目が痛いのに映画へ行くか?
できれば見たいと思っていた映画です。
私好みそうに思えていましたので、なんとか
期限切れ近くになって見られました。
中々よい映画でしたね。
○
1980年代、イタリアでは医学の発達で精神病への
ケアが進歩し、なかでも、患者を社会に参加させる
ことにより、人間的な安定を得、病気も快方に向かう
という新しい社会になっていました。
社会から隔離、束縛して「治療」するという旧医学からの
脱却です。
戦後、米国を中心とする新薬の発展にも因るのでしょう。
この映画は、その当時、イタリアで実際にあった話を元に
作られた劇映画です。
映画を見終わってカミサンの第一声が
「日本は遅れてるね」
まさにそのとおりで、この映画に描かれる伊社会の懐ろの
深さに、現在の日本ですら敵わないのではないか?
もうひとつは映画技法の面でも日本は負けている?
ドキュメンタリーでは負けていませんがドラマとなると
とても難しい分野であろうと思います。
映画ポスターでも分かるように、明るく喜劇タッチで
精神病の世界を描くのです。
暗く描いては多分「人間」が浮かんでこない。
けれども茶化すようでは最悪。
そのバランスをとることは高度な「大人の仕事」です。
話がミエミエであると、トンチンカンな感想がネットに
書かれていますが、作り手や患者さんが何を言いたいかを
分かっていないということでしょう。
(見えみえ)である必要があるのです。
私たちとまったく違わない(人間)の話だから。
○
それにしても終わり近くでは次々に泣かされます。
あまりに出来過ぎで、ドラマみたい・・・ん?
そこがこの映画の弱点か。
でも、大いに泣きにゆく映画じゃないですかね。
だって映画の中だけでも、とても厳しい現実があるのも
事実だから。
主人公の痛手はよく分かる気がしますね。
誰がミスしたわけじゃない。
仕組みが悪いわけでもない。
神様にお伺いするしか答えがないであろう難しさ。。。
○
更には「騎士道」のような男たちに感心させられます。
私なら「ボクが悪いんじゃない」と逃げ出すようなことを
決然と引き受けるのです。
間違っていた処はキチンと認めます。
現代日本にこんなサムライがどれだけいるだろう?
○
マンフレドニア監督がなぜ今この映画を作ろうとしたのか?
(08年制作、日本での公開がこの夏から)
彼にも骨太な「騎士道」があるのかもしれません。
今の世界は何かヘンですよね。
○
もうひとつ、この映画がらみで見える「日本が負けている」
ところを書いておきましょう。
イタリアでは大きな賞もとり、映画は社会現象となるほどの
ヒットだったとか。
こんな映画を深く味わうことができるイタリア人、
現在の日本人より人間が大きそうに思えますね。
この国でも多くの人に見て頂きたい映画です。
できれば見たいと思っていた映画です。
私好みそうに思えていましたので、なんとか
期限切れ近くになって見られました。
中々よい映画でしたね。
○
1980年代、イタリアでは医学の発達で精神病への
ケアが進歩し、なかでも、患者を社会に参加させる
ことにより、人間的な安定を得、病気も快方に向かう
という新しい社会になっていました。
社会から隔離、束縛して「治療」するという旧医学からの
脱却です。
戦後、米国を中心とする新薬の発展にも因るのでしょう。
この映画は、その当時、イタリアで実際にあった話を元に
作られた劇映画です。
映画を見終わってカミサンの第一声が
「日本は遅れてるね」
まさにそのとおりで、この映画に描かれる伊社会の懐ろの
深さに、現在の日本ですら敵わないのではないか?
もうひとつは映画技法の面でも日本は負けている?
ドキュメンタリーでは負けていませんがドラマとなると
とても難しい分野であろうと思います。
映画ポスターでも分かるように、明るく喜劇タッチで
精神病の世界を描くのです。
暗く描いては多分「人間」が浮かんでこない。
けれども茶化すようでは最悪。
そのバランスをとることは高度な「大人の仕事」です。
話がミエミエであると、トンチンカンな感想がネットに
書かれていますが、作り手や患者さんが何を言いたいかを
分かっていないということでしょう。
(見えみえ)である必要があるのです。
私たちとまったく違わない(人間)の話だから。
○
それにしても終わり近くでは次々に泣かされます。
あまりに出来過ぎで、ドラマみたい・・・ん?
そこがこの映画の弱点か。
でも、大いに泣きにゆく映画じゃないですかね。
だって映画の中だけでも、とても厳しい現実があるのも
事実だから。
主人公の痛手はよく分かる気がしますね。
誰がミスしたわけじゃない。
仕組みが悪いわけでもない。
神様にお伺いするしか答えがないであろう難しさ。。。
○
更には「騎士道」のような男たちに感心させられます。
私なら「ボクが悪いんじゃない」と逃げ出すようなことを
決然と引き受けるのです。
間違っていた処はキチンと認めます。
現代日本にこんなサムライがどれだけいるだろう?
○
マンフレドニア監督がなぜ今この映画を作ろうとしたのか?
(08年制作、日本での公開がこの夏から)
彼にも骨太な「騎士道」があるのかもしれません。
今の世界は何かヘンですよね。
○
もうひとつ、この映画がらみで見える「日本が負けている」
ところを書いておきましょう。
イタリアでは大きな賞もとり、映画は社会現象となるほどの
ヒットだったとか。
こんな映画を深く味わうことができるイタリア人、
現在の日本人より人間が大きそうに思えますね。
この国でも多くの人に見て頂きたい映画です。
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