『寺社勢力の中世』

2011-03-26 19:44:00 | 本の話
スキャンできる印刷機が壊れたままなので
本の表紙はいずれ。

仕事は古い壊れそうな機械でしています。
このへんのフットワークの悪さが加齢ですかねえ。

もたもたして的確な判断ができない。
迅速でない。

どこかの電力会社の悪口は言えませんか。
ただ私は人命軽視はしないですがね。


加齢と言えば、以前どこに書いたかを探すのに
時間がかかるのもそれでしょう。
以前のものをチェックして改めて書くのならば良心的
ですが「たしか書いてたけどなあ、見つからないなあ」
で終わらせてしまいます。
「ま、ええか」という一種の開き直りがトシヨリの悪癖。

前置きが長いのも年配の証拠・・

ああ。。。

・・とか嘆いたフリをするズルサも年齢ゆえ。


久しぶりに本の話です。

地震以来、読書時間が大きく減りました。
楽な方へと気分が流されるのですね、ぼ~っとしてます。


伊藤正敏著『寺社勢力の中世』ちくま新書

面白くて勉強になる本です。
従来私が持っていた、教科書的な中世のイメージが
がらっと変えられてしまいましたね。

この手の本としては語り口もスピーディです。
ときおり気を利かせすぎた一文があり、玉にきず。
引用してみましょうか。

『信長の比叡山焼討によって、国内最大の文書ストック
 延暦寺文書が消失してしまった。・・(中略)
 信長は歴史学者にとって最も憎い敵なのだ。
 信長め!』

目からウロコが落ちるほうの文も引用しましょう。
『鎌倉幕府が成立しても、鎌倉が日本の首都に
 なったわけではない。』

『江戸時代以後の歴史書は、中世史を幕府と朝廷の
 対立としてだけしか描いてこなかった。
 その姿勢そのものが根本的に間違っている。』

教科書的な内容ならば、まとめを書き易いのでしょうが
大変に新しい歴史観ですから、読んでいただくしかない
ようです。
例えまとめられても、本当らしさが伴わないから。


進学塾では受験請負をしていることから、受験に出ない
ことは教えられません。

たまには興味をひくような話もするでしょうが
それはごく少ないでしょう。

特に集団を相手の授業形式では、得意な子ばかりでは
ないですから、興味を引くだろうと詳しい話をするのが
難しいハズですね。

「知らない話」をするのは講師の側がちょっと威張って
みせたい、俺は知ってるぞという宣伝になることが
多いでしょう。

実は私がそうでした。

けれども少しずつ「自分のため」から「生徒のため」に
授業が変わると(要らないことは言わない)

そうすると新しい学説などを勉強することが授業の際に
邪魔になるような気がするのです。
とある時期には、新しいことが書いてある本は読まなく
なってしまっていました。

でもね、それも自分の都合です。

やはり新しい研究成果はおおざっぱであれフォローして
なおかつ授業では触れないと言うのが良いのでは?

最近になってまた勉強をしているワケですが
いかんせん、記憶力が落ちてしまって。
もともとキャパが小さいのが更に・・・

若人よ、勉強して下さい。
年取ってからでは遅いから。


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