JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ひかれ者の小唄

2005年07月14日 | j-l

以前、「オーバー・ザ・レインボー」の記事で
不覚にもキース・ジャレットを「嫌い」と、表現してしまいました。
少し、訂正させて頂くと
キース・ジャレットは「好きじゃない」が、正しい表現のような気がします。

まだ、田舎のジャズ喫茶でバイトをしていた頃、
キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」が、人気で
カップルで来たお客さんが
彼、「ジャズなんて聴いたことある?」
彼女、「ほとんどな~い」
彼、「俺よくここにくんからさ、けっこう詳しいのよ。いつも聴くやつ、リクエストしちゃおうかな」
彼女、「してして、○○くんの好きな曲、聴きた~い。」
てな感じで「ケルン・コンサート」をリクエストする「彼」がとても多くいました。
(「けっ、一二回しか来たこと無いくせに」)
基本的にリクエストは受けるお店だったので、一日に何度も「ケルン・コンサート」を聴くこともシバシバ。

あきたんです。
「キースは、しかたないとして、たまには「生と死の幻想」とか「宝島」とか、違うものリクエストしろよ!!」的な、
あきたんです。

リクエストしときながら、ろくに聴きもしないし、暗いことをいいことにいちゃつきやがって!!!
当時、特定の女性とはお付き合いをしない主義(?)だったは私は、「けして、こんな事は、僕はしない」と心に決めたのでした。高校生だし.......(はぁ~~~)

さて、ここで問題です。
このような、自分の立場が最低であるにもかかわらず、負け惜しみで大口をたたくことを何と言うでしょうか?
正解は「ひかれ者の小唄」といいます。
江戸時代、「市中ひきまわしの刑」の後は、「死罪」とわかっているのに、強気を装って小唄を口ずさむ、そんなみっともない負け惜しみの事を「ひかれ者の小唄」と言うんです。

まぁ、こんな理由もあったのですが、基本的にキース・ジャレットのピアノは、面白みに欠けるような気がするのも事実です。(あくまでも私にとってですが)

YOUさんからのコメントもあり、今日はこんな話になってしまいました。
昔、リクエストをしてくれた「彼」に心より感謝し、「ケルン・コンサート」をご紹介します。

THE KOLN CONCERT / KEITH JARRETT
1975年1月24日録音
KEITH JARRETT(p)
1.パートⅠ
2.パートⅡa
3.パートⅢb
4.パートⅡc 

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6 コメント

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キース・ジャレットは (けい)
2005-07-15 15:56:49
最近 変わったかなぁって思うのですが。



昔のアルバムで印象に残っているのは「生と死の幻想」ですね。

ジャケットが気に入っているのです。それと若い頃にお金が無いくせにLP買ってしまったということで 印象深いんですよ。



ひかれ者の小唄って初めて知りました。

またひとつお利口さんになった気がします♪
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Unknown (YOU)
2005-07-15 20:07:40
キース、来日するんですよね。もう還暦だとか・・



私は最近になって「ケルン・コンサート」を聴きました。「名盤」との評判からでしたが、最後まで一気に聴けませんでした・・(時間がないから、というのもありますが)



その場所での即興、というものだそうですが、だんだん自分が聴いているのがジャズなのかどうなのか、何で延々と聴こうとしてるのかよくわかんなくなって来てしまったようで。



これはきっと私の感受性が鈍いせいじゃない(^^;)ということにして、時代の空気なんかもあったんだろうなぁ・・と思うことにしました。



それで、そういう話を探しては色々と想像するのも好きなので、色々レビューを検索していたら、ジャズ喫茶でこれを聴く、というのも本当に流行っていたそうですね。



ううむ、そういうこともあったのかー。



時々時代小説などを読んで、市中引き回しなんてのが出て来ると、とても今のワイドショー的な感覚に近いように思えます。
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こんばんは! (あずき)
2005-07-15 22:07:26
キースのケルンは好きなようなそうじゃないような・・そんなアルバムです。



けいさんも書いてらっしゃいますがスティル・ライブはかなり好きです。



The Melodys At Nighit・・の後のアルバムでキースがかなり前向きになってるのがきちんと伝わってきて嬉しく思ったアルバムでした。



どちらかといえば基本的にはスタンダードをやってるキースの方がが好きです。



面白くはないかもしれないけどスタンダードのいい勉強になる演奏ではあります^_^;

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Unknown (TK)
2005-07-16 08:31:45
いつも気になるキースの唸り声。



ジャズでもロックでも、楽器を演奏する時自分の口で音をとる人は多いですよね。



ジャズは基本的にアコースティクの楽器を使用するので、その声が音盤に刻み込まれる事はよくあります。



バドなんかもそうですよね。



で、キースなんですが、彼の作品は意図的にその声を録音してるような気がします。



これはどうなんですかね、キースのファンの人はその声も含めて好きなんでしょか?

それを踏まえたECMの方針なんですかね。

長年の疑問です(笑)



個人的にはその声がハードルになって敬遠しちゃうんですけど。



病み上がりに録音されたソロ、The Melodys At Nighitなんかは、声も入ってなくて好きなんですけど。
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みなさん (バブ)
2005-07-16 14:53:17
みなさん、いろいろご意見ありがとうございます。

ついでに暴露しますと

キースを聴くなら

モンクやパドを聴いている方が私としては楽しい。

ジョン・ルイスやローランド・ハナみたいなピアノも嫌いじゃないんですよ。

今はやりのエディー・ヒギンズだって聴くんですけど

やっぱり、モンクがいいかな



TKさん、この前とある本にうなり声を上げるのは、ピアノが1番、2番はベースなんて書いてありましたが、「ホーン吹きながらうなれないでしょ」とおもわずつっこんでしまいました。

でも、クラシックのコンサートでピアニストがうなったらどうなるんでしょうか?

そういうピアニストっていますかね。



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Unknown (TK)
2005-07-16 19:42:59
クラシックでは多分いないですよね、唸る人(笑)。ロックの世界ではロビン・トロワーというギタリストがいまして、昔雑誌に写っている写真はどれも口を大きく空けているんですよ、後にインタビューでその理由は口で音をとりながらギターを弾いていたからだと言ってました。ロックではいくら大きな声出しても問題ないですからね。
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