島田紳介の『開運なんでも鑑定団』で
橋本関雪の絵の鑑定依頼が放送されました。
めでたく本物。
絵の題材である故事を鑑定士が紹介され
それをウロオボエながら以下に書いてみます。
川に10文のお金を落とした人がおりそれを探すのに
50文で照明用のマキを買ったというのです。
現代の私達では行わない損な行為で故事となるくらい
ですから昔の人も普通ではないと思ったのでしょう。
さて、故事の教えるところは
落とした人にとっては40文の損であるが、その時に
探さないと10文は社会から消える恐れがあります。
マキ代の50文はそれを売った人に残るから社会全体
からみると損ではなく落とした人が社会に購った形に
なる、というのです。
個より公を優先させた立派な行為で決して愚ではない
という教えです。
ケインズが聞いたらさぞ喜びそうな、現代でも通じる
寓話ですね。
自分の金儲けしか考えないAIGの連中に関雪の絵を
進呈したいものです。
○
とはいえ現在の経済学からするとちょっと物足りない
話になります。
それはエコの側面。
金さえ落とさなかったらマキの浪費が防げたのです。
そう。現在の教訓は「落とすな」
でもこういう経済はマキを燃やす経済よりも縮小型。
小さくなった分、商品の単価を上げれば経済の規模は
維持できますが、常にインフレの危険があります。
また、社会に格差を生みやすい経済でもあります。
縮小して均衡をとらないといけないのです。
エコロジーからの要請が警報のベルを鳴らしているの
です。
例えば、ナショナルジオグラフィックといういかにも
アメリカ型文化雑誌ですら、ずっと警鐘を鳴らして
いますよね。
それに社会情勢も競争=格差の軋みが無視できない
ところにきています。
経済縮小はダイエト以上に難しいと思います。
従って徐々に進めねばならず、その分緊急な課題に
なっているのです。
○
10文を落とさない社会。
無駄なマキを燃やさないで済む社会。
インフレのない社会。
これらを子供にも上手に伝えたいものです。
特にインフレは弱者の財産を強者が吸い上げること
を若者に教えないといけませんね。
○
競争か平等か
格差是正か自己責任か
近代から数百年の課題ですから私の手に余ることです。
でもこれらについても個人としての考え方をしっかりと
しておかねばなりません。
そうしないと、自分の考えを生徒に押し付けることに
なるからです。
無意識が罪を作ります。
自覚的であれば他者に正当な距離を保てるのですから。
橋本関雪の絵の鑑定依頼が放送されました。
めでたく本物。
絵の題材である故事を鑑定士が紹介され
それをウロオボエながら以下に書いてみます。
川に10文のお金を落とした人がおりそれを探すのに
50文で照明用のマキを買ったというのです。
現代の私達では行わない損な行為で故事となるくらい
ですから昔の人も普通ではないと思ったのでしょう。
さて、故事の教えるところは
落とした人にとっては40文の損であるが、その時に
探さないと10文は社会から消える恐れがあります。
マキ代の50文はそれを売った人に残るから社会全体
からみると損ではなく落とした人が社会に購った形に
なる、というのです。
個より公を優先させた立派な行為で決して愚ではない
という教えです。
ケインズが聞いたらさぞ喜びそうな、現代でも通じる
寓話ですね。
自分の金儲けしか考えないAIGの連中に関雪の絵を
進呈したいものです。
○
とはいえ現在の経済学からするとちょっと物足りない
話になります。
それはエコの側面。
金さえ落とさなかったらマキの浪費が防げたのです。
そう。現在の教訓は「落とすな」
でもこういう経済はマキを燃やす経済よりも縮小型。
小さくなった分、商品の単価を上げれば経済の規模は
維持できますが、常にインフレの危険があります。
また、社会に格差を生みやすい経済でもあります。
縮小して均衡をとらないといけないのです。
エコロジーからの要請が警報のベルを鳴らしているの
です。
例えば、ナショナルジオグラフィックといういかにも
アメリカ型文化雑誌ですら、ずっと警鐘を鳴らして
いますよね。
それに社会情勢も競争=格差の軋みが無視できない
ところにきています。
経済縮小はダイエト以上に難しいと思います。
従って徐々に進めねばならず、その分緊急な課題に
なっているのです。
○
10文を落とさない社会。
無駄なマキを燃やさないで済む社会。
インフレのない社会。
これらを子供にも上手に伝えたいものです。
特にインフレは弱者の財産を強者が吸い上げること
を若者に教えないといけませんね。
○
競争か平等か
格差是正か自己責任か
近代から数百年の課題ですから私の手に余ることです。
でもこれらについても個人としての考え方をしっかりと
しておかねばなりません。
そうしないと、自分の考えを生徒に押し付けることに
なるからです。
無意識が罪を作ります。
自覚的であれば他者に正当な距離を保てるのですから。