JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

幸せを考える

2007年01月05日 | g-i

今日の空はなんだかムチャクチャ青空で、吸い込まれそうだったのが、明日からは大荒れの天候になるんだとか。なんとか各地の『成人式』に悪影響がないことを祈りましょう。
それにしても、正月早々、嫌な事件が立て続けです。今年もあいかわらず『家族』や『親子』を真剣に考えていかなければいけない一年になるのでしょうか?
年の初めにもう一度「幸せとはなんぞや?」と、自分に問いかけても良いかもしれません。

昨夜、母の使いで知り合いのお宅に年始に行った帰り、煙草が切れたとMさんのコンビニにまわりました。
「バブさん、この前、うちの息子がDVDをダビングしようとして、やっぱりダメだったみたい、パソコンでは出来るのかなぁ」
「いやいや、そんな違法処理を教えることは出来ません。」
の話から、次世代DVDの話へ、

「もう、完全に年寄りはついて行けないよね。あれは今のDVDとどう違うわけ? 息子なんかPS3を欲しがっちゃってしょうがないんだけど、それも何メガじゃないとダメだとか、わけわかんないんだよね。」
「う~ん、簡単に言うと、よりハイスペックな映像と音を楽しめるというか・・・」
「俺は、今のままのDVDでじゅうぶんなんだけど・・・、あっ、そうそう、せっかく貸してくれた『つま恋』のDVD、あれうちのプレーヤーじゃ再生できないんだよねぇ」
「それは、フォーマットの問題で・・・でもハイビジョンの録画だから、ダビング防止のブロックもされてるし・・・・」
これを説明しだしたら、なんだかとんでもなく時間がかかりそう。ともかく、我々アナログ世代の生き残りには、益々不可解な現実が迫っていることだけは間違いありません。

そもそも、地上波テレビ放送のデジタル化にも、私は大きな疑問を持っています。(今更の話ですが)
「高画質・高音質を楽しめ、しかもデータ放送、文字放送、双方向通信も可能!」
これに、何か大きな意味があるのだろうか?と考えてしまうからです。
同サービスは、現在すでにBSハイビジョンで可能なものじゃないですか、しかも、BSのほうが、地上デジタル波より、『高音質・高画質』なんですよ。
このサービスを利用したい人は、BSを受信すればいいんです。
せっかく、今見えているテレビを見えなくしてまで、デジタル化を推し進めるのは・・・
やっぱり、個人消費の拡大だけが目的なのでしょうかねぇ。
うちの母など、未だにデジタル化の意味すら理解できず、
「○○、寝床のテレビは見られなくなんのか?」と
我が家のテレビ台数が減ることだけを心配しております。
「テレビだけじゃなくて、ビデオもテレビ番組は録画できなくなんだよ」というと
「えっ!じゃなんでビデオは今も売ってんだ?」
「・・・・・・」

以前にも、「便利とはなんぞや」という内容の記事を書きました。
私たちが子供の頃、「家にテレビが来る」と大騒ぎし、家族兄弟でチャンネルを奪い合い、それでも、一台しかないテレビを見るしかないので、みんなが茶の間に集まり・・・・
このことですら、テレビが家庭のあり方を微妙に変えていった始まりであったのかもしれません。

銭湯通いが一日おき、そんな風呂でも昔はじゅうぶん生活していけました。いつのまにか、内風呂が普及して、毎日風呂に入れるようになって、それでも最初はお湯が冷めるからと、順番に決まった時間に入っていたものが、こんどはシャワーや給湯設備が充実してきたものだから、「俺は寝る前」「わたしは朝シャン」と勝手な時間に勝手に入るようになり、あげくにゃ、「わたしは朝・昼・晩のシャワーは欠かさないわ」なんていう庄助さんみたいな輩まで現れる・・・これじゃ家族の単位もバラバラ、個人主義がまかり通ってとうぜんではありませんか。

話が大幅にずれてしまいました。
ともかく、二年前に買ったDVDレコーダーは、いずれ使い物にならなくなって、壊れてもいないのに処分せざるおえなくなる、新しいものを買ったからといって、使い方を覚えるのに一苦労、これを母に教えるのにまた苦労、それでも使いこなせずに、捨てたDVDレコーダーとの大きな違いも理解できず、さらに今まで持っていたソフトは使用不可能になって、またまた、捨てるはめになる・・・・

「消費大国日本、万歳!」

そのうち、全ての完璧なバーチャル化に成功するでしょうから、人間、家を一歩も出ないで多空間を所有できるようになって、四畳半の個人部屋一つで全てがまかなえるようになるかもしれません。
うむうむ、そうすれば、四畳半×人口で、残りの住宅地はゴミ捨て場にすればいいかもしれない。
それでも、人間一人じゃ寂しいから、バーチャルな完璧に自分好みの相手を空間に配して・・・

「やったぁ!理想のハーレムじゃ!!!!、総引きこもり時代、万歳!」

ねえ、もう一度、年の初めに本当の幸せを考えてみましょうよ。家族が殺し合う社会に生きることも、便利な機械に振り回されて生きていくことも、私にはとても幸せとは思えないのです。

あれれ?なんでこんなに熱く語ってしまったのだろう?
こりゃやっぱり、三箇日の酒がまだきれてませんかね。(笑)

さて、今日の一枚は、ジジ・グライスであります。
なんだかコントに出てくるお兄さんみたいな顔をしていますが、私が小さかった頃はこんなちょっとだけインテリジェントなお兄さんって、ゴロゴロそこらじゅうにいました。だからでしょうか、このジャケットを見るとなんとなくホッとするんです。(グライス自体はまぎれもないインテリでしたけど)
内容はホッとするというよりは、ホットになるといった感じでしょうか。

グライスといえば、アート・ファーマーとのコンビ「WHEN FARMER MET GRYCE」や、「NICA'S TEMPO」あたりが、私には印象的でしたが、今日のアルバムも勝るとも劣らぬ出来だと思っています。
グライスはもちろん、ダブル・リチャードも「BLUES IN THE JUNGLE」あたりのソロはいけてます。グライスのアルバムの中ではお勧めの一枚かな。

SAYIN SOMETHIN' ! / GIGI GRYCE
1960年3月11日録音
GIGI GRYCE(as) RICHARD WILLIAMS(tp) RICHARD WYANDS(p) REGGIE WORKMAN(b) MICKEY ROKER (ds)
1.BACK BREAKER
2.LEILA'S BLUES
3.BLUES IN THE JUNGLE
4.DOWN HOME
5.LET ME KNOW
6.JONES BONES