マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌

2015-01-09 14:11:46 | 映画ーDVD

ーインサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌ーINSIDE LLEWYN DAVIS

2013年 アメリカ 105分 

ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督 オスカー・アイザック(ルーウィン・デイヴィス)キャリー・マリガン (ジーン・バーキー)ジョン・グッドマン (ローランド・ターナー)ギャレット・ヘドランド (ジョニー・ファイヴ)ジャスティン・ティンバーレイク(ジム・バーキー)

 

【解説】

66回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したジョエル、イーサン・コーエン監督によるドラマ。フォークソングで有名な1960年代のニューヨークはグリニッジビレッジを舞台に、音楽活動に奔走しながらも苦闘するシンガー・ソングライターが過ごす1週間を見つめる。『ボーン・レガシー』などのオスカー・アイザック、『17歳の肖像』などのキャリー・マリガンなど、実力派俳優が結集する。コーエン兄弟ならではのユーモラスな語り口に加え、詳細に再現された1960年代フォークシーンの描写も見もの。

 

【あらすじ】

1960年代のニューヨーク、冬。若い世代のアートやカルチャーが花開いていたエリア、グリニッジビレッジのライブハウスでフォークソングを歌い続けるシンガー・ソングライターのルーウィン・デイヴィス(オスカー・アイザック)。熱心に音楽に取り組む彼だったが、なかなかレコードは売れない。それゆえに音楽で食べていくのを諦めようとする彼だが、何かと友人たちに手を差し伸べられ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

1961年のニューヨークのグリニッジ・ビレッジで、フォークシンガーとして生きる男の1週間を描いた作品。

ディヴ・ヴァン・ロングの自伝をヒントにコーエン兄弟が監督しています。

 

小さなライブハウスでギターの弾き語りをしているルーウィン・デイヴィス(オスカー・アイザック)。

ライブ後誰かに呼び出され裏口に行くと、そこで待っていた男に殴られた。

なぜ、彼は殴られたのか?

それまでの1週間を振り返る。

 

ルーウィンは、一緒にデュオを組んでいた相棒が亡くなり、一人で活動するようになったが、全く売れない。

家もなく、知り合いの家を転々とする毎日。

1夜の宿を借りた知人の家から出ようとしたとき、飼いネコが飛び出してしまった。

 

このネコがとてもチャーミング。

ルーウィンはこのネコに翻弄されるが、やがて見失ってしまう。

 

不倫の人妻から妊娠を告げられたり、レコードを売りこみにシカゴへ行ったりするが、何もかもうまくいかない。

父が入っている施設に寄って、実家に寄る。

船乗りに戻る決心をするが、免許証を紛失してそれもダメになってしまった。

 

気持ちが腐る。

そんな中で酔っぱらって、ライブハウスで歌っている女性に汚いヤジを浴びせた。

冒頭の男性は、その歌手の夫で仕返しにきたというわけ。

文句は言えないね、ルーウィン。

 

音楽が素晴らしい。

当時のフォークの雰囲気がとてもよく出ています。

ジャスティン・ティンバレイクやオスカー・アイザック自身が歌う歌もステキ。

 

フォークシンガーを夢見て、夢破れたたくさんの人たちへの鎮魂歌でもあるし、フォークの世界の話というばかりではなく、その道で成功はした方がいいに決まっているけど、ジレンマと闘いながら自分のやりたいことにしがみついて生きている人たちへの応援歌だと思いました。

 

コーエン兄弟監督作品にしてはとても地味ですが、いい映画でした。

 



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