「ピカッ、ごろごろごろ、ドッカーン」
けたたましい雷音で目が覚めた。雷様が、ごろごろごろと音をたてておられる。昔から「地震、雷、火事、おやじ」とはよく言ったものだ。
おいやめいがまだ小さい頃、雷様をとてもこわがっていた。
「ぴカッ、ごろごろごろ」と音がすると、耳をふさいで走り寄って来て、こわいこわいと言うので、周りの大人たちはにこにこしながら「大丈夫、くわばらくわばら」とおまじないを唱えながら、おさまるのを待った。なつかしく思い出し、その幸せを祈った。
鹿児島県出水市 山岡淳子(60)2018/7/5 毎日新聞鹿児島版掲載
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