教育開発出版(株)のセミナー

2011-11-25 22:04:37 | 教えない
本日は教材出版社としては定評がある
略称「教開」のセミナーがありました。

そこから話を始め、新学習指導要領による教育現場の
変更点などに触れた後、自分の考え「教えない」の
宣伝まで書くつもりでした。

記事のタイトルは『出来ない子にこそ「教えない」』

ところが本日の文でそこまで到達するか大いに疑問が
わいてしまいましたので少しおとなしく始めてみます。


セミナーを主催した「教開」は自主制作する教材の
提供(定評があります)だけではなく、学校や
塾などをサポートする営業活動も充実しています。
少なくとも私が知る範囲ではね。

今日も営業がらみながら充実したセミナーでしたね。


「教開」は教育界の現状を把握、分析し、文科省などの
方向性を予測しながら、出版社としてどのようなものを
提供できるかに細やかな神経を割いておられます。

塾などへのリサーチもよくやっておられるようです。

この会社の凄いところはそうやって分析し、出版内容の
意思決定をなしたことを実際の出版物(問題集など)に
的確かつ具体的に反映させていることです。

問題集の頁から会社の意思が伝わってきますね。


なんだか随分誉めあげていますが、塾の関係者ならば
お分かり頂けると思います。オオゲサではないと。

私がここで誉めたからといって営業マンが饅頭でも
持ってくることはありません。
下ごころなし、の感想・意見なのです。


セミナーの内容に触れなければいけません。

すぐそこまで迫ってきた、文科省の新学習指導要領
による中学の勉強の見取り図がどうなるか。

マスメディアも多々報道し、さまざまな塾も
「来年から大変ですから塾へ」と宣伝しています。

それはその通りでありまして
学力向上を意とする改革が大変に大幅なのです。

主要5教科の授業時間が増えます。
学ぶ内容も増えましたし、新しい要求もされます。
(自分の言葉で説明する力を強く求められるのです)

毎日の授業時間も増えます。

大変です。

学力の格差が大きくなることは容易に予測できます。

いみじくもセミナーで言われた「各人の自助努力」
これが求められているということです。
自由度は増しますが現実は厳しくなりますよね。

出来る子はどんどんとやっていってください、
頑張らない子は知りませんよ。
(ここまで言うとお叱りを受けますけれども、本音)

大変に格差が広がるでしょう。


実はセミナーでは触れられませんでしたが、この問題は
今に始まったことではなく、皆が平等に勉強するのがよいか
自由度を増して欧米型の、出来る子に焦点を当てるか、は
私が知る限りでも数十年の課題だったのです。

経済効率の関係も出てきます。
日本でも財界が教育費負担を削るために平等な教育を
止めよと旗を振っていました。

ここまで経済の先行きが不透明になると、自助努力頼みに
なるのでしょう。

勉強の量が増え、内容は難しくなり、発展的学習を
突き進んでもよいということで
教科書が分厚くなりました。

教員の負担が大変になることで、結果として
自助努力の差が大きくなりそうな気がします。

塾には営業上の追い風かなあ。


ごく一部を除いて能動的になる生徒は少ないと
思うのですがいかがでしょう?
ツメコミ教育で受け身の人間が増える?

学校の先生の力量が問われますね。
頑張って頂きたいですけれども。

成績が上の子もうまく伸びればよいですが・・・

成績が下の子はさらに厳しく勉強に追い立てられると
思います。
やれ補習、塾通い・・・

よほど気をつけないと現在の問題が解決するどころか
もっと大きくなる恐れがあります。


成績が上の子も下の子も、自ら学ぶという姿勢を作るには
「教えない」が有効だと考えます。
万能とまでは申しませんが。

特に成績が出ていない子、これに「教えない」では
パラドクスめきますが、手とり足とり教えてやって
出来ないのですから、「教えない」を上手くあてはめられれば
自らの足で歩き始めてくれるのですけれど。

(細かい話はまたいずれ。)


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