立たない感じです。


外海に面しているので、風は強く、波も力が感じられます。
大陸に面し、大昔には日本の玄関だった場所です。

銀寿し  高岡市

2009-10-16 22:17:12 | 寿司
高岡に入ったのはギリギリ日が落ちる前の時間だった。私のつもりとしては、iPhoneやPCで寿司屋さんを調べまくる筈だったのだが
・手持ちのiPhoneアプリでは、回転寿司しか出てこない。
・Google検索でも、上位は回転寿司だけ。
という検索結果には、正直唖然とした。
 まあ、日本中どこで調べてもそんなものかもしれない。それなりのお店をレポートしているサイトは、Googleで上位に入ることをそれ程気にしない、と言われても納得できる。
そうこうして手間取るうちに日も暮れてくる。実を言えば今日はスケジュールがタイトで昼食を取れていない。
となると、この街で一度だけ訪れたあのお店を目指すことにした。


幸い、お店は開いていた。お店の感じも前回と変わらず、期待できる。


綺麗なカウンターの奥に皿を置き、随時握られてくる寿司をささっと食べる方式のお店だ。竹寿司をお願いしたのだが、寿司の全体像を見せるよりは、握りたてを食べてもらいたいという想いが強く感じられる。
マグロは酸味を生かしたヅケが握られ、その脇のイカはびっくりするほど口当たりがよい(固くないし、サクッとした感覚まである)。そして鯛は、写真の数倍上だった。


高岡から氷見は、目と鼻の先。さすがのブリ。海老は泣かせの南蛮蝦。一番、びっくりしたのは蟹の肉質の良さ。こんな感じの姿は、回転でも時々見ますが、この蟹はそういうのとは全く違う世界の食物。


巻物の海苔は本当に質が良い。さらに、イクラの左側は富山特産の白エビ。それを噛めばパリッと、そのままほぐれる寿司向きの海苔で巻いてある。秒単位を大事に味わった。


かっぱ巻きでも、もちろんパリパリの海苔が味わえる。
これだけ(+お味噌汁)で、にぎりの竹コース。締めて2100円。もちろん東京では全く考えられない。
ご主人の誠実さが出ているいい仕事だと思う。

那谷寺  小松市

2009-10-15 22:47:32 | 古民家、庭園
那谷寺は8世紀に開創された白山信仰のお寺だという。その昔には、いつまでも残雪で白く輝く山が、信仰の対象となったのは実に不思議でもなんでもない。


寺の中でも最も古い建物が残る庫裡書院は、その周りからして分厚い苔に覆われている。




書院の一番の位置から見渡せば、物言いたげな庭の姿が広がる。
この庭は国の名勝に指定されているのですが、それに釣り合う触手を出せたのか、自分でも少し疑問に感じています。




細部に集中すれば、何となく価値の凄さは感じられるのですが。


庫裡書院の建物も、17世紀初頭のものらしく、それほど大きくはない建物なのに不思議な迫力を感じさせます。


書院の奥には庭園がある。その昔から造られていたそうだが、昭和の後半に大きく整備されたという。




その奥にある茶庭は、作庭年代など意識させない豊かな美しさを誇っていた。


蕎麦 藍  熊谷市

2009-10-14 21:39:20 | 蕎麦
高速道路ではなく、国道を走っていて気がついたのですが、この辺りは藍染で名のある地域のようです。少なくとも、国道沿いにはその手の看板をいくつも見かけました。


こちらのお店の暖簾には、屋号が入っていません。ただ、江戸の洒落のように藍で染めてあるだけです。


こちらのお店には、産地の違う蕎麦を1枚ずつ出す「二種せいろ」がある。これには、心惹かれるものがある。


1枚目は北海道のおとねっぷ産のもの。香りはそれほどでもないように感じたが、蕎麦の甘みがすごい。塩も何もなしでどんどん蕎麦が進んでしまう。比較的ふんわりとした口当たりも心地よい。さすが、の蕎麦です。


2枚目は、またも北海道の鹿追産。どちらも新蕎麦なのだが、こちらの方が固く(おそらく加水率が低いのだろう)きりっとはするが、前の蕎麦のまったりとした感覚は感じられなかった。
そのせいか、汁を沢山使ってしまった。


甘草屋敷  塩山市

2009-10-09 23:07:06 | 古民家、庭園
ぼんやりと地図(アナログの)を眺めていたら、塩山の駅前に結構な緑地があることを発見した。その名も甘草屋敷。


19世紀初頭の建物なのだが、昭和三十年代に修理のために茅葺の屋根をトタン貼りにしたという。時代として仕方がなかったのかもしれないが、今日の古民家保存の趨勢とは全く異なることである。もともとあった茅葺の柔らかい屋根の線が台無しである。そろそろ、茅葺にもどそうという運動が来ても不思議はない。






邸内には、かろうじて庭跡といえるものが残されている、
付属する施設の整備より、母屋をきちんと保存する方が先決だと思うのだが・・・

格式の宿

2009-10-08 22:11:59 | 古民家、庭園
忘年会を当て込んだような宿もかつては多かったようですが、それが淘汰され伊豆・箱根には格式ある旅館が残されています。


あまり、そういう所には縁がないのですが、折角行ったので写真ぐらい撮ることにしました。




渡り廊下から庭に出られて、池を眺められます。




廊下をはさんで、池とは反対側には滝が流れ、池へと注ぎます。
お客の多くは露天風呂にこだわるようですが、お庭をめでる方はあまり見かけませんでした。

時香忘  木曽町

2009-10-07 22:10:24 | 蕎麦
「忘」という字を店名に入れておられますが、私にとっては決して忘れる事の出来ないお店です。


こちらの、そばがきは軽く火で焙って海苔で巻く粋なスタイルです。それを支える食器のリズム感がいいですね。


オーソドックスなざるは、一番かもしれません。
水回しも、なにもかも非常に大変な蕎麦であることをストレートに出してくる感じです。




今回は、お店に伺うのは2回目なので、一ひねりした「おろしかけ」で行きました。これがまた、ざると同じ蕎麦を出してきて、さらに食のプログラミングは進化した感じです。確かに、お蕎麦の繊細な味わいにはざるなのですが、とてもそれだけではない豊かな世界を「おろしかけ」が、垣間見せてくれます。


こちらのお店はアイディアが本当に豊かです。

山村代官屋敷  木曽福島

2009-10-06 23:02:33 | 古民家、庭園
木曽福島は中山道の重要な関所であり、木曾路にしては平地もあったためか、江戸時代にはそれなりに栄えた土地だったようだ。




国道19号をはずれて旧御嶽街道を行けば、それらしい景色が見えてくる。

山村家は9代続いたこの地の代官を務めた家である。現在残されている屋敷は、昔のもののごく一部だという。




幸いにして、庭が残されている。どの程度、当時の姿を伝えるものなのかは疑問だが、跡形もなく壊されなくてよかったと思う。






そもそもが、山里に作られた庭であり、都のような洗練は初めから見られなかったのかもしれない。
それでも借景の山並みは見事だし、庭の中を回遊できるようにしているのも、ありがたい。
気温が恐ろしいほどに下がり、積雪も相当にありそうな真冬には、どのような姿になるのだろうか。

三国の魚

2009-10-05 22:28:58 | 日本料理
なんともありがたい事に、日本海の素晴らしい魚を友人が送ってくれました。この一夜干しというのが、本当に美味しいのです。


北陸でも指折りの漁港の三国で捕れたお魚です。


干物にしてこの目の色。よほど鮮度が良いのでしょう。実に精悍な形のアジです。これだけの魚となると、釣り上げるときの力も大変なものでしょう。


カレイにはまた、素晴らしい香りがあります。お箸よりも指先を使って、細かい骨にまで迫って食べていきます。


登り竜のような勢いのあるアジ。実は閉まって、筋肉質ですが味が深いのです。


仕上げは、ご飯に粉わかめをふりかけて。余計なものが一切入っていない自然な味です。
なんとも贅沢な夕食となりました。