「今」の教育課題

2014-01-04 15:10:35 | 塾あれこれ
いま直面している教育課題は何か?
これからの教育はいかにあるべきか?

・・・いつまでこんな問いかけを続けるのでしょうね。

戦後だけでも、偉い方がよってたかって「文殊の知恵」を
お出しになり、現場は、つど血のにじむような改革をされ、
そうして不毛の結果を生んできました。

いや成果は揚がっているという反論もあるでしょう。

ただし、「改革」があったから成果がもたらされたのか、
そのあたりは不明です。
先生が駄目でもしっかり育つのが人間だから。

(成果)の半面、これでよいのかという不安も常に存在し
さまざまな教育論が排出されたのですね。

カメラを引いて全体を俯瞰したら、皆がみんなノーベル賞を
獲れるわけではないのにね。

不安がもとで目の前の不満を教育にぶつけるわけです。
「若者がなっとらんのは教育の所為だ」

その気分で右翼も左翼も、革新派も保守派もみんなが
自分に都合のよいことを言いたてます。

そうして醸成された社会の空気に国の教育方針も動き
やれ欧米風教育だのゆとり教育だのが登場しました。

内容を検証できないという意味で「功罪半ば」

現在の下村改革も復古主義の大枠から逃れられません。

明治期、一斉授業教育が始まって以来、二つの方針の間で
揺れ動いてきた教育界です。

出来る子を伸ばすのか、全体の底上げを図るのか。

これに各種の思想、政治的思惑、経済的要求などが
乗っかってきます。

(子供が置き去りになったのは個別教育を捨てたから)


話が突然、小さくなりますが、塾業界は学校教育が
割合サヨク的だった時期、多少意識してウヨク的な
発信をしていました。

それは信条・心情だから自由だとして、結果
自民党系の政治家にすりよった人が少なくありません。
まるで土建屋のような空気がありましたね。
こちらは金儲け主義がぷんぷんと臭います。


朝日新聞の記事に政治家が教育に言及していました。

教育を改革し、新しい時代に対応すべきだ、と。

けれどそこにある子供への眼差しは経済界のものと
一緒なのです。

引用しましょう。朝日新聞1/4
『「均一の金太郎アメをつくる教育は大量生産・
 大量消費時代のもの」と樋渡啓祐・武雄市長は言う。
 「今後は多様性がカギ。・・デジタルは、その
 有効な手段だ。」』

出来る1%にだけ「投資」しましょう。

九九もまともにできない子に数学はムリ。
人間、勉強ばかりじゃないんだから
自助努力でがんばれ、オンリーワンだよ。

人を育てることが教育であったはずなのに
企業戦士や国防戦士を育成するという明治以来の
旧態依然とした発想から抜け出せていません。
(一見新しそうにみせていますが)

そこを無反省なまま、英語教育、IT活用、道徳
ディベート、学び合い・・
目先の比較的小さなことばかりでお茶を濁しますが
それらを活用することさえできません。

良いものは取り入れるべきですが、そればかりに
目が行くと、従来の「改革」と同じ轍を踏むでしょう。

まず大きな視点を確立しなければならないのに。

結局「最新やってるよ、頑張ってます」というポーズかなあ。
大げさだけれど、それって子供を喰い物にしてません?


身の丈に合わない大きなことを言ってしまいました。

ついでにもうひとこと。

今こそ個別教育の時代です。
真の個別こそが教育の機会均等を保障するのです。

教える方も教わる方も人間を取り戻したいですね。


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