そんなの、ありえない

2010-01-03 11:39:16 | 塾あれこれ
「どう考えたってオレの言うとおりしかありえんだろ」

40年前の私です。

自分には直接何も関係の無いことを当時の学生は
口角泡を飛ばしていつまでも語ったものです。

下宿で、大学の芝生で、本通のド真ん中で。

相手は友人であったり、そこから政治に興味をもち
あろうことか政党の若者組織に入ってしまった者で
あったり、見ず知らずの宗教関係者とか
ただ大学生らしいのがビラ配っているのと話に
なってしまったり。

誰とでも構いませんでした。
正直に自分の思うところを必死で話しています。
きっと相手もそう。

もちろん二十才ぐらいですから自分のオリジナルは
少なく、人の意見や情報を自分なりに吸収して
(これに間違いない)という信念だけは・・
根拠はないものの強さはある、という若さの特権
ですね。

多くは同級生もノンポリ、
私も口ばかりで何もできないノンポリ。
みんなモラトリアムでした。

それでも社会と関わるべきことは皆んな常識として
持っていました。

学生であれ、社会人であれ、当然の意識でした。

奨学金をもらうなら、社会に出てきちんと返すことが
最優先で、その覚悟がなければ貰わない!

これが常識でしたが、現在は当時より進んだのか
退化したのか?

景気が悪いというけれど、それくらいも読めないで
大人になれるのかなあ。


当時の議論の一つが核持込に関することでした。

沖縄はもちろん岩国などにも、核用の格納庫があると
新聞で報道されていたりしました。

ごく簡単に言うと「非核三原則」のような言葉で
日本国民は納得していましたが
少なくとも米軍がそれに縛られるワケがありません。

戦略に穴があきますから。

それを日本政府や外務省は、アメリカを信じる、の
一点ばりでしたね。

「密約?とんでもない。
あるというのなら証拠を見せなさい」
とメダマをむいて首相が睨んだものです。

今から考えると皆が常識を働かせれば首相以下が
オオウソをついていることは明白なのですが
当時は(多分今も)「証拠が無いことをいうな」
といわれると勝てないのですね。

今になって、究極の選択だとか、それしかありえない
苦汁の決断だったとか、仰いますが
いかにも古い政治手法でした。

もっと大切な、日本という国を民主主義の根づく国に
するということに失敗しましたよね。

国民にウソをつかないことが必須の条件だから。


国民に言えないことはあるはずです。
特に外交に関すること、軍事に関すること。

それは「~だから今は言えない、50年たてば
公開する」と説明すればよいのです。

ウソはいけない。

政治のトップがそれだから、官僚は腐敗し
末端まで妙な仕事をします。
その例の一つが「年金」。

そうしてこれで政権が交代したのです。

自民党は都合が悪いことを隠し続けたので
ついに腐り果ててしまった。

次は民主党の番?