JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

時代は変わったんだねぇ

2008年10月17日 | j-l

「バブちゃん、今朝キース・エマーソンがテレビに出てたよ」
ランチを食べに行ったら、マスターがすかさずこう言ったのであります。
「えっ?キース・エマーソンって、あのキース・エマーソン?・・・・何に出てたのよ?」
マスターの話によれば番組はフジテレビ系の「とくダネ!」
「えっ?!小倉智昭のやつ?何々?来日コンサートの模様か何か?」
そうではなくて、来日公演のさなか生で本人がヒョコヒョコ出てきたんだそうで
「マーク・ボニーラと二人で出てきて、生演奏もやってたよ」
「なにそれ?」

以前もお話ししましたが、中学、高校時代、私はエマーソン・レイク・アンド・パーマー、ELPの大ファンで、LPはもちろん、エアー・チェックも欠かさず行っていました。(ジャズ喫茶に通い、アルバイトしながらも...笑)

もちろん、コンサートなんかにゃ行けませんから、始めてNHKの・・・ん~~~~何だっけなぁ・・・・・ヤング・ミュージック・ショー?(ローリング・ストーンズもクリーム時代のクラプトンも、動く姿はあの番組で始めて見たような・・・・・)
ともかく、映像を見て
思う以上の美少年だったグレッグ・レイクの美声にうっとり、カ-ル・パ-マも若いわりには迫力ありましたし、もちろんキース・エマーソンだって
「かっちかちやねん、かっちかちやねん」
みたいに楽器にナイフ刺したり、乗っかったり、下敷きになったり
「そりゃもうビックリさ」
てなもんですよ。(笑)

「キース・エマーソンって、今いくつなんだろ?」
「さぁ????でもずいぶんポッテリしてたよ」とはマスター
調べてみたら1944年生まれといいますから、六十三、四、そりぁメタボっていても仕方がない歳ですよね。
もう「かっちかちやねん、かっちかちやねん」は無理だろうなぁ

それにしても、朝の情報番組にキース・エマーソンが生出演して、しかも生演奏まで聴かせるなんて・・・・・・時代は変わったのですねぇ
キースはもちろん、私だって歳をとるわけだわ。(納得)

さて、今日の一枚は、キースつながりでキース・ジャレットです。(かなり無理矢理ですが)
アンチ・キース・ジャレットの私が、そこそこ彼のアルバムを保有していることは、以前も話しましたよね。アンチ・ジャイアンツと同じで、裏を返せば、どうしても気になってしまう存在、じつは彼のファンなのかもしれません。(笑)

私をアンチ・キース・ジャレットにした最大の原因は、「THE KOLN CONCERT」の聴かされ過ぎであったことも確かですが、当初のリーダー・アルバム(この盤も含む)に、さほどの印象を持たなかった点にもあります。
このアルバムの最大の聴き所をボブ・ディランの「MY BACK PAGES」だと称するのが一般的?だけど私にはそれほどのインパクトを与えてくれるものではありません。むしろ鼻につくようなところもあって(キース・ファンには、ほんとにほんとにすいません。アンチの言葉としてお許し下さい。)
むしろ「FOREST FLOWER」でのキースの方が、印象的だったと言っても良いくらいです。
だって、ジャズっぽくないっていうか(あくまでわしの私感ですよ、何がジャズっぽいかなんて規定は無いんですから)、面白味が無いんですよねぇどうしても、タイトル曲「SOMEWHERE BEFORE」を「彼がいかにジャズ・ピアノの伝統を大事にしているかということがわかるでしょう」とか中野宏昭氏に言われても、私にはちっともわかりません。(笑)
チャーリー・ヘイドンのベースも目立ってはいるんですけど、バーン!って響くところがないし・・・・

世間一般にはそこそこの評価を受けているこのアルバムなのですが、ごめんなさい、私は、こうして久しぶりに聴いてもやっぱりダメです。
なら、なんで持っているのかって? そこがアンチたる所以です。

SOMEWHERE BEFORE / KEITH JARRETT
1968年10月30,31日録音
KEITH JARRETT(p) CHARLIE HADEN(b) PAUL MOTION(ds)

1.MY BACK PAGES
2.PRETTY BALLAD
3.MOVING SOON
4.SOMEWHERE BEFORE
5.NEW RAG
6.A MOMENT FOR TEARS
7.POUTS' OVER (And The Day's Not Through)
8.DEDICATED TO YOU
9.OLD RAG

追伸、
NHKの「ヤング・ミュージック・ショー」っていうのは、今考えると画期的な番組だったですよね。
私は下宿生活を始めるまでですから中3まで、不定期だったあの番組をチェックして見ていました。今のように録画機器があれば間違いなく映像を保存していたでしょうねぇ、いや、無かったからこそ逆に強い印象が残ったのかもしれないなぁ。
ともかく、ジャズにしてもロックにしても音楽全般に対し「聴こう観よう」という姿勢は、現代の若者には絶対に負けなかった、そんな気はしますね。