ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

白扇酒造株式会社 (蔵開き) @岐阜県加茂郡川辺町

2016年01月21日 | 岐阜県(中濃・老舗)

以前に読んだ本や雑誌に、この酒造が作る昔ながらの製法の「みりん」の事が載っていて、ずっと訪問したいと思っていた。創業は江戸後期とのこと。日曜日にもかかわらず休日返上で仕事先に赴き、ひと仕事終えた後、帰り道に41号線を通ったので、そういえばと脇に入り寄ってみる。すると狭い通りにはえらく人の姿が多い。なんと、たまたまこの日は蔵開きのようだ。イイねェ。車を停め、蔵の中へ。中庭では露店も出て、餅つきなども行われていて人でごった返している。車なので呑むことは出来ないが、それでも生原酒の「花美蔵・朝しぼり・蔵出し」や、にごり酒の「どろりん」を舐めることが出来た。どちらも当然ながらフレッシュな口当たり。どちらかというと元々しっかりとした味わいのある花美蔵だが、新酒らしい爽やかさが加わるとよりいい感じ。にごり酒は普段あまり口にしないが、これも口当たり良く旨かった。正月用に買ったものや、頂いた一升瓶がまだうちに何本もあるので、「どろりん」だけでも買って帰りたかったが、もう1件仕事が残っていて、真っ直ぐ家に帰ることが出来なかったので、断念(大丈夫だとは思うが発酵途中で発泡性があり長時間放置出来ないので念のため)。試飲コーナーのテーブルでは、ここで作られる日本酒はもちろん、焼酎なんかも置かれていて、みんな手酌でやっている。明らかに呑み過ぎだろっていう人もいるが、本当に車じゃないんだろうな(笑)。そこで以前から気になっていたみりん「福来純・三年熟成本みりん」(写真下右)を購入して持ち帰った。

  

今、家で使っている本みりんと比べるとより色が濃いのが分かる。もちろん熟成年月が3年と長いからだろう。グラスに入れて味わってみる。同じ岐阜にある「白木恒助商店」の古酒「達磨正宗」の熟成三年を思わせる色と香り。とろみは強く、口に含むとまろやかでどっしりとした甘味が拡がる。昔の人はみりんを酒として呑んでいたというが、呑んべえでもさすがにこれを常飲する気にはなれないなァ(笑)。昔は「甘い」=「旨い」だったそうだし、アルコール度数は14度と日本酒と変わらないから、好んで呑まれたんだろうな。今使っているものと比べて風味がしっかりしているし、”みりん風調味料”のような変な臭みも無く、まさに酒っていう感じなので色々使えそう。料理に使うのが楽しみ。これバニラのアイスクリームなんかに垂らしても旨そうだな。さて、次回の蔵開きはなんとかしてドライバーを探そう。(勘定は¥432/250ml)

この後の記事はこちら

白扇酒造株式会社

岐阜県加茂郡川辺町中川辺28

( 川辺町 川辺 かわべ かわべちょう はくせん はくせん酒造 花美蔵 はなみくら 本みりん 本味醂 みりん 味醂 福来純 蔵開き みりん風調味料 黒松白扇 )

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地球はお祭りさわぎ / 泉谷しげる

2016年01月20日 | ロック(日本)

地球はお祭りさわぎ / 泉谷しげる (1972)

泉谷しげるの3枚目のオリジナル・アルバム「地球はお祭りさわぎ」。ファーストがライヴだったから、スタジオ作品としては2枚めとなるのかな。プロデュースも泉谷自身とのこと。なぜか再発時にオリジナル・ジャケット(↓写真下)は採用されず、上のような意味不明のデザインになった。泉谷は過去のアルバムもオリジナル・アート・ワークで発売されていない例があったはずだが、一体どうなってんのかな。そう問題のあるアート・ワークでもあるまいし(※現在はオリジナルで発売されています)。

まだこの頃はフォーク・ミュージックの枠の中にいた彼だが、中にはロックっぽい曲や、ジャム(即興)っぽい曲も録音されている。ファンにとっては「つなひき」、「街からはなれられない」、「陽が沈むころに」などの名曲が入っているから外せない1枚。と言っても自分は今まで外していた訳だけれど…。第1期LOSERの時代から好きになったので、へヴィーにロックする泉谷から好きになった訳だが、ライヴに通うようになると時々演奏されるアコースティックな曲に触れるようになってくる。泉谷の歌詞はイメージをコラージュするような言葉遊びも多いので、一聴してもなかなか掴み辛いが、何度も聴いているとグッと入り込んでくる曲が多い(ただ都会に住む人間に限るかも)。前述の初期の名曲の歌詞はその中では分かり易いほうだろうか。ああ見えて繊細な詞が多い泉谷。照れ隠しにすぐに怒鳴るので(笑)見落とされがちだが。

オークションにて購入(¥734)

  • CD (1992/11/20)
  • Disc : 1
  • Label : フォーライフ ミュージックエンタテイメント
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ニューライオン @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2016年01月19日 | 岐阜県(岐阜)

以前から伺いたいと思っていた岐阜市の洋食屋「NEW LION(ニューライオン)」。ネット上の情報からいくと創業は1970年前後だろうか。以前から車で店の前の道を通ることはあったが、駐車場があるかどうか確認出来なかったのでなかなか訪問できなかった。店の横と、道路の反対側にも駐車場があると知り、さっそく車を走らせた。岐阜市の柳ヶ瀬方面から北進する長良橋通り脇にある。道路の反対側にある駐車場(2台分)に車を停め、歩いて店へ。まだ昼の口開けの時間とあって先客は無し。年季の入った店内を想像していたが、改装して間が無いようで、思ったよりもお洒落。小上がりも掘りごたつ風。靴を脱いで腰を下ろし、メニューを眺める。昼時だからか単品メニューは載っておらず、定食メニューのみのよう(平日には値打ちなランチもあるようだ)。オムライスとかあったら頼みたかったんだけどナ。という訳で定食の中から、メニューの先頭に載っている「味噌ステーキ定食(小)」を注文した。

厨房は見えないのでボケっと待っていると、まず最初にサラダと、高野豆腐の小鉢が置かれた。しばらくしてジューッと音を立てて熱々のステーキ皿にのったステーキと平皿のライス、そして味噌汁が登場。鉄板でたっぷりの味噌タレの焼けるいい匂い。肉は豚のロース肉。たっぷりと味噌タレが絡まっている。早速ナイフを入れひとくち。あぁ、もうすぐにライスをかきこみたくなる甘辛い味噌の濃い味。豚の脂と味噌だもん、当然のように旨い。味噌カツなどにかかっている味噌タレほどは濃くないのかもしれないが、鉄板の熱が加わっているのですぐにとろみが増してくる。ライスの平皿にはしっかりと「NEW LION」の銘が。長年大事に使ってきたんだろうなァ。つけ合わせのインゲンやポテトを挟みつつ、肉とライスを交互にやっつけた。単品のメニューが食べられなかったのは残念だが、何があるのか、また夜に行ってみようっと。(勘定は¥1,100)

この後の記事はこちら

↓ 道路の反対側からの店舗と、店のマッチ(写真右)

 

 

↓ 長良橋を渡った長良福光の旧道沿いにある「旧・久保田内科」(昭和4年・1929・建造)。軒下や玄関、窓など独自の凝ったデザインが素晴らしい。

 

 

NEW LION (ニューライオン)

 岐阜県岐阜市甚衛町2

※一度閉店されましたが、弁当、惣菜の店として復活しています(令和5年8月現在)

 

( 岐阜 岐阜市 ぎふ ニュー・ライオン NEWLION 洋食 洋食屋 レストラン 味噌トンテキ 味噌ステーキ カキフライ ランチ 近代建築 閉店 廃業 )

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King Of Kings / Desmond Dekker And The Specials

2016年01月18日 | レゲエ・スカ

King Of Kings / Desmond Dekker And The Specials (1993)

70年代の後半、イギリスで発生したツートーン・スカ(2tone Ska)のムーブメント。その中心だったスペシャルズ(The Specials)のメンバーは分裂後、様々な音楽活動を続けていたが、これもそのうちのひとつ。レゲエの重鎮デスモンド・デッカー(Desmond Dekker・当時52歳・2006年没)をメイン・ヴォーカルに据え、名門レーベル「トロージャン(Trojan)」から発表されたスタジオ・アルバム。すわ復活かと思われた当時は、このメンバーでスペシャルズを名乗ることに違和感があったことは確か(後に正式に?オリジナル・メンバーで復活を遂げたのは2008年だがジェリー・ダマーズは不在だった)。ちなみにこの時のメンバーは、

Neville Staple (Vo)
Roddy Radiation (g)
Lynval Golding (g)
Horace Panter (b)

の4名とのこと。ジェリー・ダマーズ(Jerry Dammers)とテリー・ホール(Terry Hall)不在は大きいが、ま、今から考えると名乗るのは妥当か。自分は全然記憶にないのだが、この時は来日公演があったようだ。どういう経緯で彼らが組んだのかは知らないが、デスモンド・デッカーと言えば、最初に聴いた時は女性かと思ったくらいのハイ・トーンで特徴的なヴォーカル。しかもレゲエの歴史に燦然と輝くレジェンドだ。アルバムは完全にデッカーのソロ・アルバムといった感じで、スペシャルズを思わせるようなハイ・テンポで、いかにもスカっていうような曲は少ない。ソロと考えればいいが、スペシャルズを名乗る以上、やはりテリーのあの素っ気無いヴォーカルが無いと…。学生の頃にツートーン・スカにハマって、海外を含む中古レコード屋でアナログ盤を集めたことを思い出す。なぜか長いこと入手困難だけれど「Dance Craze」のDVDをレストアして再発してくれないかなァ…。

中古店にて購入(¥327)

  • CD (2001/9/25)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Sanctuary Trojan Us
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芳光 @名古屋市東区・徳川

2016年01月17日 | 名古屋(東区・北区)

定休日が日曜なのでなかなか行けなかった名古屋市内の人気和菓子屋「芳光」に初めて行くことが出来た。店は出来町通沿いに建つ大きなビル。創業は昭和39年(1964)とのこと。先代は京都の老舗で修行したのだとか(暖簾のマークも一緒→ヨが四つで「よし」。たぶん)。店横の駐車場に車を停め、中に入るとガラスショーケースの中には8種類ほどの上生菓子と、半生菓子や干菓子が綺麗に並んでいた。脇には椅子とテーブルがあったので、店の中でもいただくことが出来るようだ。上生菓子はどれも旨そうで、試してみたいものばかりだったが、この店と言えばやはり「銘菓・わらび餅」。まだ一度も食べたことが無かったのでもちろんコレ。それに好物の最中「山つと」を購入した。

自宅に直行し、嫁と娘とお茶を入れて早速食べてみる(息子は感心示さず)。しっかりと紙箱に入れられた「わらび餅」は綺麗につまみ上げるのも難しいくらいの柔らかさ。なのでセロファンをつまんで引き上げる。これ以上ないというくらいプルンとした餅にたっぷりときな粉がまぶされていて、中にはこしあんが入っている。口に含むととろけるような食感と、上品な餡の甘さが口いっぱいに広がった。いやぁ、旨い。餅と餡が一体になっている。ただ柔らかいだけでなくちゃんと餅の良さが残っているのがすごい。こりゃ、みんなのお気に入りになる筈だ。発送などを一切行っていないのも分かる。もっと沢山買ってくればよかったと後悔するぐらい重さが無くすっきりした後味。錦の「川口屋」のわらび餅とよく似ているが何か関係があるのかな。もうひとつ、包装紙に包まれた「山つと」は栗入りの最中。薄い最中種(皮)の中に栗の粒入りの餡が詰められている。口に含むと、しっかり栗を主張する食感と味。こちらの餡もほどよい甘さで旨いなァ。さすが茶道が盛んな名古屋の和菓子はレベルが高い。他の菓子も食べてみたいけれど、次はいつ行けるだろうか(→すぐまた行ったりして)。(勘定は¥295/わらび餅、¥195/山つと)

この後の記事はこちら (2)(3

 

 

↓ 泉にある「丸井医院」(建築詳細不明)。たぶん古い建物だと思うんだけど。いかにも「医院」という感じで下見板張りの素敵な佇まい。パステルカラーもすんなりと馴染む。

 

御菓子所 芳光

愛知県名古屋市東区新出来1-9-1

 

( 名古屋 名古屋市 なごや 徳川園 出来町通 よしみつ 蕨餅 わらびもち 山つと やまつと こし餡 つぶ餡 もなかだね 上生菓子 朝生菓子 塩芳軒 川口屋 )

コメント (2)
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In Search Of Syd (MOJO Magazine) / Various Artists

2016年01月16日 | 雑誌付録CD

In Search Of Syd (MOJO Magazine) / Various Artists (2007)

英音楽雑誌「MOJO Magazine」の2007年9月号の付録CDは「15 Mind-Bending Freak-Outs!」と副題が付いていて、元ピンク・フロイド(Pink Floyd)の故シド・バレット(Syd Barrett)を連想させる「あっちの世界」のサイケデリックな楽曲を揃えたなかなかマニアックなコンピレーションCD。残念ながら当人の楽曲が収録されていないが、戦前のカントリー・ブルースから60年代のサイケデリック・ロック、現代のアーティストまで盛り沢山。時代の幅は随分と広いが、全体として不思議な統一感があるのがさすがだ。

01 Spacemen 3 / Things'll Never Be The Same
02 The Flaming Lips / She Is Death
03 Blind Boy Fuller And Floyd Council / If You Don't Give Me What I Want
04 Pink Anderson And Simmie Dooley / C.C. And O. Blues
05 Bonzo Dog Band /  Humanoid Boogie
06 Kevin Ayers / Oh! Wot A Dream
07 Jennifer Gentle / Take My Hand
08 The Mothers Of Invention / Who Are The Brain Police?
09 Gong / 5 And 20 Schoolgirls
10 The Bevis Frond / Portobello Man
11 Hawkwind / Cymbaline
12 Wooden Shjips / SOL 07 Pt 1
13 The Soft Machine / I Should've Known
14 AMM / Ailantus Glandulosa
15 Acid Mothers Temple & The Melting Paraiso U.F.O. / Crystal Rainbow Pyramid

名前は聞いたことがあっても、実際にアルバムを持っていない05や09、13なんかが面白かった。こういうコンピのいいところは、サンプラー的に聴けること。ここからまた興味が拡がって新しい音楽と出会う機会になったりする。特にMOJO紙やUNCUT紙に付録のCDは独特のセンスと遊びがあり気に入っている。それにしても毎号こんなマニアックな選曲の付録を付けることが出来るなんて凄いなァ。

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Sweets Homare (スイーツ ホマレ) @岐阜県関市

2016年01月15日 | 岐阜県(中濃)

去年の事になるが、クリスマス直前、車で出掛けた際に、嫁が珍しく自分からケーキが食べたいと言い出し、帰路途中に岐阜県関市の「Sweets Homare(スイーツホマレ)」へ。こちらはまだ新しい店だが、以前に何度か「焼きドーナツ」などを買ったり、他の菓子を頂いたりしたことがある店。正確な営業時間は知らないが、こういう店には珍しく夜8時頃まで開いているので重宝している(※夜8時までだそうです)。店はクリスマス・ムード一色でツリーが飾ってあったりして賑やか。店に入るとこんな時間でも若い女性の店員が6~7人もいる。以前、訪れた時も店員の数は多かったので、いつもこうなのだろう。これだけ多くの子達を雇ってるのってすごいなァ。こちらは焼き菓子も多く、広くない店はぎっしりと菓子で埋め尽くされている。こんな時間でも生菓子はちゃんとショーケースに並んでいて、嫁は子供達の分も選び、自分は「利平栗のモンブラン」という一等高いものを注文してみた。

家に持ち帰り食べてみる。地元の栗を使っているというモンブランは網かごに入っていて高級感はばっちり。栗のクリーム部分は濃い色をしていてコクがあり、存在感もしっかり。生地はメレンゲで出来ていて、使っている生クリームの量も多い。生クリームは軽い舌触りなので、最近とみに市販の生クリームが苦手になってきたオッサンの自分でもスイスイと口に入っていく。それぞれの素材はとても旨いのだが、口に入るのがクリームばっかりという感じでケーキとしての全体のバランスはあまり好みではないかな。焼き菓子の方が好印象。(勘定は¥650)

Sweets homare (スイーツホマレ)

岐阜県関市鋳物師屋4-2-16

( 関市 関 せき いもじや スイーツ ホマレ 焼きドーナツ モンブラン )

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Glassspider / David Bowie (DVD+CD)

2016年01月14日 | DVD

Glassspider / David Bowie (DVD+CD) (2007)

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)が亡くなってから「ボウイ・ロス」が続いている。普段あまりCDトレイにのせないようなベスト盤CDを聴き続け、その(自分の中での)存在の大きさを再認識しているところ。自分はハードコアなファンとは言えないだろうが、小学校の頃から聴き続けていて、後にはブートレグ(海賊盤)にも手を出したくらいだから思い入れも小さくない。やはり心に染み着いた音楽というのはあるもので、昔の曲をアルバム・ヴァージョンやシングル・ヴァージョンで久しぶりに聴くにつれ、その曲を聴いていた時の自分の状況や思い出が甦るからやっかいでもある。レヴューしようと思って溜まっているアルバムの中にボウイの作品もあったので、これを機にこちらを先に。

この作品は1987年に行われた世界ツアー「Glassspider Tour」の終盤、シドニー公演のDVD映像化作品。当時はVHSビデオ・テープでの販売だったと記憶している。大々的に行われたツアーだったが日本公演は無かった。当時から雑誌の記事などでは、そのセット規模の大きさや、豪華さが話題になった。当時の最新作は「Never Let Me Down」。このアルバム、正直評判は良くなく、昔からのファンにとってもボウイが下降していくイメージと重なるのではないか。もちろん世界的に言ったら売れたんだろうけれど、あれほど何をやってもかっこいい先鋭的なファッション・アイコンだったボウイが、この頃になると髪形も、服装も、音楽も、何だか野暮ったくなっていたのは確か。自分がまさにそう感じていて、当時ビデオも購入しなかった。このDVD映像で振り返っても1974年の「Diamond Dogs Tour」の再構築と言われた豪華なステージと演劇じみた内容が何だか空しい感じさえする。ただそういう視覚的な陳腐化を除いて、音だけCDで聴いてみれば、これはこれで悪くない。特に熱心に聴かなかった時期だけに、今聴くとある意味新鮮(ただCDはストゥージズとヴェルヴェッツのカヴァー曲が省かれているのが残念)。映像や写真を見ると萎えるが、当時のボウイにとってのチャレンジがこういうものだったというのは分かる気もする(この頃から大御所アーティストのライヴ公演は巨大化の一方を辿ることに)。

オークションにて購入(¥1,425)

  • DVD (2011/3/11)
  • Disc : 3
  • Format: NTSC, Import
  • Label : Edge J26181

( デイビッド デイヴィッド デビッド デビット デヴィッド ボウイ ボウイー  )

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コロムビア @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2016年01月13日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市北一色の喫茶レストラン「コロムビア」。以前この店の前の通りには名鉄の路面電車(美濃町線)が走っていて、かつて発売されたゲーム「電車でGO!名古屋鉄道編」にもこの喫茶店らしき店舗がしっかりあった事を覚えている(You Tubeにあった!5:58あたり右側)。日曜日の午後に店の前まで来たが、駐車場がいっぱい。ちょうど入れ替わりで入ることが出来たが、周りはのんびりしているのにすごい人気。店は往年の昭和喫茶店そのもの。店に入るとほぼ満席で、みな喫茶というよりは食事をしに来ている。客はさすがに年輩の方やグループが多い。メニューには様々な食事メニューが載っているし、揚げ物が満載で値打ちな「サービスランチ」にも惹かれるが、この日はナポリタン・スパゲティーに決めていた。混んでいるから提供までには時間がかかりそう。その間に他の客に運ばれていく定食類の盛りっぷりの素晴らしいこと。なんでも「生姜焼き定食」が名物と言ってもいいらしい。確かに旨そう。

しばらくして注文したナポリタン・スパゲティーが到着。一応鉄板にはのっているが、火傷するほど熱々という感じではない。玉子液も流されているが、すでにほぼ固まっている。普通盛りなのだが大盛と言っても過言ではないくらいの量。太さはごく普通で、いわゆる鉄板スパに多い太麺ではない。グリーンピースとマッシュルームがたくさん入ったソースを絡めていただく。油多めのソースはトマト片も入っていて、未確認だけれど多分自家製。しっかり真面目に作られたものだということが想像出来る。味としては甘めのソース。量がしっかりあるのでもう少し酸味が強い方が好みかな。次は名物の「生姜焼き定食」か、好物の「オムライス」か。それとも以前はメニュー落ちしていて、最近復活したという「カツ丼」か。ここって佇まいは喫茶店だけどメシの事しか考えられない…(笑)。(勘定は¥720)

この後の記事はこちら (2)(3)(4

コーヒー&レストラン コロムビア 

岐阜県岐阜市北一色7-25-17

※平成28年9月末を以って閉店されました

 

( 岐阜 岐阜市 ぎふ きたいっしき コロンビア 喫茶 コロムビアランチ 生姜焼き定食 唐揚げ定食 カツ丼 ナポリタン 鉄板スパ 鉄板スパゲティー )

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★ (Blackstar) / David Bowie

2016年01月12日 | クラシック・ロック

★(Blackstar) / David Bowie (2016)

レヴューが滞っているCDがまだ山のようにある。でもこのアルバムを先にレヴューしなくてはいけない。デイヴィッド・ボウイ(David Bowie)の最新アルバム「★」(ジャケットには「Blackstar」とは書かれていない)。まだ3日前の彼の69回目の誕生日に発売されたばかりだ。あれほどのロック・アイコンが前アルバム録音時から潔いほどメディアに全く出ることがなくなり、それがあたかも新しい戦略であるかのように神秘性が増し、アルバムのクオリティーも高かったこともあって「歳をとってからこんな風に輝くことが出来るのか」と驚嘆していた。そして短いインターバルでのニュー・アルバムの発表、発売。すごい創作意欲。もう完璧だと思っていた。個人的にはつい昨日、一昨年に発売された3枚組の最新ベスト・アルバムをやっと注文したところ(すでにベスト盤や編集盤はアナログを含めて数えきれないほど持っていが、ただ曲順を味わいたいがために…)。なのに、そんなタイミングで今日、外出先から帰ると嫁に告げられた。「デビッド・ボウイが亡くなったって…」。

 

………。

 

あぁ、そうか…。最初はあっけにとられたが、だんだんと現実が頭に入ってくる。じわじわと悲しみがやってくる。いつかこんな時がやってくるのは分かっていた。ボウイを含む自分の好きなロック・スター達の多くはもうかなりの高齢だ。生きているのが不思議なくらい様々な修羅場をくぐり抜けてきている(ドラッグ、酒を含めて)。いつ逝ってもおかしくないのだ、本当は。でもずっと奇跡が続いていた。初めてボウイを聴いた(見た)のは、小学生の頃、地元のローカルテレビ局で、夕方に時間の穴埋め的になぜかほぼ毎日流されていた1979年の「Lodger」収録のビデオ・クリップ3曲だったか、それとも長兄の持っていた1980年のアルバム「Scary Monsters」だったか(※)。1983年に行った来日公演(名古屋市国際展示場)では当時破格に高いチケット代(¥6,000だったか)にのけぞった。彼のやっている事がつまらなくなり、一時は見限った事もあった(1990年来日頃)。それが1995年の「Outside」の頃からまた好きになり…。(※いま思い出した。長姉が持っていた1978年の2枚組ライヴ・アルバム「Stage」のA面だ。)

「★」は終始落ち着いた雰囲気で展開する。時につぶやくように、時に呻くように。ジャズ・ミュージシャンを起用したと聞いていたが、特にジャズを意識した作風ではなく、あくまでも最近のボウイらしいクールな世界の構築だ。いい意味でまるで何かストーリーがある映画のサントラか、コンセプト・アルバムでも聴いているよう。プロデュースは盟友トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)。シンプルな音使いだが、アルバムはかなり精緻に作り込まれている。老いて醜態を晒していたのなら何とも思わなかったかもしれないが、アートワークを含めて滅茶苦茶かっこいいのだ、このアルバム。現役感たっぷり。それが悲しい。R.I.P.

↓ 気に入っているボウイの写真 (撮影:鋤田正義・2002)

           David Bowie ★ 1947-2016

 

amazonにて購入(¥1,563)

 

  • CD (2016/1/8)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Sony
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