『出版ニュース』(2008年5月中下旬号)に『出版年鑑』(2008年版)の概要が載っている。このうち実感的に捉えられる数字を見ていこう。
・2007年の出版界の総売り上げは前年比2.8%減。
・よく売れた本は『女性の品格』(坂東眞理子)が200万部突破、『ホームレス中学生』(田村裕)、『鈍感力』(渡辺淳一)などがミリオンセラーに。
・新刊発行点数は80595点。365日で割ると毎日220点の計算になる。膨大な点数だが、これでも近年は減少傾向にある。このすべてが書店で売られるわけではないが、これでは苦労して出した新刊も完全に埋もれてしまうわけだ。
・新刊1点の平均定価は1107円。書籍の返品率は40.3%。
・出版社数は前年より52社減り4055社。この10年間では600社弱が減った。東京に77%が集中、大阪が174社、京都が135社と続く。資本金1億円以上が260社あるが出版専業はその約1割程度と推定される。多くは500万円~1000万円の資本金規模。
・従業員数は10人以下が2137社、201人~1000人は126社。
・年間出版点数で10点以上出している出版社は1091社。うちの場合は5点だったので、あと倍以上働かなくてはならないということか・・・。前年2点のところが10点になったりしている出版社もあるので、まあ不可能な数字ではないか。逆に大きく減ったところもあったりで、いろいろあるんでしょう。