マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

クロワッサンで朝食を

2014-04-08 10:32:46 | 映画ーDVD

ークロワッサンで朝食をーUNE ESTONIENNE A PARIS

2012年 フランス/エストニア/ベルギー 95

 

イルマル・ラーグ監督 ジャンヌ・モロー(フリーダ)ライネ・マギ(アンヌ)パトリック・ピノー(ステファン)フランソワ・ブークラー(モーリス)フレデリック・エポー(ドミニク(ギャルソン))ヘレ・クニンガス(リディア)

 

【解説】

『死刑台のエレベーター』や『突然炎のごとく』などで知られる大物女優、ジャンヌ・モローが主役を演じた味わい深い人間ドラマ。年齢や性格や境遇が全く異なる2人の女性が、ぶつかり合いながらも次第に心を通わせていく過程を描き出す。パリで次第に輝きを取り戻していく家政婦を、エストニア出身の女優ライネ・マギが好演。ジャンヌの演技や、生きる喜びを思い出させてくれる物語に魅了される。

 

【あらすじ】

エストニアの小さな町で暮らすアンヌ(ライネ・マギ)は、2年間付きっ切りで介護をしていた母親を亡くし放心状態だった。そんな折り、多少フランス語が話せる彼女にパリでの家政婦の仕事が舞い込んでくる。意を決して憧れのパリに向かったアンヌを、しゃれたアパートで待っていたのは、気難しいエストニア出身の老婦人フリーダ(ジャンヌ・モロー)だった。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「クロワッサンで朝食を」という邦題、なんか日本語として変じゃないですか?

「ティファニーで朝食を」を意識しているのは間違いないですよね。

でも、ティファニーは場所なのでわかるけど、クロワッサンは食べ物なので、「朝食はクロワッサンで」が正しい言い方ですよね。

これでは、色気がないですが。

 

実際、これがフリーダ(ジャンヌ・モロー)のセリフです。

しかも、アンヌ(ライネ・マギ)が用意したものを一口食べて「これはプラスティク」と投げ捨てます。

二人の関係を端的に表しているシーンでした。

 

エストニアの寒い夜。

長年自分の母を介護して疲れているアンヌ。

別れた夫が酔っぱらって訪ねて来て、さらにうんざり。

 

そのうちに母が亡くなって、子供たちも遠く離れていてしかも忙しい。

 

孤独なアンヌの元に、パリで家政婦として働かないかという依頼が来る。

 

雇い主はカフェを経営するステファン(パトリック・ピノー)。

フリーダの高給アパルトマンに案内して、彼女の世話をするようにいう。

自殺未遂をしたことがあるので、薬箱には必ず鍵をかけるように言われた。

 

フリーダは、痴ほうでもなくも心身の状態も良さそうだ。

しかし、家政婦の存在はよく思っておらず、食べないことと毒舌で抵抗して、追い出そうとする。

ステファンに相談すると、勤めを続けるように言われた。

覚悟を決めてふたたびフリーダの元へ。

 

ステファンとフリーダの関係が明らかになるにつれて、アンヌとの距離も縮まって行く。

 

☆ネタバレ

エストニア人とパリの関係性がよくわからないけど、アンヌにとっては華のパリ、憧れだということがわかります。

フリーダに冷たくされても、夜のパリを歩き回って、元気を取り戻すのも、故郷には帰りたくないという気持ちの表れかもしれません。

 

フリーダは、パリのエストニア人社会とうまくいかず、やはり孤独と老いの中にいる人ですが、本来の気丈さでその思いと闘って来たのでしょう。

お金があって、愛人がいても、なんの解決にもならないことはよく知っているのです。

そのあたりの誇り高さを、ジャンヌ・モローは威厳たっぷりに見せてくれました。

 

フリーダとアンヌが、無くてはならない関係を作って行くところは、何気なくていい感じです。

その間で右往左往するステファンもいい人でした。

 

肉親との絆から離れてしまった他人同士の絆をどう繋いでいくか、やはり人生の大きなテーマですね。

 

老いてもファッショナブルなジャンヌ・モローの着こなしが素敵でした。
自分の服を使っているそうです。
さすがですねー。 

 



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