ゲートボール(GB)日記

まちなかの公園でGBを楽しんでいます。GBは老若男女一緒に楽しめる数少ないスポーツの一つです。まちびと

国内生産できるものは国内で生産しよう

2020年10月15日 | 社会

世界的視野で生産を考えることはいいことですが、その度がすぎると、現在の日本のように国内生産できるのに、輸入の方が安いと言って国内生産を軽視するようになってしまいます。すると日本の資本家はいいのですが、普通の労働者は、生産分野での仕事がなく、第三次産業に集中します。

1990年頃の不動産バブル破裂で、経済不安が大きくなり、人々は節約志向になりました。この日本を支えたのが安価な輸入品です。すでに節約志向は30年も続いています。政府がいかに笛を吹いても人々は消費に踊りません。過当競争の第三次産業に集中した労働者は、薄給に悩まされることになりました。

第一次も、第二次も、第三次も、労働対価も上がらず、労働条件も改善しませんでした。まともに従業員に給料を払える会社がなく、非正規雇用が当たり前になりました。最近は、副業どうぞという会社が増えています。週休3日制、週休4日制も当たり前になりそうです。ウイルス禍がこの傾向に拍車をかけています。今朝ラジオを聞いていたらある若い評論家が、副業を楽しむ時代などと言っていました。時代の風潮に肯定的なことは結構ですが、貧困化が進んでいることをどう思っているのでしょうか。

人々が生きるのに必要なもの・サービスを提供することが事業・仕事の根幹と思います。ものについては、輸入した方が安いから輸入と考えるのではなく、国内生産できるものは国内生産すると考える方が発展的です。輸入品に負けると思ったとき、勝つと考えると工夫努力することになるのではないでしょうか。技術開発にも力が入ります。日本は今日においても機能材料分野は強いと言われています。鉄と言ってもただの鉄ではない、プラスチックと言ってもただのプラスチックではない、近代技術を支える機能材料です。これまでの苦しい技術開発が生きています。

日本は農業、林業は駄目だと言う前に、どれだけ改善・改革の工夫努力をしたか反省すべきです。日本には第二次産業があるから大丈夫と思って第一次を軽視したことは明白です。不動産バブル破裂後は、第三次産業があるから大丈夫と言って第二次産業を軽視したことは明白です。それでは第三次産業で工夫努力すれば大丈夫でしょうか。みんな必死に工夫努力していると思います。しかし貧困化が進むと言うのが現実ではないでしょうか。第一次だけで十分、第二次産業だけで十分、第三次産業だけで十分という考えが問題だと思います。日本ぐらいの大きさの国単位ではどの産業も必要と考えるのが健全だと思います。

地方の人口の過疎化が大問題になっています。まずは農業・林業の近代化に注力するといいと思います。日本の農業・林業は新しい、若い人材がこの産業を近代化してくれるのを待っている状態ではないでしょうか。農地・山林を持っているだけの事業・仕事意欲なき老人はどんどん消えていく時代です。地方も資本家も農業・林業に注目してくれるといいと思います。カジノでは日本に希望はないでしょう。