パバロッティの手ぬぐい

2008-07-12 15:04:39 | 塾あれこれ


私の叔父は船乗りでした。
外国へもよく行ったようです。
(商船学校で教えたり、設計で食ったり、も)

晩年、老人性のチホウ気味になっていたとき
町で倒れて救急車で運ばれたことがあります。
小汚い格好をしたのがウワゴトで英語を口走るので
看護士さんが驚いたとか。

いつも硬い本を薦められましたが、あるとき柔らか
そうな小説の本を「読め」と出されました。

三人の名前で小説を書き分けた長谷川海太郎です。
本当に同一人物とは思えない大変な才能ですよ。

一番有名な筆名が林不忘、丹下左膳ものです。
薦められた本は谷譲次で書いた『テキサス無宿』
めりけんじゃっぷ物のひとつです。

海太郎は若い頃に外国に出かけており様々な体験と
共に差別もたっぷりと味わっています。
そのあたりが叔父も体験的によく分ったようで
「これはよく書けている」

私に、日本人はカラードであるということを
知っておけということだったのでしょう。

近年は減っているようですが金持ちになった事も
関係しているでしょう。
しかし、なかなか消えるものではありません。
ロコツにできないことだけに却って。

人間とは悪い感情は生まれやすいのですが
その反対に消し去るのは難しいようです。

近年、日本では中国人を悪くいう人が多いのですが
日本の長い歴史でこうなったのは百年前からです。
日清戦争でリスペクトが無くなったと言われます。

昨日のサッチモが苦しんだ差別の話で今日は
横道にそれてしまいました。

パバロッテイの手ぬぐい、もしくはバンカラ学生の
腰にぶら下がっていたゾーキン?の話は、明日。


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