マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

世界遺産薬師寺 奉納大歌舞伎

2010-08-03 09:42:27 | 舞台

ー世界遺産薬師寺 奉納大歌舞伎ー

 

世界遺産の薬師寺で催された奉納大歌舞伎「船弁慶」=2日夜、奈良市、筋野健太撮影

元の記事はこちら。

http://www.asahi.com/showbiz/stage/kabuki/OSK201008020134.html

 

平城遷都1300年祭を記念した「世界遺産薬師寺 奉納歌舞伎」を見に行きました。

薬師寺に行くのはおよそ30年ぶりです。

たしか、1976年の金堂の落慶法要に行ったんだと思います。

奈良でお勤めしていたので。

うわあ、34年ぶり?!

その時は、職場の上司と一緒で、お寺にはまったく興味もなく好奇心だけで行きましたが、その時の金堂で、歌舞伎を見るなんて、不思議な気持ちです。

 

開演前の境内の様子。

 

始めの演目は、鼓と笛で暑さを鎮めるような「一調一管」。

 

観客席がシーンとなったところで、橋懸かりから弁慶(中村勘太郎)が現れました。

「舟弁慶」の始まりです。

 

「舟弁慶」

能楽の演目である「舟弁慶」を明治18年に河竹黙阿弥(作詞)・三世杵屋正二郎(作曲)・九世市川団十郎(主演)により、東京新富座で初演された。団十朗が制定した「新歌舞伎十八番」の一つ。昭和に入り、六世尾上菊五郎が演出を加えて完成させたものが、現在演じられている。

 

既に太陽は沈んでいましたが、境内には真昼の暑さが淀んでいました。

観客も汗を拭きながらの鑑賞となりましたが、舞台におられる演者の皆さんは、どれほどか

 

次に現れたのは家来を伴った義経(中村七之助)

義経は、平家を壇ノ浦まで追いつめ、滅亡に至らせた功労者でしたが、義経の兄頼朝は梶原景時らの讒言(ざんげん)を真に受けて、義経討伐を臣下に命じたのです。

落人となった義経は、少ない家臣を連れて、尼崎の大物の浦から船で西国へ落ちていくところです。

 

義経は、愛妾静御前(中村勘三郎)を伴っていましたが、弁慶はこれからの厳しい道のりを考え、静は都へ帰らせた方がいいと進言します。

その進言を義経は受け入れますが、静に弁慶が告げても、静は義経の心変わりを心配して応じません。

義経から直々、静の身を案じてのことだと聞かされ、都へ帰ることを納得します。

 

静は義経の求めに応じて舞を舞い、辛い別れをします。

 

船頭に導かれて一行は船に乗りますが、怪しい雲行きです。

ひるむ義経を叱咤して、弁慶は船を出航させました。

沖に出ると、波が荒れてそこには凄まじい形相の知盛の幽霊が現れました。

 

前シテの静御前の静と、後シテの知盛の霊の動を、中村勘三郎が演じ分けるところが見所です。

 

知盛の霊が舞台の真ん中で荒れ狂うと、金堂の奥の本尊薬師如来を始めとする三尊像が、優しいまなざしで舞台を見ている姿が、浮かび上がりました。

 

義経はひるまず刀を振り上げて勇猛ですが、弁慶は必死で祈り、知盛の霊を退散させました。

知盛の引っ込みが、とても感動的でした。

勘三郎さん、素晴らしいです。

 

熱い(+暑い)舞台の余韻を残しつつ、役者たちが再び舞台に現れ、アンコールに応えてくれました。

 

玄裝三蔵院も公開されていたので、平山郁夫さんの「大唐西域壁画」も鑑賞して帰りました。

平山郁夫さんも、お亡くなりになったのですね。

 

3日も同じ演目を鑑賞しました。

加筆補足します。

 

 

私が昨日金堂が舞台だと思い込んでいた建物は、大講堂の間違いでした。

浮かび上がる仏様は薬師三尊像ではなく、弥勒三尊像でした。

 

ここで薬師寺のご説明をしましょう。

(ウィキペディアやお寺のホームページを参考にまとめてみました)

 

薬師寺は天武天皇9年(680年)、天武天皇の発願により、飛鳥の藤原京(奈良県橿原市城殿(きどの)町)の地に造営が開始され、平城遷都後の8世紀初めに現在地の西ノ京に移転したものです。

「日本書紀」によると、680年、天武天皇が後の持統天皇となる妻の鵜野讃良(うののさらら)皇后の病気平癒を祈願して、薬師寺建立を発願したとされます。

 

金堂には薬師三尊像が祀られています。

中央に薬師如来、向かって右に日光菩薩、左には月光菩薩が柔らかな表情でたたずんでおられます。

昨日は、舞台が終わった後、金堂にお参りすることができました。

 

天武天皇は寺の完成を見ずに没し(686)、伽藍の整備は持統天皇、文武天皇に引き継がれました。

持統天皇は、692年に最勝会で、天武天皇の菩提を弔うために阿弥陀浄土を写した大繍仏像を祀られました。

この薬師寺は、天武、持統の夫婦愛がこめられたお寺ということです。

 

現在講堂に祀られている仏様は弥勒三尊像です。

中央に弥勒菩薩、向かって右は法苑林菩薩[ほうおんりんぼさつ](左脇侍)で、左は大妙相菩薩[だいみょうそうぼさつ](右脇侍)です。

 

8月は、お盆の月です。

亡き人を偲ぶ月。

暑いけれど、この時期にお寺にお参りされる方も多いことでしょう。

仏様にお参りして、自分の心の中を顧みることも必要かもしれません。



ヴィクトリア女王 世紀の愛

2010-08-02 09:34:03 | 映画ーDVD

ーヴィクトリア女王 世紀の愛ーTHE YOUNG VICTORIA

2009年 イギリス/アメリカ

ジャン=マルク・ヴァレ監督 エミリー・ブラント(ヴィクトリア女王)ルパート・フレンド(アルバート公)ポール・ベタニー(メルバーン卿)ミランダ・リチャードソン(ケント公爵夫人)ジム・ブロードベント(ウィリアム王)トーマス・クレッチマン(ベルギー国王レオポルド)マーク・ストロング(ジョン・コンロイ)

 

【解説】

「太陽の沈まない帝国」と呼ばれた19世紀イギリスの黄金時代を築いたヴィクトリア女王の愛と真実を描く大河ドラマ。巨匠マーティン・スコセッシが製作にあたり、脚本を『ゴスフォード・パーク』のジュリアン・フェロウズが手掛ける。ヴィクトリア女王には『プラダを着た悪魔』のエミリー・ブラントがふんするほか、『プライドと偏見』のルパート・フレンド、『ダ・ヴィンチ・コード』のポール・ベタニーらが共演。スクリーンを彩るゴージャスな衣装と宝石の数々に注目。

 

【あらすじ】

7つの海を支配し、イギリスを「太陽の沈まない帝国」と呼ばれるまでに押し上げたヴィクトリア女王(エミリー・ブラント)。黄金期を夫婦で支えた女王とアルバート王子(ルパート・フレンド)だったが、真のきずなを結ぶまで数々の波乱と困難を乗り越えなければならなかった。王室の権力争いや、マスコミが書きたてるスキャンダルなど幾多の荒波にもまれながら、ピュアな愛が育っていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ヴィクトリア女王とはー

ヴィクトリア女王(1819年ー1901年)は、ヴィクトリア朝とも呼ばれるイギリスの黄金時代を築いた女王です。

18歳で即位し81歳で亡くなるまで、その在位はなんと、イギリス王室最長の64年間!!

 

ヴィクトリアの伯父の摂政王太子ジョージ4世の直系の跡継ぎであったシャーロットが死産の上、産褥で死亡したため、世継ぎがなくなった。

ショージ4世の弟たちは、王位後継者となるべき子供を儲けようとにわかに結婚を始め、ヴィクトリアの父ケント公も50歳で、ベルギー国王レオポルド1世の姉のヴィクトリア・フォン・ザクセン=コーブルク=ザーフェルトと結婚して、ヴィクトリアが誕生した。

 

ケント公は、ヴィクトリアが8ヶ月の時に亡くなってしまった。

母は、ほとんど英語が話せず、故郷に帰ることも考えたようだが、ヴィクトリアの将来にかけて、イギリスにとどまった。

ドイツ語しか話せない母の影響で、ヴィクトリアも3歳までドイツ語で暮らしていた。

 

王位継承権を持つヴィクトリアの暗殺を恐れた母は、娘と同室で眠り、宮殿の廊下も侍女に手を引かせるという徹底ぶりだった。

また、コンロイという秘書を信頼していたため、王であるウィリアム4世との関係が険悪になった。

ウィリアム4世は、ヴィクトリアをかわいがっていたが、母親のことは疎ましく思い、ヴィクトリアが成人して、摂政がいらなくなるのを望んでいた。

 

ヴィクトリアは、王の崩御後すぐに即位し、母とはその夜から寝室をわけた。

 

この映画で描かれている、ヴィクトリアの夫となるアルバートは、ヴィクトリアの母の弟でベルギー国王のレオポルド1世の甥。

ヴィクトリアの叔父でもあるので、二人は従姉弟に当たる。

 

レオポルド1世が、自分の影響力をイギリスに与えるために送り込んだのがアルバートであった。

でも、ヴィクトリアはその意図を知りつつもアルバートを気に入り、二人は結婚、9人の子供に恵まれた。

 

アルバートは42歳で腸チフスで亡くなっている。(以上ウィキペディアを参考にまとめてみました)

 

この作品は、ヴィクトリアとアルバートの出会いから、結婚後の軋轢を乗り越えて、協力して政治や宮殿内の改革に取り組んでいく様子が描かれていました。

 

ヴィクトリアの、若いけれど、女王としての明確な自覚と意志、アルバートの誠実で献身的な愛が、恋愛関係から人間同士の信頼感へと変わっていく過程を丁寧に描いています。

 

ドラマチックな事件などないけれど、二人が初々しく、エミリー・ブラント(ヴィクトリア女王)とルパート・フレンド(アルバート公)がイメージにぴったりだと思いました。

 

メルバーン卿役のポール・ベタニーも、とても好感の持てる政治家でした。

 

王宮の豪華な調度や手入れの行き届いたお庭やヴィクトリアのドレスやアクセサリーなど、見所も多い作品です。

 

イギリス王室に興味のある方や、ロマンスに興味のある方にはオススメの映画です。


ソルト

2010-08-01 13:12:23 | 映画ー劇場鑑賞

ーソルトーSALT

2010年 アメリカ

フィリップ・ノイス監督 アンジェリーナ・ジョリー(イヴリン・ソルト)リーヴ・シュレイバー(ウィンター)キウェテル・イジョフォー(ピーボディ)

 

【解説】

二重スパイの容疑をかけられたCIAエージェントをアンジェリーナ・ジョリーが熱演するアクション・サスペンス。潔白を証明したいヒロインが、CIAの追跡をかわしながら真犯人を探し出すまでをスリリングに描く。メガホンを取るのは、アンジェリーナとは『ボーン・コレクター』以来のコンビとなるフィリップ・ノイス。共演は『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のリーヴ・シュレイバー、『2012』のキウェテル・イジョフォー。CIAに立ち向かう孤高のヒロイン、アンジェリーナのリアルなアクションに注目だ。

 

【あらすじ】

CIAエージェントのイヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)は、何者かの陰謀によってロシアスパイの嫌疑をかけられてしまう。逃走を図ったソルトはCIAの追跡をかわしながら、自らの容疑を晴らすべく、たった独りで真相究明に乗り出すが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

試写会のチケットをいただいて、仲良しの近所のご夫婦と一緒に、公開前に鑑賞しました。

(アップが遅くて反省中です)

 

見終わって、みんな大喜びでした。

ストーリーも、アクションも何もかもとてもよかった。

特に、アンジーのアクションも演技も最高でした。

 

もちろん、映画のできとしてはそれで十分なのですが、それだけでは言い切れないこの映画の魅力があると思いました。

 

だって、アクションがいいだけではキョービ、なかなか満足できないからです。

 

☆ネタバレ

映画の予告編を見る限り、イヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)はロシアのスパイかアメリカのスパイかということに焦点が当てられているようですが、映画のテーマや興味はそんなところにはありません。

イブリン・ソルトという過酷な運命を背負ったひとりの女性スパイの、生き様の物語でした。

 

ロシアで生まれ、両親を亡くし孤児となった少女が、スパイ教育を受け、アメリカに送り込まれ、2重スパイとしてCIAのエージェントとなる。

あるとき、北朝鮮に潜り込むために蝶の研究家に近づき、北朝鮮に渡る。

スパイ容疑をかけられて拷問を受けるが、研究家の活動により、釈放される。

 

イブリンはその研究家と結婚する。

 

結婚記念日を祝うのを楽しみに、会社(CIAの隠れ蓑)を出ようとした時、ロシアのスパイが出頭して来て、イブリンにその尋問をするよう命令される。

尋問か終わり、尋問室を出ようとした時、「ロシアのスパイの名はイブリン・ソルトだ」と言われ、イブリンは疑わしいものとして拘束される。

 

イブリンは、スパイは家族も殺されるということを知っているので、夫のみを案じ、CIAから逃亡する。

 

家に戻ると、やはり夫の姿はない。

 

「自分は自分の使命を果たすことしか、夫を助ける道はない」と悟り、本来の使命である、ロシア大統領の暗殺を成し遂げる。

 

このミッションの最終的な目的は、ロシア大統領をアメリカのエージェントに暗殺させることによって、アメリカとロシアを混乱に陥れ、最終的にはアメリカ大統領を利用して、核を手に入れることであった。

 

第一段階のミッションを成功させて、ロシアのスパイのもとに戻ったイブリン。

夫は、彼らに囚われていたが、目の前で射殺される。

眉一つ動かさないイブリン。

でも、その後の行動は、夫殺しへの復讐だった。

 

果たして、イブリンはアメリカを救えるか?

 

ロシアとアメリカ、二つの権力の狭間で、自分の正義を貫いた女の物語。

イブリンの悲しみは、愛する者を奪う者へ、怒りとなって向けられる。

そこが、観客の共感を呼んだのだと思います。

 

それが、作品の深さになっていて、見るものの心をとらえるのだと思いました。

アンジーの目の演技、それがすべてを語るのですが、とても素晴らしいです。

アンジーはもはや、お色気が売りの女優から完全に脱皮しましたね。

人間の深さも感じる、いい作品だったと思いました。

 


(500)日のサマー

2010-08-01 12:42:20 | 映画ーDVD

(500)日のサマーー(500) DAYS OF SUMMER

2009年 アメリカ

 

マーク・ウェブ監督 ジョセフ・ゴードン=レヴィット(トム・ハンセン)ゾーイ・デシャネル(サマー・フィン)ジェフリー・エアンド(マッケンジー)マシュー・グレイ・ガブラー(ポール)クロエ・グレース・モレッツ(レイチェル・ハンセン)クラーク・グレッグ(ヴァンス)レイチェル・ボストン(アリソン)ミンカ・ケリー(オータム)パトリシア・ベルチャー(ミリー)

 

【解説】

運命の恋を信じる男と信じない女が繰り広げる、ちょっぴりほろ苦くてユニークな恋愛コメディー。『セントアンナの奇跡』のジョセフ・ゴードン=レヴィットふんする男性の視点から、愛する人との異なる恋愛観に翻弄(ほんろう)される20代の男のリアルな姿をつづる。キュートな相手役には、『ハプニング』のゾーイ・デシャネル。初メガホンを取ったマーク・ウェブ監督はミュージック・ビデオ出身らしく、音楽から会話に至るまでセンスのいい演出が際立つ。

 

【あらすじ】

グリーティングカード会社で働くトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、新入りのサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれしてしまう。ある日、好きな音楽をきっかけに意気投合し、いいムードになった二人。そんな中トムは、サマーに対して「彼氏はいるの?」と聞くと……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「これは、ボーイミーツガールの物語である」とか

「恋愛物語ではない」とか

「ビッチ」とか、冒頭に語られるナレーションが面白い。

劇中にもいろいろ挟まれるんだけど、とてもユーモラスです。

 

「インセプション」でもいい演技をしていたジョセフ・ゴードン=レヴィットが主演。

 

サマー(ゾーイ・デシャネル)という娘をトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)が見初めてからの500日間の出来事、という作品ですが、時系列で語られるのではなく、脈絡のない時系列で進んでいきます。

というもの、トムの印象で語られているから。

トムが、ある出来事を思い出すと、それがいい思い出だとしても、そのあとには、最悪の思い出を連想してしまうからです。

トムの印象の中のサマーは、ロボットのように感情のない、ただかわいいだけの女の子です。

それにしても、サマーを演じるゾーイの素敵なこと!!

お人形さんみたいです。

 

☆ネタバレ

サマーはそのかわいいお顔に反して、超現実主義で恋なんて信じていません。

長続きするはずがないことを知っているから。

 

トムにも「付き合う気はないの、お友達でいましょう」とつれない。

それでも観客は、トムの恋が成就することを祈らずにいられません。

トムは運命の出会いを信じていて、ひたすらロマンティックで、ひたすら一途ですもの。

 

そしてある日、サマーが一方的に別れを宣言する。

サマーの様子をちょっと観察していると、わかることなんだけどね。

 

トムには何が何だかわからず、苦しみ悶える。

レイチェルというトムの年の離れた妹が、的確なアドバイスをします。

女は子供の時から、しっかりしているわ。

 

この作品は、男子目線の恋愛映画です。

そんなもの誰が見るか、というテーマですが、私にはなかなか新鮮でした。

 

というのも、私にはサマーの行動がとてもよくわかったからです。

トムにはなくて、婚約者にはあるものが、女にははっきりわかるのよね。

トムから描いているのに、サマーの心情がよくわかるって、この作品はとてもよくできていると思いました。

 

トムがこの恋愛の失敗から、多くのことを学び、つぎのステップに行けますように。

…無理かなあ?

(女は、男と違って、一筋縄ではいかない複雑な生き物だし、ヒントは絶対くれないからね)

 

 


インセプション

2010-08-01 12:36:08 | 映画ー劇場鑑賞

ーインセプションーINCEPTION

クリストファー・ノーラン監督・脚本 レオナルド・ディカプリオ(コブ)渡辺謙(サイトー)ジョセフ・ゴードン=レヴィット(アーサー)マリオン・コティヤール(モル)エレン・ペイジ(アリアドネ)トム・ハーディ(イームス)ディリープ・ラオ(ユスフ)キリアン・マーフィ(ロバート・フィッシャー)トム・ベレンジャー(ブラウニング)マイケル・ケイン(マイルズ)ピート・ポスルスウェイト(モーリス・フィッシャー)ルーカス・ハース(ナッシュ)

【解説】

『ダークナイト』の気鋭の映像作家、クリストファー・ノーラン監督がオリジナル脚本で挑む、想像を超えた次世代アクション・エンターテインメント大作。人の夢の世界にまで入り込み、他人のアイデアを盗むという高度な技術を持つ企業スパイが、最後の危険なミッションに臨む姿を描く。主役を務めるのは『シャッター アイランド』のレオナルド・ディカプリオ。物語のキーマンとなる重要な役どころを『ラスト サムライ』の渡辺謙が好演する。斬新なストーリー展開と、ノーラン監督特有のスタイリッシュな映像世界に引き込まれる。

 

【あらすじ】

コブ(レオナルド・ディカプリオ)は人が夢を見ている最中に、その潜在意識の奥深くにもぐり込んで相手のアイデアを盗むことのできる優秀な人材だった。彼は、企業スパイの世界でトップの腕前を誇っていたが、やがて国際指名手配犯となってしまう。そんなある日、コブの元にインセプションと呼ばれるほぼ不可能に近い仕事が舞い込む。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

私は「夢話」がとても苦手です。

今回も、いやな予感を感じながらも、クリストファー・ノーラン監督(ダークナイトが大好き)、レオナルド・ディカプリオ主演、渡辺謙共演の話題作、ということで見てきました。

 

結論から言って、「やっぱり夢ものはわからなーい」。

評価も高く、興行成績も良さそうだけど、みんなほんとうに楽しめたのかな?

私が、ついていけないだけなのかな?

 

☆ネタバレ

企業スパイのコブ(レオナルド・ディカプリオ)は、人の夢の中に潜り込んでアイデアを盗むのが仕事。

でも、妻殺しの容疑で指名手配を受けている身の上だった。

 

実業家のサイトー(渡辺謙)がコブに仕事を依頼した。

商売敵の企業の社長(ピート・ポスルスウェイト)が死にかけていて、息子ロバート(キリアン・マーフィ)に事業を譲ろうとしているのだが、息子の夢に入り込み、会社を潰す考えを植え付けると言うもの。

それが、もうわからない。

そんな抽象的なことで 、途方もない大掛かりな計画と、人材と、大金が動くものなんだろうか?

 

ミッションが動き出した。

相棒のアーサー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)や、強力な眠り薬を調合する人、夢の世界を設計するアリアドネ(エレン・ペイジ)らが集められ、観光客としてサイトーも同行することになった。

 

サイトーが、ロバートの乗る飛行機を会社ごと買い取り、みんなで夢の中へー。

 

第一の夢は調合士の夢で、夢を乗っ取られるのを警戒したロバートが殺し屋を雇い、一行を銃撃して来る。

その中でサイトーが撃たれ、無限の虚無地獄に堕ちそうになる。

 

車で脱出して、アーサーの夢へ。

そこは、あるホテル。

コブの深層心理である、子供たちや自殺した妻モル(マリオン・コティヤール)の幻影を見て、動揺するコブ。

 

そこからいよいよロバートの夢の中へ。

ロバートの夢は雪山。

ここでも、銃撃を受ける。

ロバートまで撃たれてしまった。

 

ロバートを探しにコブはアドリアネとともにコブの夢の中に。

そこには、コブの自殺した妻モルが待っていた。

このまま、夢の世界で暮らそうと誘惑するモル。

ロバートともにロバートの夢に戻るアドリアネ。

 

ロバートはいよいよ深層心理の扉を開き、さらに奥の金庫の扉を開いた!!

そこにあったものは!

 

コブとサイトー以外は、無事に現実の世界に戻って来たのですが、二人はー?

 

そのキーワードにコマが使われているのですが、そのコマが果たして止まるのか、回り続けるのか…。

 

これが、私の理解ですが、正しいのかな?

誰が、補足してくださる人があれば助かります。

 

さて、このお話のどこがおもしろいのですか?

ロバートはこれで、会社を潰そうと思うのでしょうか?

なんか、設定が大掛かりな割に、得たものは少ないと思いましたが。

 

ミッションの成功不成功よりも、コブとモルとの家庭内の問題の方が大きかった気がします。

私から見たら、モルは自殺願望の強い鬱症状の人という感じ。

結局は、妻を助けられなかったコブの贖罪の心の旅にみんなを巻き込んだだけのような気がしました。

 

確かに、いろんな人の感想が聞きたくなる作品です。

その点では、成功と言えるのでしょうね。