春は出会い、別れの季節。迎える方はうれしい中にときめきもあるが、送る方はさまざまな思いが胸をよぎり「さよなら」とすんなり言えない一抹の寂しさがある。
昼間から窓越しに見る紫モクレンの大木。四方に枝を張り、無数のかれんな花たちが、澄んだ空に向かって伸びやかに咲き誇って美しい。
かつて高校を卒業した娘のたびだちの「記念樹」で学んだ大学の名をつけて、朝な夕なに水をやりながら、語りかけて育てた思い出の一本の木。十数年の時を経て今年も見事に咲いて、晩春の庭に彩りを添えている。
鹿屋市 神田橋弘子(71) 2009/4/11 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はバセさん
昼間から窓越しに見る紫モクレンの大木。四方に枝を張り、無数のかれんな花たちが、澄んだ空に向かって伸びやかに咲き誇って美しい。
かつて高校を卒業した娘のたびだちの「記念樹」で学んだ大学の名をつけて、朝な夕なに水をやりながら、語りかけて育てた思い出の一本の木。十数年の時を経て今年も見事に咲いて、晩春の庭に彩りを添えている。
鹿屋市 神田橋弘子(71) 2009/4/11 毎日新聞鹿児島版掲載
写真はバセさん
いつも楽しみにしてる「はがき随筆」の常連さんです。