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山田太一の昨日のドラマ『ありふれた奇跡』で
八千草薫が志ん朝を聴いているシーンがありました。
おトシの役ですから志ん生でもよいのでしょうが
志ん朝という選択が絶妙ですね。
役の人柄が滲みます。
これが談志とか脱税の現正蔵じゃあまりに品がない!
「演出が丁寧」というコメントを言わせますよね。
そういうところで登場人物を描くのです。
○
山田さんに言われるまでもなく志ん朝の噺の演出
その丁寧さはピカイチでした。
(落語はそれだけじゃないので、これから超名人
と思っていたら余りに早く亡くなってしまいました)
ドラマを見ている人も買ったばかりの志ん朝が手元に
あった人が多いのではないでしょうか。
写真は発売になったばかりの小学館のマガジン
創刊特価で490円はお安いですよね。
CDには2席60分以上入っていますし、出来が
よいものです。
絶対お買い得!
○
噺の導入部で船宿の主人が二階の熊公に呼びかけます。
その時は話の中心が主人にありますから、熊の返事は
二階からの声で聞こえてます。
続いて二階の熊の独白
テレビならここではカメラが二階に移っていますね。
そうすると同じ「欲張りの熊」の声もその場のものに
変わっているのです。
微妙な音の調整で、画面が転換した気にさせます。
CDだからこそ気づく上手さです。
○
ちくまの志ん朝の文庫本もお勧めです。
十分に泣き笑いできます。
ンとに。