“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「AI覇権 4つの戦場」(ポール・シャーレ著/早川書房)

2024-06-06 09:36:42 |    人工知能(AI)



<新刊情報>



書名:AI覇権 4つの戦場

著者:ポール・シャーレ

訳者:伏見威蕃

発行:早川書房

 稀代の軍事アナリストが見通す、AI時代の戦争と安全保障の未来図。AI時代の世界覇権の行方を左右するもの、それはデータ、計算、人材、機構の4つの戦場だ。前著「無人の兵団」」でロボット兵器の実態をスクープした著者が、「知能」を持つ自律兵器やサイバー戦など、戦略資源としてのAIをめぐる暗闘の実情を炙り出す。
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(技術)●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「ロボット法 <増補第2版>」(平野 晋 著/弘文堂)

2024-06-06 09:36:04 |    ロボット工学



<新刊情報>



書名:ロボット法 <増補第2版>~AIとヒトの共生にむけて~

著者:平野 晋  

発行:弘文堂

 人工知能(AI)技術の急速な発展に伴い、AI搭載ロボットとの共生も夢物語ではなくなってきた今日。しかし、私たちの社会はその準備ができているのか。自律的に思考・判断し、行動するロボットが、事故を起こしたら? ヒトを傷つけたら? 「感情」を持ったら?――高度なAIを搭載したロボットの登場は、法など人間社会のルールにも大きな影響を与える可能性がある。同書は、「制御不可能性」と「不透明性」を軸に、優れたSF作品の教訓にも触れつつ、「ロボット法」を構想していくことの重要性を伝える。この増補第2版では、「AI法」が承認されたEUをはじめとするグローバルレベルの議論を踏まえたうえで、採用活動など雇用におけるAI利活用、ChatGPT等の生成AIの問題と規制、メタバース、ブレイン・マシーン・インターフェース、医療分野と司法分野におけるAI利活用などについて加筆。AIガバナンスを考えるための鍵は、ロボット法ににある。
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●科学技術ニュース●NIMS、ペロブスカイト太陽電池で実用環境に近い60℃効率20%以上で1000時間連続発電を実現

2024-06-06 09:35:39 |    電気・電子工学
 物質・材料研究機構(NIMS)は、太陽光に対して20%以上の光電変換効率 (発電効率) を維持しながら、60℃の高温雰囲気下で1000時間以上の連続発電に耐えるペロブスカイト太陽電池 (1cm角) を開発した。

 同研究の成果により、ペロブスカイト太陽電池が研究室レベルから屋外設置の実用化レベルに大きく前進した。

 国土面積の小さい我が国で化石燃料を太陽光発電で代替するためには、製造コストが安い、加工しやすい、また高い発電効率の太陽電池が求められている。

 この観点からペロブスカイト太陽電池は有望だが、電池の耐久性にはペロブスカイト層に侵入する酸素や水分による欠陥の発生が大きく関与することが分かっており、数10年間安定に発電し続ける事が課題となっている。

 室温 (25℃) での疑似太陽光照射下では、1000時間連続発電が実現できていたが、太陽光が降り注ぐ屋外では、表面温度が50℃以上 (夏場では85℃) になるので、より高温環境下での耐久性が求められる。

 ペロブスカイトAサイトに有機アミン類を導入することにより、半導体層と絶縁層が交互に積層した二次元 (2D) ペロブスカイトができる。そして2Dペロブスカイトは3次元 (3D) ペロブスカイトに比べて水や酸素に強いことが一般的に知られている。

 同研究では、FA0.84Cs0.12Rb0.04PbI3 3Dペロブスカイト/C60界面に有機アミンを導入し、2Dペロブスカイト結晶粒を形成させ、ペロブスカイト/C60界面にある、発電効率を低減させる欠陥を取り除くことにより耐久性と発電効率を向上した。

 今後、NIMSではペロブスカイト太陽電池の高効率化とともに高耐久化のための屋内 (より高温条件下における疑似太陽光照射) や屋外試験を行いながら、長期信頼性を保証するための加速試験の確立を進める。<物質・材料研究機構(NIMS)>
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●科学技術ニュース●ラピダスと米IBM、2nm世代半導体のチップレットパッケージ技術に関するパートナーシップを締結

2024-06-06 09:35:00 |    電気・電子工学
 ラピダスと米IBMは、2nm世代半導体のチップレットパッケージ量産技術確立に向けたパートナーシップを締結した。

 これによりRapidusは、IBMから高性能半導体向けのパッケージ技術に関する供与を受け、技術確立の協業を進める。

 同件は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計・製造技術開発」の枠組みにおける国際連携の一部として行われる。

 同パートナーシップの一環として、ラピダスの技術者は、IBMが北米に有するパッケージの研究開発製造拠点において協働する。

 IBMは長年にわたり、高性能コンピュータシステム用半導体パッケージに関する研究開発製造の技術を蓄積してきた。また、日本の半導体メーカーや半導体およびパッケージ製造装置・材料メーカーとの共同開発パートナーシップに関しても豊富な実績を持つ。ラピダスは、その専門性を活用することで、最先端のチップレットパッケージ技術の早期確立を目指す。<ラピダス>
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