JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ピ・ポ・ピ・ポ

2008年10月10日 | a-c

昨晩はまたまた飲み過ぎ、ビールに始まり灘の生酒(昨日は間違って伏見の酒と言ってしまいましたが)バーボンとフルコースを制覇して、そりゃもうあ~たペロペロですよ。いつもいつも反省するくらいなら飲まなきゃいいのにねぇ・・・・・・でもそうはいかんのですなぁこれが。(笑)

私が酔うのはいつものことですが、昨夜は珍しくママも酔っぱらって、最後は二人でわけの分からないことを話していたような????????
「あっ!これ明日のブログのテーマだねぇ」
なんて話もしたんですが、
「何のことだったっけ??????」
それが、いわゆる飲んで記憶を無くすってヤツじゃなくて、どちらかといえば老人性何とかに近い忘れ方なんです。
いかんです。我が脳細胞は徐々にアルコールに汚染されつつあります。

「滋養豊富」「風味絶佳」

べつに四字熟語の勉強ではありませんで、昨夜ママの店から盗み帰った『森永ミルクキャラメル』のパッケージに書かれた文字です。
『森永ミルクキャラメル』、小さいときはよく食べました。といってもおまけ付きの『グリコ』とどちらが好きだったかと訊かれれば、おまけ付きにかなうものはありませんでしたけどね。

明治32年(1899年)、森永(創業者は森永太一郎、「森永西洋菓子製造所」としてスタート)が創業と同時に販売したのがこの『森永ミルクキャラメル』だそうですから(当初はバラ売り、量り売りだったそうです。)100年以上の歴史があるわけで、スタンダード商品は強いのですよね。
おなじみの箱入りで発売されたのは、大正3年(1914年)東京の上野公園内で開催された大正博覧会の特設会場だったそうで、これが評判となり間もなく一般販売が開始されたのだそうです。20粒入り10銭といいますから、当時の盛りそばとほぼ同額、たい焼き一つ1銭という時代背景から考えてもかなりの高額であったことが分かります。
昨日盗んできた『森永ミルクキャラメル』が12粒入りでしょ、ということは6銭・・・・・・今じゃたい焼き6個とは交換してくれないだろうなぁ(笑)
最近はシニア世代のウォーキング時に持ち歩く栄養補給源としてキャラメルが見直されているそうですが、当時は子どものお菓子どころか、紳士淑女の為の高級洋菓子だったのですね。

ともかく、ウン十年ぶりに食べてみました。
あの歯にネチョネチョくる感覚と独特の甘み、味は変わっていないように思えましたが、どうなんでしょ?
大きく変わったといえば、キャラメルそのものの形と包み紙ですね。私の記憶が正しければもう少し潰れた四角をしていて、ロウ紙みたいなのに包まれていたように覚えています。
夏場なんか、キャラメルが包み紙にへばり付いていて、歯でこそぎ取るように食べたりして、バラのそれをポケットに入れて置いて酷い目にあったなんて事もありましたねぇ
それとそれと、時代はもっと後ですが、森永製品のコマーシャルで必ず最後にエンジェルがふり向くシーンがあったじゃないですか、あの「ピ・ポ・ピ・ポ」ってやつ、何故かあれを思い出すんですよねぇ

そんな懐かしい光景を思い浮かべながらの一粒でありました。
「でもなぁ・・・・・・」
盗んできたのはいいものの、二粒目には手が出ない私でしたとさ。

さて、今日の一枚は、チェット・ベーカーです。
プレスティッジに残したチェットのマラソンセッション。3日間で32曲、5枚分をレコーディングしたんですから、マイルスもビックリみたいな(笑)
またその5枚のアルバム名がなんとも「スモーキン」「グルービン」「カミン・オン」、そして今日の「クール・バーニン」「バッピン」と、まさにマイルスのマラソン・セッションを意識したネーミングです。

「皮下注射の針先にしか欲求不満をぶつけることができなかった10年を経て、彼の演奏を知り尽くし、愛してやまなかった我々は、チェット・ベーカーがくだらない作品の山だけを残して一生を無駄に終わるようなことにならなで欲しいと、どれだけ祈ったことだろうか」(ジャック・マッキネイ)

マイルスのマラソン・セッションと確実に違うところは、「いつまたチェットが向こうの世界に行ってしまうか分からないし、もう戻ってこないかもしれない、ならば今のうちにできるだけレコーディングしちゃおう」的な、じつに後ろ向き志向が働いているように思える点でしょうか。
結局この年、チェットに入った仕事はこれ一本だったなんて話もありますし、そんなプレッシャーも彼がまたあちらの世界に向かう原因の一つだったのかもしれません。

さぁ、そんなチェットのトランペットを、さすがと聴くのか、以前のハリは何処に行ったのかと聴くのか、それは、このメジャーとは言えないマラソン・セッションを聴いて判断してみてください。

COOL BURIN' / CHET BAKER
1965年8月23~25日録音
CHET BAKER(flh) GEORGE COLMAN(ts) KIRK LIGHTSEY(p) HERMAN WRIGHT(b) ROY BROOKS(ds)

1.HURRY(MONO)  
2.I WAITED FOR YOU  
3.CUT PLUG  
4.ETUDE IN THREE  
5.SLEEPING SUSA