kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

中国市場は特殊

2024-09-17 04:00:52 | 日記
週明け16日のダウは大幅利下げ期待で続伸しました。一方ナスダック指数やSOX指数は下落
しました。8月初旬の安値からの上昇はダウの戻りの早さが際立っています。16日はダウ銘柄
でもアップルやアマゾンが下げたように今回の上昇で大手ハイテク銘柄は脇役のようです。
円相場が日本が休日の間に139円台に一時突入するなど円高懸念が今日の東京市場の足枷に
なるかもしれません。

テスラの大成功で環境車の本命はEVという評価が2021年には広まりました。GMやフォードも
一斉にEVに舵を切り電池などに巨額な設備投資を表明しました。米国でも新興EVメーカーが
次々と現れ高い評価が付きました。

国策としてEV大国を目指す中国は多額の補助金をEV分野につぎ込みました。税制面でも新エネ
車(EVやプラグインHV)に対して優遇措置を施し巨大なEV市場を作り上げました。BYD躍進の
影にはガソリン車で欧米勢に国内市場を席巻されたことで中国政府が10年ほど前からEV開発に
多額な補助金を注ぎ込んだことがあったようです。

EV開発で後手に回ったトヨタは当時投資家やマスコミから大きな非難を受けました。トヨタは
EVシフトを鮮明にすることで何とか市場からの評価を挽回しようと試みました。このまま順調
にEVシフトが進むかと思われましたが、2023年から風向きは大きく変わってきました。欧州で
は政府の販売補助金が削減されまた。金利上昇でガソリン車に比べて割高なEV需要に」急ブレー
キが掛かりました。欧米のメーカーは販売鈍化を受けこれまでの販売計画の下方修正を発表しま
した。

EVに代わり売れ行きが伸びたのがHV車でした。価格や航続距離充電時間の長さなど解決すべき
問題の多いEVの本格導入までのつなぎとしてHVが復活を果たしました。欧米メーカーも開発の
主軸をEV一辺倒からHVにシフトしているようです。結局環境車に対してEVだけに縛られず全方
位で開発を進めているトヨタの戦略が正しかったことが証明されました。

2020年から2022年はEV関連というテーマで大きく上昇した銘柄はその後株価下落の一途をたど
りました。現在、かつての勢いは衰えたが未だにガソリン車のシェアを奪う形で販売を上してい
る中国市場と明らかに変調をきたしている欧米市場と二分されています。

もともと中国は特殊な市場です。あっという間にブームが来てあっという間にブームは終焉しま
す。ECの急拡大と実店舗の極端な不振、大手家電量販店の大量閉鎖もニュースになりました。欧
米や日本でもECで家電製品を買う需要は伸びていますが、実店舗も中国ほど不振ではありません。

あれだけ欧米のガソリン車が市場を席巻していたのにあっという間にEVで攻勢をかける中国メー
カーに駆逐されようとしています。短期間に欧米では見られない変化が中国では発生します。
中国市場はやはり特殊な部分はあると思います。
コメント
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