「絶対感覚」

2008-05-28 21:47:32 | 塾あれこれ
たとえば距離感のようなものはほとんどの人は正しいので
目の前にあるコップをつかめます。
ところが昨日の話の音楽などでの「絶対感覚」は
人によりずいぶんと違いがあります。

絶対感覚がある人から見れば当たり前のことが
ない人間には分かりません。
私などから見れば「なんで分かるン?」
と不思議でならないことがしばしばあります。
うらやましくもあり心から尊敬もします。

色彩感覚や立体の感覚でもそうです。

数学。
代数に強い人もいれば幾何に強い人もいます。

そんな「絶対感覚」が私には皆目ありません。
運動も超オンチとしばしば書いている通りです。

そんなことを威張ってどーする、ですけれど
昨日の書道の先生のように出来る人はそれで
失敗をすることがあるのです。
苦手な人のほうが教えるのが上手いことはよくある
と昔から言われていますね。
自分自身へ多少の気休めです。

センスがないほうが良いという話ではありません。
あったほうが、はるかに良いにきまっています。
無い人には想像がつかない世界ですから、努力で
カバーとかいっても。。。


西荻窪の北口から女子大の方へ向かって少し行くと
小さな喫茶店がありオジサンが美味いコーヒーを淹れ
てくれました。(これも昔話)

オジサンは競馬が好きで休日はずっとトランジスタ
の競馬中継が流れていました。
そのラジオは心地よく、ぼんやりとした休日に
買ったばかりの古本と珈琲、最高でしたねえ。

東京ではその辺りの水がよいから店を出したとの
ことで、本当のプロでした。
サイホンでコーヒーを淹れるのですが、そのわけは
ドリップ式より濃さを調整できるからというのです。

なぜ調節するか。
同じ人間が朝夕に店に来ることも多く、その顔色で
調整しないと「味が違う」と言われるのだそうです。

確かに同じものを昼と夜に食べ比べてみると、味が
違います。

夜は疲れているので舌が鈍るようです。
塩分も少し濃くしないといけません。
空腹かどうかは関係ないようです。

私などそんな自分を基準にして味をつければ「絶対
感覚」では大きくぶれていることになります。

こういう人間は、並べて比べるか数値で示すしか
正しい判断ができません。
「実感だから」「体験したから」といっても結構
あやしいことはありそうです。
自信がある人ほど案外ヤバイ。

プロはしばしばトリックをしかけて相手の実力を
見抜いているようです。
決してそのことは相手には伝えません。
恥をかかせることになりますから。


ここまで二日ほどは実は前置きでした。
得意ではない畑の細かい話を明日書きます。
「絶対感覚」がないのでヤバイ。。。


上記の喫茶店話の追加です。
自分のブレンドには自信がある、そりゃそうでしょう。
その自信作を、見ず知らずの若者が来店しブレンドが
何種類であるか、どんな豆かを言い当てたそうです。
サスガに配分が小さいものは間違いがあったとか。

オジサン「結構やるもんだねえ」

ソムリエもそうですが世の中には優れた能力者が
大勢いらっしゃるものです。

スポーツ、学問、商売、バクチ、お笑い、何でも構わ
ないから私にも一つ「絶対感覚」が欲しいですね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿