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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

だんごや (2) @岐阜県岐阜市

2020年12月15日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

久しぶりに岐阜市加納にある「だんごや」へ。ごくシンプルな店名だが、その歴史は江戸時代末期にまで遡ることが出来るという長い歴史を持つ店。この辺りは旧中山道「加納宿」に当たり、この店も街道沿いにある。かつては往来の旅客に団子を提供したのだろう。車を停めて店に入るとあちらこちらに厳しいコロナ対策の貼紙が。さてと見回してみても、ガラスショーケースの中には「大福餅」と「おはぎ」があるくらいで他の菓子は空っぽ。午後の遅い時間だったのでもう売り切れてしまっていただろうか。そこで「大福餅」と焼き置いてあった「だんご」をお願いした。少量なので簡単な紙袋に入れてもらうだけでよかったが、「だんご」は1本でも包んでくれ、ちゃんとビニール袋にも入れてくれた。申し訳ない。

車に戻って少し走らせてから別の場所で包みを開ける。こちらの「だんご」は”みたらし団子”ではなく醤油団子。冷めてはいたがまだ硬くはなっていない。生醤油のみを塗ってあるらしくキリッとしているし、香り良く旨いが、まだ焼きたてには当たったことがない。いつ頃焼くのか知りたいナ。「大福餅」は家に帰ってからいただいた。少し時間が経ってしまったので皮は買ったばかりの状態ではなかったが、それでも軟らかく、控えめな甘さのあんこが旨い。次こそは団子の焼きたてを。(勘定はだんご¥85/個、大福餅¥115/個)

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だんごや

岐阜県岐阜市加納八幡町6

 

( 岐阜 ぎふ 加納 かのう 茶所 茶所駅 団子 みたらしだんご しょうゆだんご 和菓子 もち 大福もち 中仙道 老舗 )

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清楽 (3) @岐阜県岐阜市

2020年11月14日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

相変わらず「サンビル」開催時とそうでない時の人出のギャップが激しい日曜日の柳ヶ瀬商店街。この日は”閑散”と言っていいほどの人の少なさ。ざっと歩いていると「六代目本店」のように無くなってしまった店、「なまずや」のように一時休業してしまっている店などが見受けられた。せっかく若い人達が新しい柳ヶ瀬を定着させようと頑張っているのに、バッドタイミングでコロナ禍に遭ってしまったのが痛い。タカシマヤ南では新しいマンション建設が進んでいるが、果たしてその建物の商業施設がどうなることやら…。この日昼食に寄ったのは幼少のみぎりの思い出の店「本店・清楽」。先客はおらず、主人1人のみで女将さんの姿は見当たらなかった。昭和37年に店舗を新築した際に作ったという年季の入ったやかんでお茶が用意された。注文したのは「厚切とんかつ」。すぐにトントンと主人が豚肉を叩く音が響く。

調子が悪いのか換気扇が回らないまま「厚切とんかつ」が揚げられる(→煙い・笑)。大きめの飯碗に多めのご飯、赤だしの味噌汁、たくあん、そして辛子が用意され、揚がった「厚切とんかつ」が渡された。ややしっかりめに揚げられて黒っぽい衣のとんかつは分厚いロース肉。薄めにカットされていても一口では無理かもというくらいの大きさ。この店特有の酸味の強いソースがたっぷりとかかっている。こちらの店は東海地方の店には珍しく”味噌たれ”の商品は無い。相変わらずこのソースはご飯がすすむなァ。辛子をつけたりしてやっつけていく。濃い赤だしは貝の身こそ入っていないが出汁には使っているかな。水にさらしたシャキシャキの千切りキャベツを間に挟みながら美味しくいただいた。(勘定は¥1,500)

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本店 清楽

岐阜県岐阜市日ノ出町1-4

 

( 岐阜 ぎふ 柳ヶ瀬 柳ヶ瀬商店街 せいらく 清楽本店 とんかつ ひれかつ 厚切りとんかつ カキフライ 老舗 )

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植東 (2) @岐阜県岐阜市

2020年11月02日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

岐阜市の梅林公園横にある料理旅館「植東」へ。毎年行われる「梅まつり」の時に外で田楽をいただいたことはあるが、店の中に入るのは初めて。店の外から中の様子は分からないので、果たして1人で入れる店なのかもよく知らなかった。コロナ対策で開け放たれた玄関口から中に声を掛けると「どうぞ。」と言われたので1人でも問題ないようだ。案内されたのは入口入ってすぐ横にあるテーブル席。年季の入った建物の割に新しい感じなので増築した部分だろうか。外の緑は目に入るが、どうせなら風情がありそうな階上の古い部屋の席が良かったナ。品書きに目をやる。”秋季特別限定”の松茸の土瓶蒸しが付いた「植東ランチ」というのがあったのでお願いした。ただし残念ながら車があって酒は呑めないので、こちらで作っているという「梅ジュース」をお願いする。

まずは固形燃料を燃やすタイプの卓上コンロが用意され、火が点けられた後に盆にのった「植東ランチ」が運ばれた。小鉢、刺身、菜飯、香の物、水菓子という内容。とうふ田楽は後から運ばれてくるらしい。本当は土瓶蒸しの香りを先に味わいたいけれど、まだ煮立っていない。先に玉子焼、茸、蕗の入った小鉢から箸をつける。次は刺身で鮪と鯛。菜飯と一緒にいただく。この辺りでとうふ田楽もやってきた。木の芽(山椒の若葉)がのった赤味噌のが2本と白味噌のが1本の計3本。焦げまではいっていないが、香ばしく甘い味噌の風味が旨い。そろそろ土瓶蒸しが出来上がったか。土瓶の蓋を開け、猪口につゆを注ぐ。出汁が効いている上に松茸の風味が移っていて旨い。中には白身魚、銀杏、蒲鉾、そして松茸、三つ葉という布陣。今年初の松茸だ(訪問9月)。ひとつひとつを味わいながらいただいた。土瓶蒸しでだんだん体がホカホカに暖まってくる。これで酒無しって拷問…(笑)。仕方なくとろっとした口当たりで甘い梅ジュースを飲む。最後はカットしたパイナップルとピンクグレープフルーツで了。ちょっと土瓶蒸しのタイミングだけちぐはぐだったが、なかなか豪華な昼食になった。次は是非酒ありで。(勘定は¥1,540)

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料理旅館 翠々園 植東

植東

岐阜県岐阜市梅林4

 

( 岐阜 ぎふ 梅林公園 ばいりん公園 うえとう 田楽 でんがく とうふ田楽 いも田楽 芋でんがく おでん 菜めし 菜飯 花見 ランチ )

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松屋 @岐阜県岐阜市 (5)

2020年10月30日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

土曜日の昼、仕事終わりで遅くなった時間に松鴻(しょうこう)町の「松屋」へ。創業は昭和25年(1950)。店に入ると、もう中休みに入る間際の時間とあってアルバイトの女の子達がまかないの準備をしていた。人波が去った後とあって、店内も残るは数組の先客のみのまったりとした雰囲気。洋食屋特有の匂いが漂う店内でメニューを開く。何を食べても旨い店だが、うどんはまだ食べていないなァと思いつつ、やっぱり洋食で「カツハヤシ」を注文。

しばらくして運ばれた平皿の「カツハヤシ」はデミソースがたっぷりとかかっていてライスもカツもほとんど見えないくらい。脇には千切りキャベツが添えてある。大きめに切った玉ねぎと豚肉がどっさり。ソースの中にも肉片が溶け込んでいるよう。デミソースとはいってもケチャップが強めの食堂の味。濃い味でライスがどんどん進んでいく。旨い。カツは他の品と同じく大きいのが2列にカットされていて、薄衣でやや強めの揚げ加減。たっぷりのソースがかかっていても衣のカリッとした感じが残っていて上顎に刺さりそう。もちろん口内火傷は必至だ(笑)。冷たい水を飲みながら平らげた。普通サイズでお腹がいっぱいになるから、うかつに大盛なんかに出来ないナ。次は「かつ丼」か「やきそば」を。おっと、もう「カキフライ」の季節か…。(勘定は¥850)

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とんかつの松屋

岐阜県岐阜市松鴻町2-14

 

( 岐阜 ぎふ しょうこう町 とんかつのまつや 松屋 洋食 とんかつ 味噌カツ みそかつ みそカツ オムライス 大盛 デカ盛 チャーハン ヤキメシ 焼飯 )

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小塩屋 (4) @岐阜県岐阜市

2020年10月10日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

久しぶりの「小塩屋」。土曜日だったが仕事で少し遅い時間になってしまい、他の店は中休みに入ってしまっている時間だったので、混んでいるだろうことは承知で出掛けてみる。到着すると意外や駐車場は数台分空いていた。こちらでは店頭に置かれたホワイトボードに書いてある日替わりのサービスメニュー(写真下左)を読み解くところから注文が始まる(笑)。店先で少し思案。相変わらず盛り沢山のそそるラインナップの中にはいつも”バジルオイル焼き”なんていう食堂に似つかわしくない品も混じっているのが素敵(一度食べてみないと)。この日ピンと来たのは「ころそばの〃(セット)」。暖簾をくぐって中に入ると…、やっぱり大混雑!。もう完全に”密”な状態。相席上等のテーブルには申し訳程度に透明な板が置いてあるがあってないようなもの。給仕のおばちゃん達は次から次へと出来上がる品と、あちらこちらからかかる注文の声を厨房に通す為、ほとんど叫んでいるような状態(苦笑)。相変わらず凄い人気だなァ。1人を示す1本指を差し出した自分に「こちらへどうぞー。」と入口近くの席(もちろん相席)案内してくれた給仕女性に、座ると同時に「ころそばセット」と注文を入れた。カオスの中で果たして注文がしっかり通ったのか不安だったが、こちらのおばちゃん達は慣れたものだから大丈夫だろう。

しばらくして問題なく自分の「ころそばセット」が登場。盆にはチキン南蛮、魚(シイラ)フライ、いなり寿司2個、そして”ころそば”(ころ=締めた冷たい麺に具材をのせて少量の濃いつゆをかけまわしたもの)という満腹必至のラインナップ。大きめの鉢に盛られたころそばは、具材はわかめと温玉、かまぼこと刻みネギ、刻み海苔、ねりわさびなど。まだまだ暑かったこともあってすするのが気持ちイイ。フライ物はどちらも揚げたての熱々。そばのつゆが冷たいのでこれもいい感じ。チキンはとろみのついた南蛮ソースにくぐらせてあり、上からタルタルソースもかけてある。ご飯代わりのいなり寿司は薄めの味加減。紅生姜も添えてある。店に入って来たはいいがどうしたらいいのか分からず立ち尽くしている後客もまだ沢山。こんな状況下で酒を呑んでいる人も居るし、マスクもせずに大きな声でおしゃべりしている人達も多いので、ダーッと食べて一番に勘定してもらって店を出た。(勘定は¥770)

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小塩屋

岐阜県岐阜市菊地町1-1

 

( 岐阜 ぎふ おじおや おじお屋 大衆食堂 麺類食堂 ランチ 定食 洋食 中華そば 昼飲み 昼呑み コロナ )

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山川醸造株式会社 @岐阜県岐阜市

2020年09月26日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

岐阜市内でたまり醤油を作っている「山川醸造株式会社」。創業は昭和18年(1943)とこういう業種にしては後発。醸造所に販売所があるのだが、日曜休みなのでなかなか伺う事が出来なかった。もちろんこちらの商品を扱っている販売店に行けば済むことだが、出来れば製造元(本店)で購入したいので…。ある土曜日に店の前を通ると開いていたので車を停める。車を降りた途端に辺りに漂っている香ばしい醤油の香りに包まれた。早速店内へ。こういう店舗でもコロナ対策で色々と大変だ。中にはたまり醤油を始め、たまり醤油を使った様々な商品が並んでいた。アイスクリームにかける醤油があったり、泡状の醤油があったりと商品はとてもユニーク。パッケージもポップでお洒落なものが多く、若い人にも受けそうだ。様々な商品の中から選んだのは「ふりかける醤油・飛騨山椒」の小袋、「gifu BBQ sauce」という焼肉用ソース、そして「おだまり‼」「なりあがり‼」「うらぎり‼」という戦国武将にちなんだ変わった名前が付いた3種類のたまり醤油のお試しセット「ミニ武将たまりセット」(写真下)。

家に帰ってまずは「ふりかける醤油・飛騨山椒」を使ってみる。これは粉状にした乾燥醤油に「飛騨山椒」をブレンドしたもの。「飛騨山椒」は以前ずっと愛用していたが、人気の為か大幅な値上げと減量(実質値上げ)に嫌気がさしたのと、自宅で獲れる山椒粒を乾燥させてミルで挽いて使用するようになったので、とんとご無沙汰。淡泊な味の食材にパラパラと振りかけて使ったが、それぞれの風味はするものの粉である良さはあまり感じられず。もっと大胆にかけた方がいいのかなと、うちの小さな菜園でとれた甘長とうがらしに多めに振りかけてみると、普通に醤油をかけるよりも抑えめになって素材の味がダイレクトに感じられてなかなかいい(だが数日後にキッチンで小袋を紛失・苦笑)。

「ミニ武将たまりセット」はニンニク入りのたまり醤油が”織田信長”で「おだまり!!」、ハバネロの入ったピリ辛たまり醤油が”斎藤道三”で「なりあがり!!」、蜂蜜をブレンドしたはちみつたまり醤油が”明智光秀”で「うらぎり!!」という名前が付いている。たまり醤油といえば、うちの父や義父はこの地方の人らしく刺身には必ず使っていたし、この地方の古い食堂では刺身には必ずたまり醤油が出てきたものだ(最近は違う)。当たり前に出てくるそれがあまり刺身に合っていないような気がしていたので、自分だけはサラッとした普通の醤油を使っていた。だから自宅でも消費に長い時間がかかって風味が落ちるのであまり買わなくなっていた。それぞれのたまり醤油は色も違って、特色あるそれぞれの香りが新鮮。「おだまり‼」はニンニクだから想像通りの使い易さ。「なりあがり‼」はハバネロの効きも良く、嫁が一番気に入ったとのこと。「うらぎり‼」は食べた後にふっと蜂蜜の香りが鼻腔に残りいい感じ。

「gifu BBQ sauce」はまだ封を切っていないので焼肉をするときのお楽しみに。あまり得意でなかったたまり醤油の先入観を覆すような面白い商品の数々。これから出番も増えそうだ。その時には大きなボトルでも買ってみよう。(勘定は¥1,300程)

 

たまりや 山川醸造株式会社

 岐阜県岐阜市長良葵町1-9

 

( 岐阜 ぎふ やまかわじょうぞう 醤油 たまりしょうゆ 溜まり醤油 醸造所 )

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東亭 (3) @岐阜県岐阜市

2020年09月22日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

岐阜市今町の百年食堂「東亭」へ。駐車場が店前の空き地から少し南に離れた場所に変わっていた。階段を昇って店内へ。外はうだるような暑さ(訪問8月)。店の中に入ると先客が1名。ご高齢の女将さんがやかんのお茶を注いでくれた。申し訳程度ではあるが一応テーブル席には透明な仕切りが付けられている。厨房側の壁に掛かった品書きの札を眺める。以前は確かあったはずの「オムライス」の札が無くなっていた。その札の並びにない「冷し中華」や「冷しタンタンメン」なる夏季限定の品が別に貼り出してあったので「冷し中華」をお願いした。今まで見かけたことがなかった若い女性の手伝いが居たが、ご家族だろうか。

しばらくして出来上がった「冷し中華」はやや深めの平皿に盛られている。具材はハム、きゅうり、わかめ、錦糸玉子、そして刻み海苔に紅生姜といったところ。女将さんがドンとマヨネーズのチューブを1本そのまま置いていった(→中部地方ではよくある光景です・笑)。具の下から麺を引きずり出す。細縮れ麺に絡まるたれはオーソドックスな胡麻油風味があるタイプ。卓上のチューブ辛子を使いながら手繰っていく。暑い時にすする酸味の効いた冷たいつゆは旨いなァ。次は「たぬき丼」でも食べてみようかな。(勘定は¥630)

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東亭

岐阜県岐阜市今町3-18

 

( 岐阜 ぎふ あずまてい 東亭食堂 お食事処 冷やし中華 ひやしちゅうか ラーメン 中華そば 中華ソバ  百年食堂 麺類食堂 大衆食堂 )

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松花堂 (3) @岐阜県岐阜市

2020年09月06日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

毎年暑くなっている気がするここ何年かの夏。かき氷を食べようと伊奈葉神社手前に移転した「福丸」を何度も訪れているが、人が並んでいる時は避けるのでいまだに訪問出来ていない。ある暑い日に伺うと並びが無さそうな感じ。店に入って主人に「かき氷」をお願いすると「すいません、1時間後ぐらいのお渡しになりますが…。」とのこと。並んでいないだけで注文は詰まっているようだ。正直15分でも待つのは嫌な性分なので店を後にして、参道の和菓子屋「松花堂」へ。ついこの間に来た時はかき氷の吊り旗が出ていなかったので入らなかったが、この日は出ていたのではす向かいの駐車場に車を停めて中へ。氷の品書きは3種。この日お願いしたのは「黒糖・蕨餅つき」。女将さんに告げ、土間の椅子に腰掛けさせてもらう。

しばらくして出来上がった「かき氷」が盆にのって届けられた。別皿で「水ようかん」も付いているのが嬉しい。こんもりと盛られた氷の上から黒糖のシロップ。脇に添えられた小振りな蕨餅は、通常の大きさと違うのでかき氷専用だろうか。コクのある黒糖の味と冷たい氷が喉に心地良い。「暑いですねェ。」と声をかけて下さった女将さんは奥に引っ込んで自分を放っておいてくれるのも嬉しい。クーラーの効き過ぎていない静謐な空間でいただく氷の旨いことよ。ここは格別だなァ。きな粉のかかった蕨餅もいただいて、また氷をひと口。最後には水ようかんもいただいて贅沢な時間は終了。奥に声を掛け、勘定してもらって店を後にした。(勘定は¥800)

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↓ 伊奈葉神社境内の現在は駐車場になっている場所にある「忠魂碑」(明治40年・1907・建造)。”明治三十七 八年戦役岐阜縣下戦病死者”と刻まれていて、日露戦争で亡くなった県下の犠牲者を祀ってある。揮毫は乃木希典大将によるもの。

 

 


 

松花堂

岐阜県岐阜市松屋町1-5

 

( 岐阜 ぎふ しょうかどう 御菓子司 和菓子 上生菓子 生菓子 かき氷 かきごおり 道明寺 蕨餅 わらびもち 伊奈波神社 近代建築 忠魂碑 )

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泉屋食堂 (2) @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2020年08月22日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

一度の訪問で気に入ってしまった加納桜道にある「泉屋(泉屋食堂)」。日曜休みなのでなかなか伺う機会がないが、土曜日に近くに行く用事があったので再訪した。暖簾こそ掛かっていたが、もう1時を過ぎた時間だったからか店内はいくつかの電気が落としてあった。相変わらずシャキッとした女将さんの「いらっしゃいませーっ。」という張りのある声が通る。テーブル席に座っていらした主人がすぐに電気を点けてくれ、コップの冷水を出してくれる。品書きの中から好物の「かつ丼」をお願いした。すぐに女将さんの調理が始まる。壁を見ると青地の紙短冊に”冷し中華”とあった。その手もあったなァ、次はそれにしようっと。注文した後にもう一度品書きを眺めながら、ここも”煮込み”のことを”にごみ”と濁って読むんだなァ(※この辺りでよく見かける表記)とか、ちゃんと「志のだ丼」も「木の葉丼」もあるなァ、なんて読み解いて楽しむ(←古い食堂ではこういうのも楽しい)。

しばらくして「かつ丼」が主人によって運ばれた。たくあんに吸物、そしていつもの某Y社そっくりの乳酸菌飲料が付いている(笑)。あらためてちゃんと熱いお茶も出してくれる気遣い。こちらの「かつ丼」は揚げたカツの上からつゆでとじた玉子をのせる”後のせ”タイプ。この東海地方ではよく見かけるタイプのかつ丼だ。濃いめのつゆで味付けはやや甘めなのもこの地方には多い仕様。大振りにカットされたよく揚げのカツの上から多めのつゆがかかっている。これはこれで旨いなァ。最初は丼ぶりの底に溜まっていたつゆも次第にご飯に吸い上げられ一体化していく。吸物は顆粒タイプのものかな。ガツガツと喰らって箸を置く。乳酸菌飲料は(甘過ぎて)すぐには飲めないので後でいただこうとポケットに忍ばせた。(勘定は¥700)

※令和3年12月末を以って閉店されたそうです

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泉屋食堂

岐阜県岐阜市加納桜道1-8

 

( 岐阜 ぎふ 加納 かのう 泉屋 いずみや いずみや食堂 大衆食堂 麺類食堂 カツ丼 かつどん うどん ラーメン 洋食 ヨーク ヤクルト 閉店 廃業 )

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艸花庵 養老軒 (2) @岐阜県各務原市

2020年07月28日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

嫁が「養老軒のわらび餅が食べたい」と店を特定して呟くので(苦笑)、これは買いに行けというお告げに違いないと店へ。もう夕方だったが犬山方面から名鉄の新鵜沼駅の裏手(東口)を通り住宅街を抜けて店へ。車を停めて店に入ると先客が1組。応対しているのは主人。待っている間にカウンター奥に目をやると”不老園分店”の文字が見える。そうかここは「不老園」の系統だったのか。先客が買い終わり、「わらび餅下さい。」と言うと、主人の動きが止まった。一旦奥に消えた主人が戻って「すいません、今のお客様で売り切れまして…、通常の量でなくとも良ければ残っている分だけお分けしますが…。」とのこと。無いよりいいのでそれでお願いする。もう一つ購入したのは「初かつを」。姿が鰹のサク(切身)に似ているから名付けられた季節の菓子。この辺りでは「美濃忠」のものが有名だ。どちらも自家用なので袋に入れてもらい持ち帰った。

まずは「わらび餅」。簡易パックに入った量は「通常の半分以上は入っています」と告げられていた。蜜は別の容器に入っている。ただきな粉の量は明らかに少なめ。やや苦味を感じるくらいの濃い蜜をたっぷりかけていただいた。もちろんバランスが悪いので次はもう少し早く店に着いてちゃんとした量をいただかないと。「初かつを」は透き通った薄桃色をしている。包丁などではくっついて上手く切り分けることが出来ないからだろう撚った糸が添えてあり、これで切っていただくのだとか。なるほどとても軟らかく、手では持つことが出来ないほど。鰹の切り身のように断面に縞模様があるのかなと思っていたが、わずかな並模様が見られる程度。鰹の身と言うよりはキハダマグロかビンチョウマグロといった感じ(笑)。ほのかで上品な甘さで仕上げてあり、もちっとした食感で旨かった。(勘定は¥900程

※「わらび餅」は通常の値段ではありません

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艸花庵 養老軒 (そうかあん・ようろうけん)

岐阜県各務原市桜木町1-8

 

( 各務原市 各務原 かかみがはら かがみがはら かがみはら 鵜沼 うぬま ようろうけん そうかあんようろうけん 和菓子 養老軒 ういろ ういろう 外郎 ようかん )

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