ゴーヤー・チャンプルー

2012-08-08 10:56:25 | 食べる
カミサンもゴーヤーが好きだから有り難い。

今年は収穫が良くないと聞きますし
近年値段も高くなってきましたね。

でも他に替えがたいものだから夏を中心によく頂きます。
栄養満点。

チャンプル、味噌煮、天麩羅・・どれも美味いですが
胡瓜もみのように薄くスライスして生で頂くのが最高でしょう。

料理番組では、苦みをぬくために水にさらすとか
少し茹でこぼすとか仰いますがバカヤロウであります。
苦みが美味いんだから。

好みもあるので一概に言えませんが苦いのが今イチと言う人は
スライスをごく薄くするなり、他の具材との割合量を調整したり
していれば、少しずつ旨さが分かってきます。

はじめから水っぽくして入っては奥に進みづらいものです。


山之口獏さんには沖縄料理について触れたエッセイが多数あり
ゴーヤーも大変にお好きだったと伺えます。

例えば『ゴーヤーの苦味』(1957、『園芸武蔵野』初出)

さすがの東京でもまだ余り普及していない筈で
珍しい故郷の味を喜ばれています。

上記の文から引用します。

義兄の庭にゴーヤーを見つけて喜んだら
赤く熟していたので落胆した、と書き、続けて

「青いうちに、まっ二つに割いて、種を除去し、きうりもみ
でもつくるようにうすくきざんで、それを油いためにし、
塩味にして食べる。」

彼の他の文では、豆腐と炒める、という紹介が多いようです。

当時は今よりずいぶん苦かった筈です。


私は東京にいた間に沖縄料理店にしばしば通いました。

80年代になって広島に戻り、駅の近くに『琉平』を
見つけた時は嬉しかったですね。
また、美味いし気持ちが良い店なのです。

ご主人の平良さんにはずいぶん可愛がっていただきました。

オフクロにそんな話をしていたら、己斐のスーパーで
ゴーヤーを見つけてきてくれ、以後、ときおり見かけると
「あった、あった」

今のように常においてある野菜ではありませんでしたが
その頃から広島でも食べられるようになってきたようです。

もっとも、オフクロによると、昔も時折はあったが
(南九州ではよく食べていたのでは?)
「私らは苦手だった」

きっと沖縄でも、ゴーヤだけの油炒めから、豆腐を加え
次に玉子やポーク缶が入り、と料理が進化したのでしょう。

(なおポークランチョンミートはSPAMに限ります)

更に品種改良もどんどんと進み、近頃は昔のような
(ぐぐっと苦い)ゴーヤには当たりません。

獏さんの昔では薄くして炒めていたものを
今は数ミリの厚みでチャンプルにしますよね。


先日ゴーヤを薄くスライスし、出汁酢味で頂いた物が
少し残りました。
翌日の昼、味噌トンコツラーメンの熱々にゴーヤを
トッピングすると、抜群の相性。

夏の昼ごはんレシピが一つ増えました。


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