東大が目標ってヘンじゃない?

2006-08-28 12:38:22 | 学習塾って?
・・とタイトルを書いて気付きましたので急いで
書いておきますが、以下は『ドラゴン桜』の悪口では
ありませんのでヨロシク。

昨日のテストの話の続きです。

テストは色々な目的で行われ様々な形式があります。
学校や塾でテストといえばペーパーテストが多いです
ね。従来から多くの欠陥があると分かっているもので
すけれど、それに代る適当な物が「ない」のです。

テストについてですが。何をテストするべきかという
問題は私の手に余る大きなことですので除外しておき
ここではテストの特性に関することから。

ペーパーテストは、実施する側の都合から時間を制限
して行われることが一般的です。

時間内にどれだけ処理できるか、そのスピードが遅い
人は点が出にくく、自分の力を反映させることが難し
いですね。

物事をきちんと処理しないといけない性格の人は時間
がかかることが多く、不利でしょう。
字をゆっくりと丁寧に書き、計算もあわてず騒がず
ジックリとするタイプより、急いでするので字などは
汚くて乱暴だが「がーっ」という方が強いものです。

充分な時間があるテストならばまだしも、時間を急ぐ
ものであれば思うより以上に点がでないものです。
あせってミスをしやすいことも加わります。

いいわるい、ということではないのですが、実力を
出せないと言うことでは損ですね。

高い偏差値を求められるテストは時間が短いことが
多いようです。対策しておくべきでしょう。

早い遅いは性格のようなものですから、一気に変わる
ことは難しいですが、ある程度訓練で解決できます。
たとえば最近では百マスなども時間を意識してます。

近年の生徒は昔に比べて処理が遅いようです。
計算などだけでなく生活のリズム自体がゆっくりと
丁寧なのでしょう。

もちろん、当該分野で能力が小さいから処理スピード
がでないということもあります。「性格」だけでは
ありませんので訓練が必要です。

しかしスピードばかりを強調しすぎてはいけません。
勉学の力は処理スピードだけで測れるものではありま
せんから。
時間をかけても考える、ほうが大切でしょう。

そういう「考える力」を測定する手段としてペーパー
テストがどれだけ有効か、大いに疑問があります。

大学受験でみましょう。
予備校などでどういう指導をしているか。
極端に言えば、考えることは棚に上げ、問題の解き方
だけを覚えこませます。記憶力勝負です。

入試で「考える問題」を出されても、それへ塾が対策
をし、考えずに済むようにします。イタチゴッコ。
小論文などでもパターンを覚えこんで対応すればよい
などという本が出版されているほどです。
考えることを教えるのは時間がかかるからでしょう。

入試が迫っていれば「考える」ことより、短い期間で
点を上げることについ目が向いてしまうのですね。

ただこうやって合格しても当人の力が伸びているか?

問題の意味は分からず、答だけはマル、なんてことも
よくあり生徒の中にはマルになっているから「分かっ
ている」つもりの子もいます。
じつは私もそうでしたね。


ペーパーテストで考える力を測るのは難しいものです。
それでも安易にペーパーテストで済ますのは、効率重視
からでしょう。物事の軽重を間違えています。

人が人を見る度量が薄れてきたのか、日本では数字に
頼りたがります。
これも、本来手段であるテストを目的にしてしまう力に
なるのですね。

大学進学も似ています。
大学とは人が自分を磨く「手段」でしょう?
なんで「目的」なの?

東大とか京大とかが目的になってしまう日本の社会、
目的にしてそれがヘンでない日本って
・・・・・ヘン。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿