kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

トランプ流に翻弄される

2018-07-21 08:11:43 | 日記
小幅安で寄り付いた後順調の戻りを試す展開だった20日の東京
市場は人民元安が進むと10時過ぎから急落しました。一時200円
程度まで下げ幅を広げる場面もありました。大引けにかけて買い
戻され66円安の2万2697円で終わりましたが、週前半に広がった
2万3000円の大台回復期待は後退してしまったようです。

日米市場とも急ピッチで上昇した反動もあり息切れ気味のようで
す。この先一段と上昇するには米中貿易戦争の鎮静化や米国が仕
掛ける日欧に対しての自動車摩擦の解消などの支援材料が必要で
す。今後市場が好感するような材料が出てくるかどうかです。

小康状態を保っている米中貿易戦争ですが、11月の中間選挙まで
は市場は決してシートベルトを解除できないというのがメインシ
ナリオでしょうか。トランプ大統領の出方は予想が立たず市場で
目立つのはトレンドフォローの短期筋の動きだけです。場中に一
旦走り出すと上でも下でも一方方向に大きく動きます。短期筋が
支配しているゲームではしばらくはこんな動きが日常になりそう
です。

欧州、日本やFTAを結んでいるカナダやメキシコからの大きな輸出
品目は自動車です。北米FTAの締結がきっかけとなり米国や日欧自
動車メーカーがカナダやメキシコに工場進出ラッシュが発生しまし
た。米国内の自動車産業の空洞化に繋がり労働者の職を奪ったとい
う構図をトランプ大統領は批判しています。

北米FTA再交渉は暗礁に乗り上げていてトランプ大統領が期待して
いる成果が出ていません。日本や欧州にとっても自動車関税引き上
げは是非とも避けたいところです。トランプ氏が好むディールは相
手のアキレス腱を突くことです。メキシコからの自動車輸出は巨額
ですからメキシコに対して自動車分野は北米FTA再交渉の切り札に
成り得ます。

自動車分野での関税引き上げは米国内での反対が強いのも事実です。
しかしトランプ氏としても交渉の切り札として使うためになかなか
自分から自動車の関税カードを引っ込めることはないという見方も
あるようです。市場ではトランプ流に次第に抵抗力がついてきたと
いう見方もあるようですが、まだ貿易問題を巡って悪材料が出尽く
したと判断するのはまだ早いのかもしれません。ここまでに市場が
学習したことはトランプ流は劇薬でもトランプ支持層を引き留める
唯一の薬だということです。

22日及び所用のため23日の更新もお休みします。
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