ルイ・アームストロング、愛称サッチモ。
丸い顔にどんぐり目玉、明るそうな性格は
多くの人に愛されました。
ひょうきんなイメージですがジャズに大きな
革命をもたらした巨人でもあります。
黒人差別がひどい時代でしたから、その中で有名に
なることも大変だったでしょう。
逆に白人に媚びを売っていると黒人から疎外される事
もあったようで、板ばさみで悩んだそうです。
オバマの活躍する現代でも根強く残る差別は日本人も
カラードですから、ひとごとではありませんね。
サッチモはあのキャラでだけ(芸人)として評価され
偉大な音楽家の尊敬は受けていなかったのでは?
そのうえ人種差別です。
身の置き所が無かったでしょう。
WHAT A WONDERFUL WORLDが
泣けるわけです。
あったかいサッチモの世界は厳しさの中で彼が掴んだ
ものでした。
神を信じるしかない、つらい世間だったのですね。
◎
ルキアーノ・パバロッティ
一番高い声を強く大きく明るく、
その意味では歴代NO1ではなかったでしょうか。
明るい迫力は他の追随を許しませんでした。
体格も。
彼は声の立派さのみを信じたようです。
テノールの(味)をぶっ飛ばしました。
今まではそこに皆んな苦労したというのに。
これも現代の「革命」でしょう。
評論家は知らず、庶民は支持しました。
○
私、ドミンゴとカレーラスは聴きましたが
パバロッティはバカにして聴き逃してしまった。
ステージがお高いセイもあります。
白血病から生還したカレーラスの舞台、歌う前に
登場しただけでスタンディングオベーション。
金持ちそうなご婦人達がずらり大喝采でしたねえ。
それにはシラケましたが唄は最高でした。
○
TVで三大テノールを視聴しましたが、ああなると
パバロッティの声が勝ちます。
カレーラスは無理してるみたいに見えました。
でも(味わい)はカレーラス。
芸術は声だけではありませんから。
いや、パバちゃんの話でしたね。
他の二人がかすむので逆に一度は聴いておくべき
だったと後悔しました。
さてサッチモとパバロッティの共通点に
舞台でハンカチ、があります。
目立ちますよね。
(つづく)