はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

記念樹

2009-04-11 11:00:25 | はがき随筆
 春は出会い、別れの季節。迎える方はうれしい中にときめきもあるが、送る方はさまざまな思いが胸をよぎり「さよなら」とすんなり言えない一抹の寂しさがある。
 昼間から窓越しに見る紫モクレンの大木。四方に枝を張り、無数のかれんな花たちが、澄んだ空に向かって伸びやかに咲き誇って美しい。
 かつて高校を卒業した娘のたびだちの「記念樹」で学んだ大学の名をつけて、朝な夕なに水をやりながら、語りかけて育てた思い出の一本の木。十数年の時を経て今年も見事に咲いて、晩春の庭に彩りを添えている。
   鹿屋市 神田橋弘子(71) 2009/4/11 毎日新聞鹿児島版掲載
   写真はバセさん


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2 コメント

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オレゴンローズさま (アカショウビン)
2009-04-15 14:17:24
弘子さんは、きらりと光るエッセイを書かれます。
いつも楽しみにしてる「はがき随筆」の常連さんです。
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アカショウビンサン (オレゴンローズ)
2009-04-14 15:21:02
年を重ね経験をつんだ熟練された人。。。感慨無量な気持ちです。
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