ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

太田の渡し @岐阜県美濃加茂市 (※閉店)

2016年01月07日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県美濃加茂市太田町の太田宿、旧中山道の古い街並みにある蕎麦屋「太田の渡し」。店名はもちろんこの店の裏に流れる木曽川にあった渡し船にちなんでいるんだろう。店自体は特に古くからの創業というわけではなさそうだが、建物は古い町屋を改造して再利用しているようで、とても風情がある。店先には麺打ち場が見えていて、ちょうど店の前を通ったら麺を打っていたので、眺めているうちに食べたくなった。店先にこの日の町のイベントに協賛した品書きが載っていたので、それを目当てに暖簾をくぐってみる。潜り戸を開け、腰を曲げて店に入ると手前にテーブル席、奥が小上がりの座敷になっている。テーブル席に腰を下ろし、改めて品書きを見る。壁にもセット物が貼り出してあるのだが、いまひとつ分かりづらく、外に貼り出してあったものが見当たらない。お茶を持って来てくれた給仕の女性に尋ねるも、この日だけの特別なセットらしく給仕の女性も把握していない。結局さっきまで麺を打っていた作務衣姿の主人が出てきて内容を教えてくれた。品書きによると蕎麦は八ヶ岳山麓の蕎麦を使用しているとの記述があったが、店に置いてあったポストカードの絵には「福地そば」と書かれている。後で調べると同じ岐阜県の八百津の蕎麦のよう。店内にはジャズが流れているが、これは要らないなァ(笑)。

しばらくして蕎麦とミニ海老天丼と香の物、そして茶碗蒸しが運ばれた。蕎麦は平打ちで瑞々しいもの。風味は特筆すべきものはないかもしれないが平打ちの食感は悪くない。つゆは辛汁で塩梅はいいのだが、ちょっと量が少ない(足してもらえるのかな?)。天丼は小さい海老が2つとピーマンが1つ。これに茶碗蒸しが付き、食後のコーヒーはセルフでサーバーに入っているものを自由にどうぞ、と言うのだから充分な量で、なかなかお得(コーヒーは結局いただかなかったが)。蕎麦湯は少し濁りが入っているがサラッとしたタイプ。つゆの残りが少ないのでほんの一口しか飲めないのが残念。ただしこの品と比べると、こちらの通常の蕎麦の値付けはちょっと高く感じるかも。(どこもそうだから驚かないが)もう少し気軽に手繰れると…。(勘定は¥1,000程)

↓ (写真右)なかなか味のある精緻な絵で描かれた店のポストカード

 

 

↓ 通りに唯一門だけが残る「旧太田宿本陣門」(文久元年・1861・建造)の屋根の四隅には亀の飾り瓦が。

 

 

手打ちそば処 太田の渡し

岐阜県美濃加茂市太田本町2-6-7

( 美濃加茂 美濃加茂市 美濃太田 みのおおた 太田 太田宿 中山道 旧中山道 蕎麦 そば 渡し船 手打ち蕎麦 手打そば )

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