ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

高橋 幸宏 (1952-2023)

2023年01月23日 | ロック(日本)

高橋幸宏(敬称略)が亡くなった。以前から病に臥せていた事は知っていたが、坂本龍一が癌を公表した上でライブ収録を行ったりというニュースを見ていたこともあって、そちらばかりに気が行って正直彼がどのような状態にあるかということは全く失念していた。そこに唐突に逝去のニュース。ショック…。ついこの間ジェフ・ベック(Jeff Beck)の急逝に驚いたばかりだが、小さい頃からという思い入れの深さが違う。病状からいったら予想されたことだったかもしれないが、ヒーローの1人が亡くなるのはどうにもつらい。

自分が一番最初にイエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra, YMO)の音楽に触れたのはいつだったかしっかり思い出せない。小学生であったことは間違いない。ユキヒロが在籍したサディスティック・ミカ・バンドやサディスティックスは当時まだ聴いていない。ファーストはなけなしの小遣いの中から購入したが、US盤(もちろんレコード)を買っているのできっとセカンドの「Solid State Surviver」とほぼ同時か、少し後に買っただろうと思う。そうなるともう世間的にある程度話題になってからだったのかな。自分の周りでは聴いている子は多くなくてそんな感じはしなかったけれど。

YMOのメンバーの中で一番ファッショナブルでかっこよく、品があって、英語で歌が歌えて、と自分の彼のイメージはずっと変わらない。ホットなドラムを叩いている姿さえクールでお洒落だったなァ。テレビ等に出るようになっても必ず彼にはクールさの中にユーモアがあって(よく「タモリ倶楽部」にも出ていた)、歳をとってもますますかっこよくなっていった。ただ何度も再結成したYMOを含めて近年の彼の音楽活動はしっかりと追っていた訳ではないし、どうしても80年代初めまでのYMO周辺が強烈過ぎて、その辺りの音源ばかり聴き返してしまう。恥ずかしながら代表曲「ライディーン」が彼の作曲だって知ったのは随分と後になってからだった。

YMOのディスコグラフィーは特にレアなものを除きだいたい所有しているが、正直83年の”散会”の頃の音はあまり好きでなくて興味を失っていった(今聴くと何がそんなに気に入らなかったか分からないが…BPMかな)。今は偶々手の届く所にあった「Over Seas Collection」(ジャケ写真1枚目)というアルファが粗製乱造した(苦笑)コンピ盤で追悼。これ、各国で発売されたシングル・ヴァージョンを集めたというマニアックな内容だが、その実は実際の該当するヴァージョンを使っていなかったり、後から適当にでっち上げたらしい”トンデモ”な一品。それでも一時はYMOのバック・カタログが不足していてプレミアで高値になったこともある珍盤。とりあえず今はこれで。合掌。R.I.P.

 

 

    高橋 幸宏 (1952-2023)

 

 


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2 コメント

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Unknown (ひろし)
2023-01-24 21:14:16
ハリーさん、こんにちは。

ありがとうございます。

YMOに出会ったのは中学1年生の頃だったと思います。
放送部がお昼休みに校内放送で「テクノポリス」や「ライディーン」を流していました。
給食には合わない曲なのですが、皆、喜んでいました。
高校に進学した際もクラス(他クラス含め)に様々な音楽派閥がありました。
YMO、カシオペア(フュージョン勢)、高中正義、めんたいロック系、ヘビーメタル。ハードロック系・・・etc。
それぞれの主張はあるものの、皆、仲が良かったです。

その際、同じクラスに師匠的な同級生がおり、
その彼は、YMO、カシオペア(野呂一生)、ザ・ロッカーズ、ARB、ルースターズ等、好きなジャンルもかなり幅広かったです。

その彼が「ぜひ聴いてみてくれ」とカセットに録音してくれたのが、高橋幸宏の「Saravah!」でした。
もしかしたらお聴きになったかも知れませんが、凄く聴きやすい好きな作品でした。
(リミックス盤もありますが少し体力が要ります)
参加ミュージシャンもとにかく豪華でした。
天気の良い休日にリラックスして聴くのにもってこいです。

作品は生き続けますので、しんみりと彼を偲びたいと思います...。
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Unknown (ハリー)
2023-01-24 22:05:58
ひろしさん、こんにちは。

>放送部

私は小学校の放送部だったのですが、ませたクソガキだったので給食時にロックやYMOを
流したりして、担任のM先生に「給食の時に腹が踊る音楽をかけるなっ!」と何度も
叱られました(苦笑)。どこも一緒だったんですね。

>「Saravah!」

このアルバムはYMOを知った後にFMのエアチェック(死語)で録音して聴きましたが、
さすがに当時の自分には「???」という世界で、全くダメでした。今聴くとその洒落た
雰囲気や、同志の細野氏にも通ずる音楽観があって素敵なんですけれど、小学生には
早過ぎましたね。

>作品は生き続けます

本当ですね。そういう意味でミュージシャンっていうのはある意味幸せなのかもしれません。
YMO時代以後の彼の音楽をあまり聴いてこなかったのでこれを機にちょっと聴いてみようかな。

合掌。
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