“科学技術書・理工学書”読書室―SBR―  科学技術研究者  勝 未来

科学技術書・理工学書の新刊情報およびブックレビュー(書評)&科学技術ニュース   

●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「人類は宇宙のどこまで旅できるのか」(レス・ジョンソン著/東洋経済新報社)

2024-06-20 09:32:55 |    宇宙・地球



<新刊情報>



書名:人類は宇宙のどこまで旅できるのか~これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー~

著者:レス・ジョンソン

訳者:吉田三知世

発行:東洋経済新報社

 未来の「星間旅行」はどのようなものとなるのか?光子ロケットや静電セイル、反物質駆動、ワープ航法など、NASAテクノロジストの物理学者が本気で考えた宇宙トラベルガイド。想像以上に困難だが、想像すれば実現できる。宇宙のスケールの大きさや人類の叡智に圧倒させられる、ワクワク感あふれる全人類待望の書。光子ロケットや静電セイル、反物質駆動、ワープ航法など、NASAの物理学者が本気で考えた宇宙トラベルガイド。【目次】第1章 宇宙はどんなところで、何があるのか? 第2章 宇宙探査の試みと課題 第3章 星間旅行の難しさと、それでも挑戦すべき理由 第4章 旅行するのは、ロボット? 人間? その両方? 第5章 ロケットで行く 第6章 光で行く 第7章 星間宇宙船の設計 第8章 科学についての無茶な憶測とSF
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●科学技術書・理工学書<新刊情報>●「今すぐ使えるかんたんbiz Access 効率UPスキル大全」(きたみあきこ著/技術評論社)

2024-06-20 09:32:13 |    情報工学



<新刊情報>



書名:今すぐ使えるかんたんbiz Access 効率UPスキル大全

著者:きたみあきこ 

発行:技術評論社(今すぐ使えるかんたんbizシリーズ)

 同書は、Accessをビジネス現場で「効率良く」利用するための便利なテクニックを集めた技集。Accessの機能をテーブル、クエリ、関数、フォーム、レポート、マクロ、Excel連携という7つのカテゴリーに分け、それぞれの作業を効率アップさせるテクニックを、機能の考え方や操作手順を省かずにていねいに解説。
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●科学技術ニュース●東北大学など、安定して存在するトポロジカルなキラル量子細線を発見し量子ビットや高効率太陽電池への応用に道

2024-06-20 09:31:44 |    物理
 金属、絶縁体、半導体に次ぐ固体の新しい状態であるトポロジカル絶縁体は、次世代の超低消費電力デバイスへの応用が期待されており、その基礎となる理論研究に2016年のノーベル物理学賞が授与されるなど、大きな注目を集めている。

 また、グラフェンの発見(2010年ノーベル物理学賞)を契機に、新しい機能性材料として、原子1個から数個分の厚さの薄膜や量子細線の研究が世界中で進められている。

 究極的に小さな量子細線のトポロジカル絶縁体は、これら固体物理の重要テーマが交差する領域の興味深い研究対象であり、理論的には研究されているが、安定して存在する理想的な物質が見つかっておらず、実際の物質での計測結果などをもとにした性質の理解は進んでいない。

 東北大学、大阪大学、京都産業大学、高エネルギー加速器研究機構、量子科学技術研究開発機構の共同研究グループは、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)と高輝度放射光を用いた実験と理論計算により、テルルの量子細線が1次元トポロジカル絶縁体であることを明らかにした。

 この成果は、バルク結晶(3次元)や薄膜(2次元)形状をした既存のトポロジカル絶縁体とは異なる性質が期待される1次元トポロジカル絶縁体の基礎研究の進展に加えて、量子ビット(量子コンピュータ)や高効率太陽電池などの実現に道を拓くもの。

 【発表のポイント』①黒鉛を薄くしてグラフェンにすると性質が変化するように、トポロジカル絶縁体も薄くすると性質が劇的に変わることが予想されている。②テルル(Te)からなる原子レベルで細い線(量子細線)が、1次元トポロジカル絶縁体であることを明らかにした。③量子コンピューターで処理する情報の最小単位である量子ビットや高効率太陽電池といった応用につながる可能性がある。<高エネルギー加速器研究機構(KEK)>
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●科学技術ニュース●東レエンジニアリングとNEC、PLMソフトウェアと生成AIを活用し設計の高度化を目指す実証を開始

2024-06-20 09:31:05 |    人工知能(AI)
 東レエンジニアリングとNECは、設計業務に係る上流工程の作業効率化と技術伝承の促進を目指し、NECのPLMソフトウェア「Obbligato(オブリガート):製造業における製品の企画~設計~生産~保守に至るライフサイクル全般に渡り生じる多種多様な情報<図面・仕様書・設計部品表・製造工程情報など>を統合管理」と生成AIを用いた実証を8月より開始する。

 生成AIが過去の製品開発を通じて蓄積された技術情報を効率的かつ高精度に検索・要約し、設計者の質問に的確な回答を提示する。

 これにより、設計開発に係る技術伝承を促進するとともに、フロントローディングによる上流設計の最適化を図る。

 人手不足が日本経済全体の成長の足かせとなる中、製造業ではAIやロボットなどのデジタル技術を活用した省人化・高度化に向けた取り組みがすすめられている。また、高度な技術を持つ人材の高齢化の進行に加えて、そうした技術を伝承する人材も減少しているため、高い専門技能やノウハウの伝承が課題になっている。

 具体的には、設計の上流工程では、過去の製品開発におけるアイデアや設計文書などの情報の検索・活用するプロセスや、日本のものづくりが強みとしてきたすり合わせによる価値創出についても、経験豊富な技術者のノウハウが不可欠。

 こうした課題の解決に向けて、東レエンジニアリングとNECは技術伝承の促進および設計業務の高度化を目指して、生成AIを用いた実証を行う。

 具体的には、東レエンジニアリングで既に導入しているNECのPLMソフトウェア「Obbligato」と、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)を連携させ、Obbligatoが選択したドキュメントに登録されているファイルをLLMを用いて要約するとともに、技術情報に関する質問に対しLLMが過去の製品開発で蓄積された情報をもとにチャット形式で回答する。

 東レエンジニアリングは、プラントエンジニアリングから半導体製造・検査装置に及ぶ幅広い事業を展開しており、多様な設計業務を有している。NECのPLMソフトウェア「Obbligato」とLLMを活用して、各分野における設計業務の更なる効率化および精度と速度の向上について有効性を検証していく。<NEC>
期間:2024年8月より開始

実施内容(予定):
 ドキュメントの要約。Obbligatoで管理しているドキュメントを選択すると、ドキュメントに登録された複数ファイルの内容をまとめた要約を表示する。ファイルを開かず即座に概要を確認できる。

 技術情報の問い合わせ:Obbligatoで管理している技術情報に関して質問すると、蓄積された過去の情報をもとにLLMがチャット形式で回答する。元情報の参照・確認も可能。
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