松浦昭次著『宮大工千年の「手と技」』祥伝社黄金文庫
著者は1929年生
(技術者の人間国宝)として、亡き西岡常一さんと並び
現在は「最後の宮大工」とも言われる人物です。
文庫ですが写真や図版もきれいです。
私が知らないだけかもしれませんが数多くの知識を
与えてくれる本です。
一つだけ紹介しましょうか。
大工さんの腕を視覚で現すのに台ガンナを使う姿が
よく使われます。
(カンナ屑が帯のように長く尾を引いて流れ出す)
著者はこれは大工の腕としてはマダマダと言われる
のです。
では、本当にうまい人は?
・・・答は文庫p16を読んでね。
○
松浦さんは「自分は不器用だから宮大工になった」と
書かれています。
最初は大工になる気はなかったとも。
仕方なく続けているうちに天職のような格好になった
ので、天職とは見つけようと思って見つかるものでは
ない、と仰います。
やりたいこと、好きなことが天職と結びつくかどうか
これも分りません。
そんなものがなくても目先にある、続けられることを
きちんとやっていけば(天職)は向こうからやって
くるのです。
「やりたいことを見つける」のも大切です。
そんな気にならないとか、探しても見つからないとか
そういう人も多いでしょう。
私などもそうでした、そんなのでも構わないのです。
30を過ぎてこの業界に入ったのに今も続いてます。
天職といえるほどに頑張っていないので反省ですが
普通の塾に負けない程度には・・かなあ?
アヤシイ。